カワウの子育て 2002年6月
鳥の国から すずがも通信134号 2002年6月
カワウの子育て
さて、本来の「鳥の国」こと行徳鳥獣保護区の中。冬鳥がいなくなると、さすがにさみしいですねえ。それでも、カワウのコロニーは今がヒナざかり。猛然と餌をねだるヒナを親鳥がうまくかわしているところや、親鳥がヒナを呑み込んでいるところ(ほんとうにそう見えます。ヒナは親鳥の口に思いきり首をつっこんで餌をもらっているので)、そうかと思うと、ヒナと親鳥がいっしょになって、1本の枝を受け渡して遊んでいるところなど、見ていて飽きません。
結局のところ、同時最大の巣数は900をこえたようです。4月23日に今シーズン2回目のバンディング(標識足環をつけること)が行われましたが、169羽につけたところで用意したリングがなくなって終了とのこと。調査にあたった葛西臨海水族園の福田道雄さん、日本野鳥の会の加藤ななえさんほかのみなさんは、くたくたながら、満足そうでした。
ふ化して間もないカワウのヒナは、細い首をたよりなく振って餌をねだります。観察舎から遠目で見ると、小さな嘴がまるで黄色い星のように見えます。1週間もたつとぐんぐん大きくなり、3週間ころには、巣からあふれるほどの体つきに。委託事業のカワウ調査のおかげで、暇さえあればコロニーを眺める習慣がつきました。60ほど選んで観察している巣のうち40くらいは、位置図なしでもどの巣かわかります。観察台に座るたびに、まだヒナを確認していない4番・11番・22番・24番・37番に望遠鏡を向けます。「黄色い星」が見えるのはいつかしら。
セイタカシギとコチドリについては交尾、コアジサシの小魚渡し、シロチドリのペア、と期待が高まるような光景は目にしているのですが、整備した営巣予定地にはまだ気配もなし。先のお楽しみ。
浦安の住宅都市整備公団の造成地で、コアジサシがコロニー繁殖を始めそうです。急遽、保護をお願いしたいという文書を浦安市と住宅都市整備公団に提出しました。うまく行くとよいのですが。
「初夏のかおり」こと、トベラ・ノイバラ・スイカズラは今が花盛り。オオヨシキリが鳴いています。毎年思うことだけれど、これでもう少し鳥が多ければ、ほんとうに何にもいうことはないのにね、という鳥の国でした。




