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現在進行 鳥の国 2  作者: 蓮尾純子
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ユンボ―が埋まる   2002年6月

保護区はいつも現在進行   すずがも通信134号  2002年6月

   ユンボ―が埋まる


 「ちょっと深いです。抜けられるかどうか、わかりません」

 4月25日(水)、外出から戻ると、達夫さんがしょんぼりしていました。繁殖地整備も中盤戦、小島岬先端への砂運びを終えて、運搬専用のクローラーダンプを返却したところ。器用に小型のユンボ―を乗りこなしていたはずですが……

「陸側から海へ押せばよかったのに、逆に押したんですよ。ちょっとあぶないかな、と思った時にはもうはまっていて、動くとどんどん深くなってしまうので、足場板や丸太を運んで、アームで突っ張って車体を上げてあります。潮も上がってきそうなので、水門を閉めました」

 大黒柱さんたちが二人とも出勤しているのは日・火・水の3日のみ。遭難翌日の木曜の男手は達夫さんひとり。「手がある土曜にやるから」と何度も言ったのですが、「やれるところまで少しだけやりたいので」と、小雨の中に出て行きました。午後になって手があいたので見に行くと、確かに深刻。キャタピラ部分は泥に埋まって全然見えません。まわりの地盤はどこもやわらかいし、いったいどうやったらよいのやら。午後にはタケちゃん(嘉彪)も手伝いに行ったものの、抜けませんでした。

 さて、翌金曜。この日も男手は一樹くんひとり。「ちょっと様子だけ見ます」と言いおいて出かけたものの、埋まっているユンボ―を目の当たりにすると、様子見ではすまなくなるのが人情。同じく午後になってタケちゃんが手伝いに行きましたが、事態はいっこうによくなりません。ひざ上まで泥に埋まった一樹くんが手で泥をかきのけています。排気口かな、と思ってのぞくと、掘っていたのはなんとタケちゃんの足!自力では抜けなくなったわけ。

 「プロに救出をお願いしましょう。昨日より事態が悪いもの。仕方がないよ」

 持ち主の曙建設の蕪木さんに電話すると、その日の夕方に様子を見に来てくれました。翌朝いちばんに救出に来てくださるとのこと。「アームが回るうちは自力でも出ますよ。キャタピラに丸太を渡して番線で結わえ、動くところまでキャタピラを回して、番線を切ってはずすの」

 木曜の段階なら何とかなったのかなあ。今度はまったら試してみようか……二度とはまりたくはないんだけどなあ。





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