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ひま

「ひまだ・・・」


やることが尽きた私。


魔女の小屋。


食料も水も火も

全部魔法で何とかなってしまう。


付箋貼りまくりの魔術書

全て読み尽くした。


うんちくを語ってくれる

井戸の女も、もういない。


スマホもテレビもラジオもない。


寝転がって天井を見つめる。


「さすがに限界だ・・・」


嫌だったバイトですら

今は愛おしく感じる。


仕分け作業の倉庫バイト。


買い物かごに山積みにされた商品を

指定の棚に入れていく。

終わったら次の棚。終わったら次の棚へ。


別のバイトとぶつからないように

迂回しながら進んでいく。


「大学でもバイト先でもパックマン。でも今はパックマンにすらなれない・・・」


(いや、パックマンになりたいのか私は?!一生追われ身で、エサ待ちの鯉みたいに口をパクパクさせながら生きる人生でいいってこと!?)


ピカッ!!


「キャッ!」


小屋の近くに落雷。


ドドドッ


「うわっ!」


(光と音の二段階構え!!光の方が早くて音が後から遅れてくるけど!?そのリアリティいる!?)


緑色の龍が現れる。


「・・・」


(なんか、すっごい嫌な予感するんだけど!?)


「誰だ・・・オラを呼んだのは」


「え?」


(そっち!?主人公の方?!え、なに、どういうこと?!ワケ分かんないんだけど?!)


「あなたは・・・」


「オラ、野原しぇんろすけだゾ」


「えぇ、、、」


(オラつながりだけで突然、野原のケツだし少年出してきた!?強引じゃない!?集英社と双葉社を無理やりコラボさせる独自の世界観・・・絶対コ◯コ◯コミックじゃん!!)


「オラの願いを叶えてくれる綺麗なお姉さんって、もしかして・・・」


「これってまさか・・・!?」


(世界跨いだ人事異動ってこと!?パチモンの貞◯とパチモンの◯龍が配置換えってこと!?)


「え・・・」


(これ誰得なの?!パチモンとパチモンを入れ替えた人事異動って誰得なの?!パチモンだからパチモンが来たってこと!?せめて本物呼んでよ!本物!!)


「お姉さん綺麗だけど・・・何か殻に閉じこもってる感じがするゾ・・・」


「え・・・」


(いきなり芯くってくるじゃん!?劇場版の終盤で出そうな、核心ついたセリフやめてよ!!)


「オラ、腹減ったから、けぇる」


「は?!」


(けぇるってなんだよ!?ケールのことか!?青汁通販でしか出てこない謎の食材のことか!?てか、いきなり悟◯に戻るな!ゾをつけろ!ゾを!!)


「今日はチ◯が帰省からけぇってくるんだ」


「いや・・・」


(帰省ってなに!?あの世界観に帰省っていう概念、存在すんの?!瞬間移動で移動できるあの世界観で!?少年少女が秒で結婚する、あの世界観の中で!?)


「オラはずっと待ってたんだ・・・」


「・・・」


「チ◯が作る、絶品旨辛・四川風麻婆茄子を!!!」


「えぇ!?」


(◯チじゃなくて!?妻そっちのけで妻の手料理?!)


「オラと息子は、チ◯が帰省すっとき、真っ先にメシのしんぺぇをした」


「いやいや・・・」


(奥さんよりもメシの心配?!炎上するよそれ?!キング◯ブコントのゾ◯ィーみたいになるよそれ?!大丈夫!?)


「では、さらばだ・・・」


「ちょっと!」


光って消えた緑色の龍。


「・・・」


(なんなのアイツ!?結局メシの話しに来ただけじゃん!?人の願いどころか、自分の食欲満たすことしか考えてないじゃん!!)


「なんだよもう・・・」


(パチモンカル◯ファーといい、パチモン貞◯といい、パチモン◯龍といい、変なやつばっかりじゃん!!まともな奴いないじゃんか!?著作権の問題なの?!)


「作品の著作権保護は・・・作者の死後70年続くよ・・・」


井戸からささやき声がする。


「え・・・まさか・・・」


私は井戸に近づく。


「昔は50年・・・だったよ・・・」


「・・・」


(こいつ、帰ってきた!?)


耳を澄ませる私。


カシャ。


「・・・」


(カメラのシャッター音?!)


「麻婆茄子美味しそう・・・」


「え・・・」


(こいつBeRea◯やってるじゃん!?まぁ確かに自分は真っ暗の写真撮るけどさ!?井戸は真っ暗だから、ガチのBeRea◯だけどね!?)


「・・・」


空を見上げる私。


「私も食べたかったな・・・」


(絶品旨辛・四川風麻婆茄子・・・)


「あ・・・」


(もしかして、変な奴いっぱい出てくるのって、私のキャラが薄いからってこと?!?ひどくない?!これでも結構頑張ってるんだけど!?)


「役不足・・・なんだよ・・・貴方が誰とも関わりたがらないから・・・うちらのキャラを濃くしてるんだよ・・・」


井戸から声が聞こえる。


「いどっち・・・」


耳を澄ませる私。


テレテレテッテッテー♫


(貞◯がスライム狩るな!!!)


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