仮設フライングケージ 2002年8月
鳥の国から すずがも通信135号 2002年8月
仮設フライングケージ
順調に育っているカワセミはともかくとして、どのケージも満杯。先週はとうとうトビ幼鳥用のフライングケージを傷病鳥舎横手の芝生に増設しました。「1ヶ月持てばいいんですよね」と大黒柱1号さんに念を押され、「うーん」と絶句。段ボール箱で羽ばたきもできないトビ幼鳥を入れて、放鳥前に少しは運動させるというのが第一目標であるのは間違いないけれど、トビを放したら次はカラス幼鳥、結局夏中は何のかんのと使うことになるかも知れない、と、苦しい返事。
ネットと足場板を使ったケージは、出入り口に難はあるものの、なかなかのできばえ。個別室を1部屋ずつ占拠していた成鳥2羽を含め、3羽のトビが居心地よくおさまっています。あいた部屋にはすぐに段ボール箱暮らしのハシブトガラス幼鳥が4羽入居。1部屋はまだ空室ですが……
治療室内に放飼中のムクドリ幼鳥たちが大声でキャキャキャと餌をねだる声を聞いていると、だんだん頭がぼーっとしてきます。例年なら6月なかばに一段落するスズメやムクドリの巣立ち尚早ヒナの入所が、7月中旬の今もまだ続いています。ドアを開けたとたんにばらばらと飛び立ち、餌をちょうだいと寄ってくるヒナたちに、たいていの方はたじたじ。
さて、そのムクドリ幼鳥の1羽のお尻に大きなピンク色の突出物。あわてて捕え、よく洗ってグリセリンをつけた綿棒で押し込むと、あっさりと体内へ。腸が裏返しになった脱肛ではなくて、腸そのものが15㎜程はみ出ていたのです。たしか衝突事故の鳥で、腸がはみ出すような切り傷があったはずはないのに。もしかして、蛇?
疑い的中。13日の土曜日にまた被害が出ました。もものあたりにぱっくり開いた傷が痛々しいムクドリ。その前日、弱っている別の1羽が箱から出たきり、いくら探しても見つからなくなっていた矢先です。間違いなく蛇が室内にいるのです。そういえば、廊下の飼育箱に監禁してあった蛇がいなくなったと達夫さんが騒いでいたっけ。絶食でほっそりしていたはずのアオダイショウ。金網の目を抜けて入ってきたらしい。
困ったことに、「犯蛇」はまだ見つかっていません。たぶん冷凍庫の下にひそんでいるのでしょう。放し飼いのスズメやシジュウカラが次々に消える事態にならないうちに、何とかしなくっちゃ。
毎日のように起こる事件に目をまわしかけている鳥の国でした。




