第7話
「ただいま戻りました、お母様!」
「おかえりなさい。あら、その子は?」
私はホールに戻ってきた。
もちろん、男の子も一緒に。
「え、えっと・・・フェリクス・アルヴェインと申します。」
・・・えっ!?
フェリクスって、攻略対象じゃなかったっけ?
なんであんなとこにいたの!?
私は思わず驚きを顔に浮かべ、フェリクスを見つめる。
ちらりとお母様に視線を向けられたので、びしっと背筋を伸ばした。
言われてみれば、確かにそうかも・・・。
アルヴェイン家によくあるシルバー系の――シルバーグレーの髪に、落ち着いたアッシュブルーの瞳。
・・・うん、私のいとこであり、攻略対象であるフェリクス・アルヴェインだ。
なんで気付かなかったんだよ、私ぃぃぃぃ。
脳内でバタバタと悶えながらも、表面上はニコニコと取り繕う。
そんな私のことを知ってか、知らずか。
お母様は話を続けた。
「あなたのご両親が探していらっしゃったわよ。早く顔を見せてあげなさいな。」
「こっちよ。」というお母様の後ろについて、歩き始める。
・・・まあ、脳内はまだ大混乱中だけどね!
結果、無事にフェリクスを送り届けることができた。
来週遊びに行く約束もできて、正直、ものすごくうれしい!
だって、フェリクスが作った他の魔術の資料とか見せてもらえるんだもん!
そんなこんなあって、誕生日パーティーは夕食の時間より少し早いくらいで閉会した。
私はまだ子供だからね。
夜まではさすがにしないらしい。
♢♢♢
そんな日の夕食――。
「「お誕生日、おめでとう!」」
「おめでとぉ、おねーさま!」
今度は家族水入らずでの誕生日会。
使用人たちにも、お酒とかご馳走をふるまって、みんなで飲んで騒いでするのが通例である。
もちろん、今年もそうだ。
ちなみに、今年貰ったプレゼントは――
お父様からは、訓練着。
お母様からは木刀。
そして、かわいい妹からはリボンを貰った!
黄色の、サテン生地のリボンだ。
「おねーさまとエリナの色なの!」というお言葉つきである。
思わず抱き上げてほおずりしちゃったよぉ。
・・・もちろん、お父様とお母様にもお礼を言いました。
使用人のみんなからも、プレゼントをもらった。
侍従や侍女たちからは本やインクなどの勉強道具。
・・・勉強頑張れってことかな?
騎士たちからは、なぜかタオル。
庭師たちからは花束。
料理人たちからはお菓子。
などなど、本当にたっくさん貰ったのだった。
明日から訓練開始!




