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八幕・十月の十日 そのよん
いつもの場所についた。
辺りを見回す。
かばねは居ない。
理央も居ない。
そうだ。
そろそろ日も落ちる。
こんな時間までアイツがこんなところに居るはずがない。
…落ち着け。
冷静さを欠き過ぎだ。
一度、深く深呼吸をする。
ここに理央がいないなら、かばねは無駄足を踏んだか?
それともすでに家まで突き止めているのか?
後者なら俺に打つ手はない。
どうする?
どうするっ!?
焦る俺の耳に、携帯のバイブ音とポケットからの振動。
このパターンはメール。
俺の携帯のアドレスを知っている奴なんて数えるほどしかいない。
嫌な汗が背中を滑り落ちた気がした。
画面を見ると案の定メールの通知。
差出人は…かばね。
震えそうになる指でメールを開く。
件名は『ちょっと来て』
本文には『◎◎交差点。□◎通りを北上中。』
簡潔で、理由も分からない文。
けど、今の俺にはこれに従う以外の行動ができない。
乱暴に携帯をポケットに戻して、俺は走り出した。




