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『ヒューーーーー‼︎』
蓮也は白銀の空間を落下している。
いつまで落下するんだろうと考えている時、蓮也は変化に気づく。
『落下の速度が落ちてきている?うわっ!』
白銀の空間はいつの間にか真っ白い霧のようなものにつつまれ、その霧を抜けると見た事もない大自然と、大きな湖が広がっていた。
蓮也は驚き、その大自然をただただ見つめる事しかできなかった。
そして湖の畔の花畑へとふわりと着地した。
そして蓮也は自然とそこに座り込んだ。
見た事もない大自然を目の前にし、腰を抜かしたかのように。
するとそこに黒い火の玉が姿を現した。
蓮也が黒い火の玉を見つめていると。
『怖い思いをさせてすまなかった。今、元の姿に戻る』
と黒い火の玉は言うと黒い火の玉は赤い煙のようなものと混ざり深紅の玉のような物へと変化した。
蓮也はゴクリと唾を飲み見つめているとそれは玉ではなく身を隠す翼だった。
姿を現したのはどこからどう見てもよく世間で言われるところの悪魔であった。
赤黒い腰くらいまである綺麗な髪、頭には小さな2本ツノ、ギラリと見つめる深紅の目、それに深紅の翼、そして綺麗な体。
人間的には蓮也と同い年くらい女性。
蓮也は開いた口がふさがらなかった。
ただ座った状態で呆然と悪魔らしき女性を見ていると。
『蓮也。神山蓮也。神童蓮也。おぬしのような逸材を探しておったぞ』
悪魔らしき女性はそういった。
蓮也はちょっとずつ我を取り戻す。
『いきなりすまんの、まずは自己紹介からじゃ。ワシの名前はグレンデル。生粋の鬼じゃ、鬼の悪魔じゃ。そして今はこの領地の姫をしておる』
とグレンデルは言う。
蓮也はその話を聞いても頭の中に入ってこなかった。とりあえず名前のグレンデルだけを覚えた。
『はじめましてグレンデル。俺の名前は…て知ってんのか。とりあえず質問いくつかしていいか?』
と蓮也は言うと。
『おぬしの質問とやら、ワシのこれからの説明で納得がいくと思うんじゃが、ワシの話しを聞かんか?』
とグレンデルは言った。
蓮也は頷き話しを聞く事を了解するとグレンデルは語り始めた。
『まずはこの世界の事から説明しようかの。
この世界の名はデモンズガーデンという名じゃ。そしてこのデモンズガーデンは26の領地に分けられておる。その中の1つ、ヘルヘイムと言う真ん中にある1番小さな領地なんじゃが、そこにデモンズガーデン1の悪魔姫が住んでおる、そして残りの25領地を束ねておるのじゃ。ここまでは理解できとるかの?』
蓮也は理解も何もとりあえずグレンデルの話しを聞く事しかできなかった、話しを進める事を了承した。
『そしてこのデモンズガーデンには100年に1度の大祭があるのじゃ。その大祭の内容は簡単に言えばトーナメントじゃな。そして見事1位になった領地の姫が先ほど言ったヘルヘイム、そこの姫となり100年間デモンズガーデンを仕切るいわば女王みたいなものじゃ。
そう、女王になれるのじゃよ。そしてトーナメントの内容じゃが、話しても大丈夫か?』
蓮也は首を立てにふる。
『トーナメントの内容じゃが、戦闘じゃ。それも普通ではない。ワシのような悪魔姫と魔人のツーマンセルマッチじゃ』
グレンデルが話していると、
蓮也はここで初めて口を開く。
『ちょっとまてグレンデル!魔人てなんなんだよ?』
蓮也は不安そうに言った。
『魔人?そうか!魔人なんて言われてもわからぬか。魔人とはそう蓮也、お前の事じゃよ』
蓮也の不安は見事に的中した。
グレンデルは続けて語り始めた。
『安心せい蓮也。魔人とは悪魔姫と契約を結んだ人間の事を言うのじゃ。そしてこれは無理強いではないのじゃ、なんせ祭りだからの。楽しまねばならんのじゃよ。そして魔人となった人間は力を得るのじゃ』
蓮也はすかさず力について詳しく聞きたいと言った。
『力か?それについてはワシにもなんとも言えん。獄炎の力を持つワシとおぬしの潜在能力、それが混ざることで新しい力となるのじゃ。だからなんの力が手に入るかは説明できんのじゃ。だがこれだけは言える。おぬしには全てがノーリスクじゃ』
蓮也は首を傾げた、そして悪魔世界に来て悪魔と契約することのどこがノーリスクなのかがわからなかった。
『なぜノーリスクなのかというとじゃ、トーナメントが終わればまた人間に戻れる。そして元の世界に戻れるからじゃ』
蓮也はそれを聞いても信じることができなかった、無理もない。こんなに非現実的なことが起きてる中で信じられるわけがないのだ。
グレンデルは蓮也の表情を見て笑った。
『カカッ。無理もない。蓮也これを見るのじゃ』
とグレンデルは蓮也に水晶玉を見せると水晶玉の中で映像が流れている。
その映像とは前の魔人とグレンデルの姿であった。惜しくもトーナメントで敗退し、魔人は人間となり、天高く空へと飛んでいき、その後普通の世界で過ごしている風景が。
グレンデルは見せながら言った。
『な?もどっておるじゃろ?そうこれは大祭なんじゃ。人間にリスクがあればそれはもう楽しむことはできんじゃろ?だからワシら悪魔姫たちは好きな人間を選んで協力してもらうんじゃ。もちろん協力してもらうんじゃからそれなりの待遇も用意しておる、どうじゃ?悪い話ではなかろう?こっちの世界の記憶もちゃんと消しておくしな』
蓮也は全ては信じれてないがグレンデルが嘘を付いてるようにも見えなかった。
そして蓮也は言った。
『考える時間が欲しい。半日くれ』
グレンデルはその意見を聞き入れ半日後にまたここに来ると言いどこかえさっていった…




