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二流作家の感想講座  作者: 白河夜舟


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48/51

その48「作品に納得しない読者様への感想」

編集「はい、始まりました企画もの第48弾。皆様いかがお過ごしでしょうか?」

白河「どうも、二流作家の白河夜舟です。よろしくお願いします」

編集「この所、調子はいかがですか?」

白河「今書いている作品が、初稿を書き終えたんで、読み返しながら編集作業中ですね」

編集「完結したんですか!」

白河「完結しましたね。書けなくなって未完で終わってから、25年掛かりましたね」

編集「編集目線で最初に読ませて頂いても、構いませんよね?」

白河「いつも通りでお願いします。初稿ってかなり荒いんで、何回か読み返さないと、色々と粗や矛盾や誤字脱字や表現不足が出るわ出るわ、なんでね」

編集「お任せください」

白河「で、殆ど感想を貰えない不人気な作品なんで、ちゃんと書けてるか、不安がない事もない」

編集「それはもう、しょうがないでしょうね」

白河「このまま打ち切りにしようか、なんて、思ったこともありましたね」

編集「ほうほう」

白河「でも書いているうちに、なんか楽しくなってしまって。エンディングを先延ばしにして、追加エピソードを入れてしまいましたね」

編集「白河さんでも、人気は気にするんですね。そして、それでも書く方が優先なんですね」

白河「改めて、そう思いました」

編集「で、今回の本題としては“ちゃんと書けているか”なんですね?」

白河「それを、逆視点で考えてみたわけです。おれは人様の作品によく感想を書くんで、自分はこう見えている、こう読めているという事を伝える訳なんですが」

編集「作者様からすると、自分の意図とは違うぞ? という訳ですね」

白河「そういう事ですね」

編集「伺いましょう」

白河「作者様が、自分が意図したのとは違う方向で読まれていると分かると“ちゃんと書けていないのでは”と思うのは、ごく自然なことですよね」

編集「ですよね」

白河「読者目線だと、今、ここまで読んできた中での感想ですので、先のことは分からないのです」

編集「そりゃそうですよね」

白河「作者様はプロットを持ってますから、その先が分かる」

編集「当たり前ですよね」

白河「なので、そこは読み違えているよと思うのは当然なのですが“ふふん、続きを待ちたまえよ”位の余裕でいいのでは、と思えるんですよ」

編集「なんか、偉そうですね」

白河「あ、やっぱりそう見えますか。でもねぇ、作者は自分の作品において、言わば“創造主”ですからね。どうしても、そうなりますよね」

編集「でも、読んでる方が偉いんでしょ?(その40、41)」

白河「その通りですね。公の場に投稿した以上は、どう読まれるかは読者様次第ですからね。ただ、“書かれた事”に関しては、作者も読者も曲げられないんですよ」

編集「と、いいますと?」

白河「読者目線としては、そこまで読んだ中での感想。作者目線としては、それには続きがあるんで、あえてそういう事にしている、という感情」

編集「感想と感情がぶつかるんですね?」

白河「そうなりますね。


 作者は、物語の先が見えているので、大らかな気持ちでいていい」


編集「それで、続きをお楽しみに、ということですか」

白河「そういう事になりますね。ただし、作品を最後まで書き上げられないと、その意味はないでしょうね」

編集「なるほど。よく、評価は完結してから、と言われる方がおられますが、そういう意味合いもありそうですね」

白河「そうなんでしょうね。おれは、ある程度読んだら、評価を入れちゃいますけどね。続きを期待して、という意味合いも込めてですけど」

編集「ブクマと評価が入らないと、なろうランキングで上位に挙がってこない、という事ですね?」

白河「はい。応援の意味合いもありますね。だから、おれの作品にもブクマと評価を…」

編集「クレクレは良くないですね」

白河「いえ、読んでからでいいので。そういう自信と気持ちはあるんです」

編集「感想を書く側としては、他に気にされている事はありますか?」

白河「先読み的なネタバレに、気を使いますね。この展開なら次はこうなるよな、というのは、王道的な場合には、普通に言っていいと思うのですが」

編集「はい、それは構わないでしょう」

白河「キャラクターの性格からして、こうなるだろうな、というのも、すでに書かれている事ですから、ある程度読めるんですけど」

編集「そりゃそうでしょうね」

白河「たまに、そういうのを裏切ってこられる場合がある」

編集「裏切り、ですか?」

白河「良い意味でと、悪い意味で、がありますね」

編集「良い意味は?」

白河「予想とは違って、しかも筋が通っている場合」

編集「じゃあ、悪い意味は?」

白河「予想とは違って、しかし筋が通っていない場合」

編集「確かに」

白河「筋が通るかどうかは、作品が破綻するかどうかなんで、かなり重要だと思います。それはすでに“書かれた事”なので、読者側の感想というより、作者側のミスですからね」

編集「作者は“創造主”なんですよね」

白河「作ったもの、書いたものに責任があるんで、ミスを指摘されても、しょうがないですよね。だって“書かれた事”は変えられませんから」

編集「いや、間違ってない、とゴネるかも?」

白河「かもしれませんね。そこで感想と感情がぶつかるんです。

編集「なるほど」

白河「ただし、この話には続きがあって。それは後で回収予定なんです、物語を盛り上げるために、あえてここはこういうことにしているんです、という自信と余裕が必要ですよ、という今回のお話でした」

編集「白河さんは、こういうの、よくやるんですか?」

白河「伏線とか、先の展開を見据えて、ですか? ごく普通にやりますね」

編集「指摘された事は?」

白河「あんまり感想なんか貰えないんですけど、ありますね」

編集「どうしたんですか?」

白河「続きをお楽しみに、ですね。フフン、それは罠なんだよ。読者諸君、まんまと引っかかってくれましたね? ってな感じですね。言わないけど」

編集「言っちゃダメなヤツですね」

白河「ですよね。それ位の余韻と言いますか、今後に膨らませられそうな余白と言いますか、そういう余裕を持たせた方が、創作は面白く書けますし、読めるとも思いますよ」



編集「さて、お時間が来たようです。また次回、お会い致しましょう」

白河「また聴いてくださいね。ではまた―」



                         (続く)


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