第30話「魔女とアルヴェリア王国【王都】」その二
リーネたちは王都の観光を終え、城に向かった。
アルヴェリア王国【王都】アルヴェリア城・城門前。
「でっかいな」
フィアが上を見ながら言う。
その城は、他の家々と比べるまでもないほどに立派だ。
「アルヴェリア王国の王城だね。ここに入るよ」
リーネがそう言い、先に行ってしまう。
弟子たちも慌てて追いかける。
「待て! 何者だ!!」
城門の二人の兵士が槍を交差させ、扉を塞ぐ。
「これを見せればいいかな」
リーネはそう言い、身分を証明できるカードのようなものを見せた。
「こ、これは!?」
「お通りください! 魔女様! 弟子の皆様!」
そう言い、門を開けてくれる。
「すごいですわ」
「なにがかな?」
「知名度ですわよ! 師匠はすごい人だと、改めて実感しましたわ」
「はい! 私もです」
「私も~」
「あぁ!」
「そうかい? 行くよ」
リーネたちは門をくぐり、王城に入る。
「お~、中も豪華だ……」
「そうですわね……」
「さすが王城です……」
「飛んじゃダメなの~?」
弟子たちが小声でしゃべっている。
「………」
リーネは黙ったまま。
(あの方が紐操りの魔女……ぜひ我が家にも招待を……)
(バカ者! そんなことをすれば王の怒りを買うぞ!)
(小柄だが……美しいではないか……ふふふ)
(噂通りの姿だな)
(あの弟子共々、我のモノに……ぐふふ)
城の人たちが小声で、それぞれの感想を述べている。
「....................弟子たちには聞こえていないか.....」
リーネはそう小さく言った。
しばらくその場にいると、
「魔女様、弟子の皆様、こちらで王がお待ちです」
執事らしき老士がこちらに話しかけてきた。
「うん、わかったよ。案内頼めるかな」
「はい、もちろんでございます」
そう言い、進み出す。
「みんな、行くよ」
リーネは城に感動して動かない弟子たちに声をかけ、連れて行く。
しばらく歩くと、大きな扉の前に来た。
「こちらでございます」
そう言った直後、扉が開き、奥の方の玉座に座っている、豪華な衣装に身を包んだ金髪の男。
アルヴェリア国王『アルヴェリア・レオンハルト』が鎮座していた。
「よく来た、魔女殿。その弟子の者たちよ。私がアルヴェリア王国・国王『アルヴェリア・レオンハルト』である」




