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九幕・九月の二十四日 そのご
響くサイレンと集まる野次馬。
連行されていく男たちと、救出される子供。
私は野次馬の中に紛れて、その様子を観察する。
事情は連絡されましたが、まさか警察に先を越されるとは思いませんでしたね。
無能な警察が、こんなにも早くここを突き止め行動するとは。
全く誰でしょうねぇ?
私の仕事を邪魔したのは。
黒田組から、子供をさらった組織の取引相手である私たちの所に依頼が来たのには笑いが止まりませんでした。
どうせあの男たちは今回限りで切るはずでしたから、全員殺しておいて黒田組に恩を売り、他の子供たちは取引無く手に入る…というシナリオが一番望ましかったのですが。
まぁいいでしょう。
邪魔をしてきた誰かは後々、見つけることにしましょうか。
私の障害になったのですから、相応のお仕置きをしなくては。
『そんな楽しそうに笑うなよ。お前のその顔は悪役面だぜぇ?』
隣から、流暢なスペイン語で声をかけられる。
私は普段の微笑みを張り付けて答える。
『いえ、普段通りですよ。私より貴方の方が人相は悪いでしょう?』
私の言葉に、紫がかった蒼髪の同僚は
『全くなぁ。』
と言って、ヒッヒッヒといつも通り不気味に笑った。
そして私たちは、そのまま人混みに紛れてその場を後にした。




