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5 無限アップデート




マチルダが朝の挨拶に来る少し前を振り返っている。

別居追放を受けた昨日までのことは説明本には記述されていない。




明け方、目を覚ましたら、

ステータス画面が自分と天井の間の空間に大きく展開していた。


「なぜ勝手に開いてるんだ……?」と思い

『とじる』を選択するがどうしても画面が閉じない。


戸惑い、目を白黒させていると、

眼前に文字列が浮かぶとともに声が聞こえた。




『スキルのアップデート』更新を完了してください。


【更新完了】をなさいますか?




何かと思い、ベッドから体を起こすと付いてくる。

指先で画面をかき消そうともがいてみる。

消える気配がないから夢ではなさそう。


画面が開いて視界を塞ぐものだからそれに興味を示すしかなかった。

ほかに成す術もないので、その言葉を思い切って口にしてみた。

「じゃ完了で、お願いします……」

するとまた新たな文字列が表示された。



『ユニークスキル:無限アップデート』の更新を完了しました。


『スキル【無限アップデート】に<スキルツリー>が追加されました。



僕の要望に対しての結果だ。

これは自分に何かを示しているのだと理解するけど。

スキルといっているが、僕はスキルを身に付けた記憶はない。

魔法の才はなく、17年の人生で低級魔法くらいしか習得できない体たらくだ。


「えっと──スキルが【無限アップデート】で、それのアプデが終わったみたい。


これってもしかして、無限アプデの更新をしていたって解釈でいいの?

それで<スキルツリー>が解放されたのね。

いきなり、スキルの進化から見せられて能力の開花に出会ったんだけど……」


これには驚きしかない。


黙って様子を見ていたら、自動的にステータスが更新された。

人生始まって以来のといっても過言じゃないほど久しぶりの更新だった。



────────────────────────────────

 ラルク・アッシュルーズ 17 男


 人間  LV. 1


【HP/体力】 100

【MP/魔力】 3

【こうげき】 1

【ぼうぎょ】 1

【魔  法】  反復1 収納1 回復1

【 運  】  0


【収  納】 【説明本】【   】【   】


【大事な物】 


【☆スキル】 ユニークスキル【無限アップデート】+<スキルツリー>



────────────────────────────────



自分の情報が見える便利。

魔法現象で、鑑定士が歴史の中で収集した情報だ。

全国民に見える化させたのは魔物やその他の戦争があるため。

数値化されたステータスウインドウは誰でも知っている。

基本は自分のものだけ自由に見れる。


逃げてばかりいたせいで体力は思ったよりあるよ。

魔力はゴミだ。


目を凝らすと、

所持品が1つと珍妙なスキルを獲得していることがわかる。

それ以外はこれまで通りだ。


無限アップデート……。

わかる様でよくわからない。

突然何かが芽生えたようだけど。




「……どうすればいいんだ?」





自分しかいない部屋でどうすればいいとか何言っているんだ。

誰かに救いを求め、つぶやいてしまった。

すると、また指示が出た。



『収納内にある説明本を参照せよ』と。



迷わず手を伸ばして掴み取る。

感触から革の手帳といった代物。


次に1頁目を開いて見た。

どこか懐かしさを憶える文章で書いてある。

一瞬よその国の言葉にも見えたが。


でも僕は知っている。

それが『日本語』だということを。

でなければわからない。



「そうだ……うすうす思い出し、気づいた」



僕は異世界転生者だ。

今日この言葉に触れたことではっきりと知覚した。

生前の──日本人の記憶がみるみる甦ってきた。


確か……、

死後に白い部屋で女神に会って、スキル選択の話をした。

そのあとの詳細はこれに記しておくと本を一冊受け取ったんだ。


「それが、この説明本か……」


永い眠りについていた感覚はないけど。

これまでのことが夢の中の景色だったように思えてきた。

参照を終えた説明本を元に戻した。

それより、気になるのは。


「このスキルは何ですか?」


さっきも口にして進展があったからいってみた。

回答がきた。



『アイテムを一つ選び、アップデートしてください』



えっと──

「アイテム」と、いわれても……。

この説明本しかもっていない。


「……これですか? はい、アップデートでも何でもしてください」


お願いすると、

微かなメロディーが聞こえ完了とでた。

音が聞こえたのも経験のない現象だ。これも神様の仕業だろうか。




『【説明本】の【無限アップデート】を完了しました』


『【説明本】は【大事な物】に移動しました。消費・消失なしになった』


『【説明本】が<ツリー化>され<鑑定能力>が追加されました』


『アイテム(所持品・採取物・目視物)を鑑定できるようになりました』



「なんだなんだ? 次から次へと……」



────────────────────────────────


 ラルク・アッシュルーズ 17 男


 人間  LV. 1


【HP/体力】 100

【MP/魔力】 3

【こうげき】 1

【ぼうぎょ】 1

【魔  法】  反復1 収納1 回復1

【 運  】  0


【収  納】 【   】【   】【   】


【大事な物】 [説明の本]+<鑑定能力>


【☆スキル】 ユニークスキル【無限アップデート】+<スキルツリー>


────────────────────────────────




スキルツリーって、そういうことだね。

それが先に来て、そこから入手したモノにも枝分かれが発生すると。


「めっちゃ、いいじゃん!」


そして……無限……アップデート? を完了したの、ね?

表現はともかく。


次だ。


アイテム鑑定が説明本から派生した。

これがツリーの恩恵か。


さらに何かをアプデすれば

また派生スキルが来るかもしれないけど。

なにより鑑定を自分で自在にできるのは心強くて、超安心。

鑑定士に依頼すると高くつくんだ。


「さっそく何か鑑定をして見たいけど……何も持っていないや」


「そうだ!」この説明本を鑑定してみるか。

指をさしてお願いしてみた。


「説明本を──鑑定して!」



──────────────────


『【説明本】ラルクの状況や異世界の説明。


アップデートで無限化された際、鑑定機能が開花。

ラルクが目視したものに「鑑定」と念じれば、結果が説明本に表示される。


主にアイテム等の鑑定ができ、効果・効能が判明する』


────────────────



「おお、すぐきた。目視……鑑定能力か。こりゃ、いいね! 最高!」


すごい能力がもらえた。

にしても、無限化で消費がなくなるなんてチートじゃないか。


「……すげェよ! すげェよ! 生まれて初めて楽しいことに出会えた」


もっともっと試してみたい。

この無限アプデで更なるスキル開発を。

そして鑑定で有利にことを運びたい。


もっともっともっとだ。

いい思いをしたい!

僕がこれからの人生を快適にするためには

アイテムの入手が極めて重要だとわかった気がする。



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