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*3

『シュ!シュシュ!シュ!シュ!』


蓮也は湖の畔で日本拳法の型をしていた。

汗を流したさながら体はキラキラと輝いており、適度な筋肉がとても美しい体つきだった。

するとそこに約束通り迎えに来たグレンデルが現れた。


『どうしたのじゃ蓮也?』


グレンデルの問いに蓮也は。


『考えても答えは出てこなかった。だから体を動かしてその時の気分で決めようと思ってな。』


蓮也は湖の水で汗を流しながら言った。


『そして答えは出たのか?ワシとともに、大祭へ、そして魔人となる気になったかの?』


『参加するよ。そして魔人にもなる。』


グレンデルは蓮也の即答に少しびっくりし微笑みながら言った。


『そうかそうか、ワシは嬉しいぞ蓮也』


グレンデルの言葉、表情を見て蓮也は少し恥ずかしげにグレンデルから目をそらした。


『特に理由はないけどな、楽しそうだし、そして自分の力だめしもしたいからな』



グレンデルはその言葉に安心し、これからの事を話し始めた。


『そうなれば魔人となる契約のためにワシの街へいくぞ。ワシの街はニーズヘッグと言うのじゃがそこにある契約の洞窟にておぬしの魔人化の儀式をするんじゃ』



蓮也はすぐに契約の儀式についてグレンデルに聞いた。


『儀式の内容か?いたって簡単じゃよ。5分もかからんと終わる』


蓮也はそれを聞いて少しホッとした。


『それよりここからニーズヘッグまでは歩いて行くぞ。その間におぬしの腕試しも兼ねての。道中にレベル1の低級悪魔がおるからそいつらと戦ってな』


それを聞いた蓮也は。


『グレンデル。人間でも悪魔と対等に戦えるのか?』


グレンデルは自信に満ち溢れた顔で言った。


『勝てる。間違いなく。ワシが見抜いた逸材じゃよ?勝てぬはずがない。神童蓮也ならの。カカッ!』


蓮也は安心して肩をおろす。


『しかしおぬしが対等に戦えるのはレベル1の悪魔のみ。レベルは最大7まであってワシがレベル6の悪魔じゃ』


蓮也はグレンデルのレベル6の凄さにいまいちピンとこなかったのでレベルについて質問した。


『レベル1〜3までが低級悪魔、その辺で自由気ままに生活しておる。実力、知能、外見等がレベルに比例しておる。レベル4、5になってくると言葉も覚え、知能が付き、街で生活する悪魔や、各土地を縄張りとする悪魔もおる。そしてレベル6じゃ、ワシと同等な悪魔。つまり領地の王、姫じゃな。レベル6からは実力が格段に上がる。そして最後全ての領地を束ねているヘルヘイムの女王こそレベル7。最強の悪魔。段違いじゃよ』


蓮也は鳥肌がたった。


『まぁとりあえずレベル1悪魔なら神童蓮也ならば勝てるから安心せい。神童蓮也ならの』


蓮也は先ほどからたまにでてくる神童蓮也と言う言葉にあまりしっくりときてなかった。

が、それをもうすぐ知ることになるとは知らず。グレンデルとニーズヘッグへと向かった。


ニーズヘッグへと続く道中のちょうど中間くらいでそいつは現れた。


『クゥ?』


蓮也の目の前に現れたのはレベル1の悪魔ベビーキマイラであった。見た目はライオンの子供だか小さな角、立派な翼、そして先の鋭い尻尾が特徴の見るからにとても可愛らしい悪魔であった。


『キュー!』



蓮也はグレンデルに質問した。


『おいグレンデル、これは倒しても動物虐待にはならないよな?』


グレンデルはその問いに笑った。


『カカカッ!何が動物虐待じゃ。見たくれ可愛らしいが悪魔は悪魔じゃ。そしてデモンズガーデン内で悪魔は死にやせん。5分もかからんうちに蘇るからの。それより蓮也。ボサッとしとると殺されるぞ?』



蓮也はベビーキマイラの方を向くとそこに姿はなかった。

そして蓮也が戦闘態勢に入った瞬間、蓮也は背中に燃えるような熱さを感じた。



『ぐあぁぁぁぁっ!いっ、いでぇぇぇ!』



一瞬で蓮也の背後に回ったベビーキマイラは体を前向きに回転させ、鋭い尻尾で蓮也の背中を深く切ったのである。


蓮也は1度膝まつくが、すぐに態勢を整え、ベビーキマイラの正面を向く。

動いてもいないのに息があがり、汗が止まらない。


するとベビーキマイラは蓮也の見上げる位置まであがり、次は体を横回転で凄まじい速度で回る。次の瞬間。


『ヒュン!ヒュヒュ!ヒュヒュヒュン!』


すごい速度で恐ろしい数のベビーキマイラの羽根が飛んできた。無論蓮也は避けることできなかった。


『ぐぁっ!あぁぁっ!あ!あ……』


蓮也は致命傷は逃れたものの、体中傷をおった。特に下半身に関しては立てないほどのダメージを負い、その場に倒れた。


『はぁ…はぁ…あっう』


それでもベビーキマイラは待ってはくれない。蓮也の首を尻尾で締め飛んだ。首を絞められた蓮也はもう身動きが取れなかった。かすれかすれの視界の中グレンデルを見ると笑みを浮かべていた。


蓮也は意識が朦朧とする中。


『くそ…だまされた…』


蓮也の動きは完全に止まった。

完敗であった。



するとグレンデルは頬を染め、笑みをこぼし一言つぶやいた。




『待っておったぞ神童蓮也よ…カカッ!』

と…




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