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食屍鬼と愉快な殺人日記  作者: 莉子
二話・十月のジャックの章
93/330

十四幕・十月の十三日

※途中視点変更有ります。かばね→ラグ

切り裂きジャックの武器は刃物である。


ナイフや包丁などはもちろん、サーベル、刀、槍や斧、鎌などの特殊なもの、そしてハサミやカッターさえ、それが切ることができる道具であれば何でも。


切り裂きジャックジャック・ザ・リッパーの手にあれば人を殺す道具となる。










……っていうのは有名なことらしい。








だからさ…。







「そのっ!剃刀の刃を!!持って僕に近づいて来るのはっ!やめてほしいんだよ!?」


「……五月蠅い。」



叫ぶ僕に、ジャックはいつもより数段低い声で言いながらゆっくり近づいて来る。


手にはたまたま近くにあった(三~四センチくらいの)剃刀の刃。



いや、ホント駄目なんだって!


ジャックはアレでも人殺せるもん!!


なんか殺気出てるもんっ!!!






「ジャックのナイフコレクション借りちゃったのは謝るからぁっ!!」


「……刃こぼれ。」



めちゃくちゃ不機嫌に言われた。


うん、確かに僕が手入れ怠ったからちょっと駄目だったけど!



「もうしないからぁっ!!」


「………それを聞くのは四回目。」



え、マジっすか。


そんなにやった?




「…べ…弁償…。」


「…これ特注の一点物。」







……ああ、もうこれ駄目だ。









「ごめぇぇぇんっ!!」


「許さない。」



そう言って迷いなく首を掻き切ろうと振られる刃。



ぎゃーーっ!!


本気だ!


これホント本気だ!!



僕は咄嗟にそこらに置いてあった小さいハサミを開いて、その片刃でジャックの持つ刃の穴をとらえる。


キインッと金属音。


受け止めたのに、力づくに押し込まれてギリギリと刃が軋む音がする。



無理無理っ!


僕、力は無いんだよっ!!


僕は何とか片手で耐えつつポケットを探って、ようやく出てきた小さなバタフライナイフを開く。


それを見たジャックはちっ、と一つ舌打ちをして、同じくポケットから愛用のジャックナイフを取り出す。



くっそーーっ!


しばらく許してくれそうにないなぁ、これはっ!!


















ーーーーーーーーーーーーーー



バタバタとアジトの中を駆けまわりながら争うジャックとかばね。



…まったくあの二人は…。





「周りにある物を何でも武器にできるのは、かばねも同じなんですけどねぇ。」







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