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第5話

 お父様との約束から約3年。

私は8歳になった!


この3年間、私は文字や計算の勉強はもちろん、歴史や国の文化、言語そして――魔法の勉強をしていた。

どれも、日本とは似ても似つかないものばかりでものすごくおもしろかった!

若いからか、勉強したことはスポンジみたいにどんどん吸収していってくれるんだよ!


もちろん、やったのは勉強だけじゃないよ!

騎士になるために必要な剣術――を学ぶための身体作り。

ここでも、存分に、この身体は力を発揮してくれた。

今では体力も筋力も、侯爵家の騎士たちとおんなじくらいあるのだ。

・・・それでも、見た目が変わっていないのは、どういうことだろうか。


身体を鍛えただけじゃない。

戦術の勉強もしていた。

攻略対象である騎士を助けるためにも、必要かもしれないからね!




 こんなふうに、いろんなことを勉強していたんだけど、剣はまだ握らせてもらえていなかった。

そして、今日はようやく8歳の誕生日。

と、言うことで・・・期待、してもいいよねぇ。お父様?


そんなことを考えながら、エマに手伝ってもらって真新しいドレスに着替える。


――水色ので、白のリボンやレースが所々に飾られている。

いつもよりもちょっぴり大人っぽいドレスだ。


ドレスを着た後は、髪を結い上げて完成!

・・・エリナがかわいいのはもちろん。

自分で言うのも何だが、私もかわいい。

将来はかわいい、というよりもきれい系の美人になるんだろうな、という感じだ。


「セレナ様、よくお似合いですよ!」


エマがいつものように、ニコニコしながらそう言ってくれた。

私は「ありがとう。」と返し、ダイニングルームへと向かった。





♢♢♢





 「セレナ、誕生日おめでとう。」


「ふふっ。そのドレス、とても似合ってるわ。」


「おねーちゃん、おめでとう!」


部屋に足を踏み入れると同時に、家族からそんな言葉を掛けられた。

それと同時に、5歳になったエリナが私に抱き着いてくる。

この3年で、病気がちだったあのころとは打って変わり、健康そのものだ。

私はそんな妹のことを抱き留め、そのままひょいと抱き上げる。

「きゃはは!」という甲高い声で歓声を上げたエリナは満面の笑みで首にギュッと抱き着いた。


「おやおや。」


「ここに赤ちゃんがいるわねー。」


両親のからかわれ、顔を真っ赤に染めて頭をぐりぐりと押し付けてくるエリナ。

・・・今日も天使!


このやり取りは、ここ最近毎日のように続いているものだ。

一度抱っこしたら、エリナが思った以上に喜んだから事あるごとに抱き上げるようになったんだよねぇ。





 朝の恒例行事を終え、私はエリナを椅子におろしてその向かい側に座る。

お父様がごほん、と咳払いをしてから口を開いた。


「改めて、セレナ、誕生日おめでとう。」


「ありがとうございます。お父様とお母様のおかげです。」


私はにっこりと笑いながらそう答え、続きを待つ。


「まず、今日の昼は誕生日パーティーだ。例年通り、我が家にかかわりの深い者たちを招いている。」


「はい。」


「次に、・・・8歳になったのだ。騎士になるための訓練を許可しよう。」


「ありがとうございます!」


私は心の中でガッツポーズをして笑みを浮かべた。

お父様はどこか寂しそうな表情を浮かべ、お母様は「いよいよ私の出番かしらね?」とつぶやいてニコニコしている。

そして、エリナはきょとんとした顔のまま、きょろきょろとせわしなく首を動かしていた。

誕生日パーティー!

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