十二幕・九月の二十七日(とある警察官の捜査日誌 そのに)
※途中で視点が三人称に変わります。
猫耳パーカーの少年について、◆◆市の付近で聞き込みをした。
最近見かけたという目撃者が多数出た。
しかし、少年がどこの誰なのかを知っている人物はいなかった。
「あー…見かけたよ。確か二十四日の夜に、そのあたりでメモかなんか持って歩いてたよ。」
「何か大きな荷物を持って、一人でふらーっと歩いていたのを見たねぇ。」
などなど…。
目撃証言はあるのだが、少年の素性を知る人は出てこないのだ。
しかし、そんな中でも有用と思われる証言があった。
「んー…すっごいイケメンな子と一緒だったわぁ。誘ってもホントつれなくてぇ…。」
とある女性の証言だ。
「その連れの人物はどんな方でしたか?」
と尋ねると、
「白金の髪ですらっとした好青年だったわぁ!すっごくイケメンで物腰も柔らかくてぇ…。とっても仲がよさそうだったし、フードの子もよく見ると可愛かったから兄弟じゃないかしらねぇ。」
そう、答えてくれた。
これは非常に良い情報だ。
その青年からフードの少年の情報が得られるかもしれない。
それほど目立つのなら見つけやすいだろう。
少年の方は事件の日以降に見かけたという証言が出ない。
青年の方も捜索してみるべきだろう。
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「あー…やっぱり僕のことも出て来たか。僕もしばらく出かけられないね…。引っ越しもありかもなぁ…。」
プラチナは薄暗い部屋の中ため息をつく。
複数のパソコン画面に大量のウインドウ。
そのウインドウに表示された捜査資料に目を通していく。
「やっぱり目つけられちゃったかな。だからあれほど言ったのに…。」
カタカタとキーボードに指が走る。
呟きの内容に反してその口元は笑っているようだ。
「ほんと、しょうがないなぁ…。」
プラチナは白金の髪をふわりとかきあげる。
「僕がフォローできるのは電脳世界だけなんだからね。」
その整った顔に浮かんでいたのは、やはり笑顔だった。




