第17話「魔女と冒険者」その三
丘の上の家にて。
「いや~、うまかった!」
「……はい……」
「そうだね。みんな、満足そうだ」
リーネは弟子たちを見ながら言う。
「そうだ! 師匠! 久しぶりに手合わせさせてくれよ!」
「……私も……したい……」
「そうだね。師匠として、成長し卒業した弟子を見るのも悪くないね……うん、道場においで」
「師匠! 私たちも見ていいか?」
フィアが手を上げる。
シレーナ、サントリナ、ラファールも見たそうだ。
「うん、もちろん。見ることも修行だ。行くよ」
そう言い、みんなで道場に向かう。
「懐かしいな~、ここで強くなったもんな」
「……うん……」
「じゃあ、どちらから来る? 両方でもいいよ」
「お! 早速やる気だな? 師匠!」
「……もちろん……二人で……」
そう言い、二人は木剣を構える。
ヨマリはもちろん、二刀流だ。
「うん、じゃあ……行くよ! 紐操りの魔女の力、久しぶりに卒業生に見せよう」
そう言い、白いローブの長い両袖から紐を出し、ムチのように操る!
「おっと! 早速か!」
「青兄……私が気を引く……」
「おう! 任せたぜ!!」
「アルベールが消えた? いや、二手に分かれたか……なるほど」
リーネは激しい攻防でも余裕そうにしている。
「ッ!! ……」
ヨマリは二刀流で華麗にムチのような紐をいなし、進む。
アルベールは後ろから――
バシィッ!!
片袖の紐でアルベールの攻撃をガードする。
「さすが、師匠。わかってたか」
「君の速さは素晴らしい。でも、まだ届かないよ」
「どうだろうな」
「!?」
「……届いた……!」
アルベールがひとつの紐を引き付けたおかげか、ヨマリが接近していた!
「お見事。でも、甘いよ」
「え? ……」
「うそだろ!?」
リーネは紐で自身を支えている状態になった。
「それ、どういう仕組みだよ」
「じゃあ、おしまいだね」
グルン!
ビュンッ!
「「っ!!?」」
二人は飛ばされた。
リーネはその体勢のまま紐を地面から離し、まるでヘリのプロペラのように回し、二人を双方の壁に叩きつけたのだ。
「ふぅ、ガードはうまくいったようだが、おしまいのようだね」
「……痛い……」
「お見事だぜ、師匠」
「すごいですわ」
「オリハルコン級の冒険者に勝った?」
「さすが師匠!!」
「わ~~、みんな頑張った~!」
「さすが師匠だな。いてて」
「……痛い……」
「すまないね。少々、強くやりすぎたようだ」
「いや、それでこそ師匠だ。手加減なんてされたら困る」
「……うん……」
「先輩方、お疲れさまですわ」
シレーナがタオルを持って来た。
「おう、サンキュー」
「……冷たい……気持ちいい……」
「ありがと」
「師匠も二人もすごかったよ!」
「はい! とても!」
「そうか? ありがとな」
「こっちも~。お肉! ありがと~」
「ははっ、そうか……久しぶりに良い運動ができたな、ヨマ」
「……うん……青兄……」




