練習生オーディション3
走り出してすでに30分が経過した。
ペースを乱さないように走るのもかなりきつい。
先頭を走ってる子はまだまだ余裕そうだ。
私は真ん中より少し後ろの方に付けていた。
周りの子達は私も含めてすでに息も絶え絶えになったいる。
「よーしペースアップだ!スピードを上げろ!」
くっ!私は歯を食いしばってスピードを上げる。
どこまで続くんだろう。わからないけど、やるしかない!
1時間が経過した。
きつい、呼吸が整わない。
すでに何人かは脱落していた。
わたしも限界が近い、足が重い。
それでも私は一生懸命に足を前に出す。
「よーし!さらにスピードアップだ!いけっ!」
そんな、今でも限界なのに、
ここからさらにスピード上げないといけないの?
「ううぅ…っ!!」
これ以上はもう無理だ。
諦めそうになる。
そんな時、ふと楓さんが目に入った。
楓さんは静かに私たちの走る姿を真剣な目で見ている。
こんなところで諦められない!
「うううう…」
私は身体に鞭を打ってスピードを上げた。
どれくらい走り続けているだろう。
もう本当に無理だ。
「よーし、止まれ。走り続けていた者は残れ。他のものは終わりだ。帰っていいぞ」
私は足を止めると同時にその場に倒れた。
心臓がドクドクと爆発しそうなほどに音を上げている。
身体中の水分がすべて朝になって出てしまったような気がする。
でも、とりあえずなんとか残ることができた。




