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食屍鬼と愉快な殺人日記  作者: 莉子
二話・十月のジャックの章
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九幕・とある少年の手記

颯太が死んだ。


切り裂きジャックに殺された。



その話を聞いたとき、俺は何でアイツらを止めなかったんだと後悔した。


昨日の今日だ。


昨日の出来事が颯太の死に関係してるってことくらい馬鹿でもわかる。



でも、どうしてだ?


気のせいだったって、捜査は空振りだったって、アイツはそう言っていたのに。


その疑問は、一人の女が犯人として指名手配されたというニュースで氷解した。


何故その犯人を突き止められたか?


それは、颯太がそいつの名刺を握っていたからだという。



なら、どうして颯太がそいつの名刺を持っていたのか?


答えは簡単。



殺される以前にそいつに会っていたからだ。


こんなことを言うのも何だが、アイツは意外と適当な性分だ。


もらった名刺なんかを、丁寧に財布とかに入れて持ち歩くようなタイプじゃない。


そんなアイツが、殺されたその時に名刺を持ち歩いていた、ってことは名刺をもらったのは多めに見積もっても数日中だろう。


そこから導き出せる答えは、殺された日の夜に話していた、アイツと一緒に切り裂きジャックを見たという目撃者が犯人の女……という答え。


颯太と一緒に切り裂きジャックを目撃した女が切り裂きジャック、なんて矛盾しているが、協力者、複数犯…いくらでも可能性はある。


家宅捜索でその女が切り裂きジャックであるという証拠も出てきているらしいし、現在は姿をくらましてるらしいから、そいつが颯太を殺したという事はほぼ間違いない。



そして、そいつは…まだ捕まっていない。





本当にアイツは馬鹿だ。


危ないことに巻き込まれて、挙句に自分から首まで突っ込んで。



いつもお前に付き合ってバカやって……。






尻拭いをするのは俺なんだぞ?







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