カワセミの当たり年 2002年10月
鳥の国から すずがも通信136号 2002年10月
カワセミ類の当たり年
どうにか巣立ちにこぎつけ、小魚も自分で捕れるようになったカワセミたち。丸浜川に放した8月22日、この日は終日餌場のあたりにいました。夏休みのことで家族連れも多く、カワセミたちは人気抜群でした。
午後3時すぎだったでしょうか。治療室で餌をやっていると、小学生のお兄ちゃんが窓からのぞいて、「カワセミが」 私はうれしくなって、「うん、いるでしょ。今朝放したの。お魚とった?」「あのう、カワセミが、そこで今、カモメに食べられちゃった」
人が育てた鳥の限界ですね。土嚢に止まっていたところを、放し飼いにしているセグロカモメにとられ、あっさり丸のみにされてしまったようです。親鳥なら、あぶないよ、こわいものだよ、と鳴いて教えてやれたでしょうに。
がっくりしている間もなく、翌8月23日、一律船橋高校からアカショウビンの幼鳥が持ち込まれました。野鳥病院の歴史では5羽目の入所。むっくり太った愛嬌たっぷりの姿で、衝突したらしく、ぼーっとしています。それでも3日もすると室内で飛ぶようになりました。手渡した餌をびしびしと叩きつけて呑み込みます。9月1日に保護区で放そうとしたら、池に飛び込んでびしょぬれになり、水から上がれなくなってしまいました。
アカショウビンは目下特訓中。一撃必殺・一直線のカワセミの魚とりとは異なり、獲物をしゃくい上げるようにふわっと水に入ったり、ともかく飛び込んでおいて、めったやたらにつつきまわったり、態度物腰に今ひとつしまりがありません。餌とり方法から見ると、カエルやカニ、大型昆虫なども捕る生活のようです。
流しでせっせと水をかけた結果、羽の撥水は抜群によくなりました。あと一息、天候が安定したら放鳥です。でも、カワセミの幼鳥が更にもう1羽入院しました。うまく行くといいのですが。
ヒナ・ラッシュは切り抜けたものの、なぜかカワセミだらけの鳥の国でした。




