堂々復活!!
「さようなら」
いどっちからの突然の一言に
息をのむ私。
「え・・・」
いどっちが・・・
「消えちゃうってどういうこと・・・?」
「・・・」
いどっちがうつむきながら、近づいてくる。
その黒髪はまるで
ウェディングドレスのよう。
「あれ・・・」
(てか、それにしても髪長すぎない?!ドライヤー何時間かかるの?!そもそも、井戸でドライヤーは漏電のリスクあるよ!?でも幽霊だから平気ってこと?!)
「あなたが悪いんだよ・・・」
「え・・・」
(なんで、私のせいなの?!意味わかんないんだけど!?あんたずっと井戸にいただけじゃん!!時々うんちくは語ってたけどさ!?)
「この井戸気に入ってたのに・・・あなたのせいで」
「・・・」
いどっちの髪が
怒りで真っ直ぐにいきりたつ。
「え・・・」
(大人ゴ◯さんみたいになってるけど!?怒りの表現方法が少年ジャ◯プなんだけどこの人!?)
突然のいどっちの怒り。
身に覚えがないので戸惑う私。
「うまくやってきたじゃん私達・・・」
魔女の小屋と井戸の中。
時々聞こえる井戸からのうんちく。
いつしか私は彼女を”いどっち”と呼ぶようになっていた。
(心の中だけだけどね!?)
同じ日陰で、目立ちなくないもの同士。
お互いに距離をとって、共に生活してきた。
(何なの、”共に”って!?円満離婚気取ってる激イタ夫婦かよ!?私達は好きだからこそお互いに距離をとって・・・じゃないんだよ!!)
「ねぇ、どうしてなの・・・」
貞◯と魔女、どんな世界線でも交わることのない組み合わせ。適度な距離を保ち、お互いに干渉しすぎない関係は、私にとっては都合が良い。
いどっちが拳を握る。
「私が消えるのは・・・あなたが・・・この物語シリーズを終わらせようとしたから・・・」
「・・・」
(物語シリーズってなんだよ!?これ◯物語なの?!化◯語だとしたら私は、一体何の怪異なの?!)
「戦国ヶ原下着・・・」
「あ・・・」
(いや、戦国ヶ原下着ってなんだよ!?ていうか、戦国時代の下着はふんどしじゃんか!!てか、ふんどしは下着なの!?それと、戦場◯原は怪異ではないし!!)
私は驚いていた。
「あれ・・・あなた何で・・・」
(私の心の声が分かるの!?同じ特性を持つもの同士、心が通じ合ってるわけ?!)
「そういうキャラ設定だよ、心を透視する系の」
「えぇ!?」
(無茶苦茶すぎるじゃん!?ありえないんだけど!!てか答えになってないじゃん!!なんなの心を透視する系って!?)
「あーもう、うるさい!!一日中ずっと、心の中でブツブツブツブツ・・・」
いどっちが髪をくしゃくしゃにする。
「あ・・・ごめん」
(私が悪いの!?ねぇ、これ私が悪いの?!勝手に人の心を透視する方が問題じゃない?!)
「そんなことより私、消えちゃうの・・・」
急に泣き出す、いどっち。
(さらっと流すなよ!?説明めんどくさいからって!?女特有のヒステリック出してごまかすなよ!!)
「てか、なんで消えちゃうの?」
「貴方が主人公を降りたから・・・物語が終わっちゃうの」
(え?!主人公って何の話!?いつ選ばれたの?!てか誰が見るの?!)
「私、この物語で生まれたから・・・」
「え、そうなの・・・?」
いどっちが井戸を指差す。
「人を怖がらせるのそっちのけで、井戸の中でインベーダゲームとたま◯っち。そんな貞◯、どこの世界線でもいないよ・・・」
「・・・」
(たしかに!!ジブ◯でも、細◯守作品でも、ヤ◯マガでも見たことない!!)
「あっ・・・」
私は思いついてしまった。
「コ◯コ◯コミック・・・」
「え?!」
いどっちは目を見開いた。
「その手があったか!!!」
(バカだこいつ!!多分大バカものだ!!)
「じゃ、◯ロ◯ロに行ってきます」
「え・・・」
いどっちは一瞬にして消えた。
「・・・」
井戸の中を見つめる私。
「あいつ・・・」
(たま◯っち持っていきやがった!!私も欲しかったのに!!)




