第23話「魔女と魔物討伐」その五
とある国の丘の近くの森。
フィアたちは地龍と相対していた。
「グルルアァァ!!!」
「行くぞ!」
そう言い、散開する。
「お~~」
ラファールが空へ飛び上がる。
「まずは、動きを止めますわ!」
シレーナが地龍へ向かって走る。
「雷よ!」
バチィッ!
雷を帯びた木剣を振り、地龍の足へ攻撃する。
「グオッ!」
地龍が足を動かす。
「効いてはいますわ!」
「だったら!」
フィアも地龍へ向かって走る。
「はあああっ!」
木剣を振り下ろす。
ドンッ!
「硬い……!」
「フィア、同じ場所を狙って!」
サントリナが叫ぶ。
「分かった!」
フィアは一度距離を取り、再び走り出す。
「そこですわ!」
シレーナも同じ場所へ雷を帯びた木剣を叩き込む。
バチィッ!
「グオオオッ!」
地龍が身体を大きく揺らす。
「今だよ~~!」
上空からラファールが急降下する。
「え~~い!」
ドンッ!
地龍の背中へ攻撃を当てる。
「グオオオオッ!」
地龍が身体を大きく揺らす。
「わわわっ!」
ラファールの身体が傾く。
「ラファール!」
サントリナが叫ぶ。
「大丈夫~~!」
ラファールは翼を広げ、空中で姿勢を立て直す。
「まだまだ!」
再び上空へ飛び上がる。
「よし、いいぞ!」
アルベールが声を上げる。
「……連携……できてる……」
ヨマリも静かに見守る。
地龍が大きく息を吸い込む。
「……まずい……!」
ヨマリが気づく。
「何か来るぞ!」
アルベールが叫ぶ。
「グオオオオオッ!!!」
地龍が大きく口を開く。
「ブレスですわ!」
「防ぎます!」
サントリナが前へ出る。
「守りの魔法!」
透明な壁が四人の前に展開される。
ドォォォン!!
地龍の吐き出した炎が、森を焼きながら迫ってくる。
「くっ……!」
サントリナの身体が押される。
「サントリナ!」
「まだ……大丈夫です!」
「私も手伝う!」
シレーナがサントリナの隣へ立つ。
「雷よ!」
バチバチッ!
雷をまとった木剣を地面へ突き立てる。
「フィア! ラファール! 今ですわ!」
「おう!」
「任せて~~!」
フィアが地龍の足元へ走る。
ラファールは空高く飛び上がる。
「はあああっ!」
フィアが地龍の足へ木剣を叩き込む。
ドンッ!
「グオッ!?」
地龍の身体が傾く。
「今だよ~~!」
ラファールが急降下する。
「え~~い!」
ドンッ!
地龍の頭へ攻撃が直撃する。
「グオオオオッ!!」
地龍が大きくよろめく。
「今なら!」
フィアが叫ぶ。
「みんな!」
四人が地龍の周囲へ集まる。
「いっせーの!」
「「「「はああああっ!!」」」」
フィアの木剣。
シレーナの雷。
サントリナの防御魔法。
ラファールの空中からの一撃。
四人の攻撃が、同じ場所へ集中する。
「グオオオオオオオオッ!!」
地龍の身体が大きく揺れる。
そして――。
ドスンッ!!
巨大な身体が地面へ倒れた。
「……やった……?」
フィアが地龍を見る。
「……動いて……いませんわ」
シレーナも確認する。
「……死んだ……」
ヨマリが近づいていく。
「本当に……倒したのか?」
アルベールも地龍へ近づく。
「……あぁ」
ヨマリが地龍を確認する。
「……倒した……」
「やった~~!!」
ラファールが喜ぶ。
「私たちだけで、地龍を倒しましたわ!」
「すごい……!」
サントリナも嬉しそうに笑う。
「これなら、もっと強くなれるな!」
フィアが木剣を掲げる。
「お疲れさん」
アルベールが笑う。
「よくやったな、おまえたち」
「……ちゃんと……自分たちで……倒せた……」
ヨマリも少しだけ笑う。
すると――。
「みんな、お疲れ様」
後ろからリーネの声が聞こえた。
「師匠!」
「よく頑張ったね」
リーネは四人の頭を、それぞれ紐で優しく撫でる。
「えへへ……」
「ありがとうございます」
「やった~~!」
「……嬉しい……」
「じゃあ……」
アルベールが地龍を見る。
「今日の晩飯は、地龍だな!」
「やった~~!!」
ラファールが喜ぶ。
「……コリコリ……」
ヨマリも呟く。
「ふふっ、それじゃあ、持って帰ろうか」
「はい!」
フィアたちは地龍を持ち帰る準備を始めた。
「それにしても、サントリナ、防御の魔法を尖らせて敵に刺すとは、すごい発想だね」
「はい! ありがとうございます!!」




