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紐操りの魔女と弟子たち  作者: れんP


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第12話「魔女と修行」その二


丘の上の家。


「……はっ!」


フィアが木剣を振り下ろす。


「まだまだ!」


続けて、横薙ぎ。


「そこまで!」


リーネが声をかける。


「え?」


フィアが動きを止める。


「フィア。力を入れすぎているよ」


「でも、もっと強く振らないと……」


「強さだけが剣術じゃないよ」


リーネはフィアの木剣を指さす。


「もう一度。今度は力を抜いて、振ってみて」


「分かった!」


フィアは構え直す。


そして、木剣を振る。


「……どう?」


「さっきより速くなったね」


「ほんと!?」


フィアが嬉しそうに笑う。


「うん。力を抜いたほうが、体が動かしやすいからね」


「なるほど……!」


フィアは何度も木剣を振り始めた。


その少し離れた場所では、サントリナが防御魔法の修行をしている。


「防御……」


サントリナの前に、薄い魔力の壁が現れる。


「もう少し、魔力を流して……」


リーネが近づいてくる。


「サントリナ、固くしすぎないようにね」


「はい……!」


サントリナは魔力の流れを意識する。


すると、魔力の壁が少しだけ柔らかく揺らいだ。


「その感じ」


「これで、いいんですか?」


「うん。そのほうが攻撃を受け流しやすいよ」


「ありがとうございます!」


サントリナも少し嬉しそうに笑った。


その頃。


「えいっ!」


シレーナが手を前へ伸ばす。


バチッ!


白い雷が走る。


「おお~!」


上空からラファールが声を上げる。


「シレーナ、すごい!」


「ありがとう。でも、まだ安定していませんわ」


シレーナはもう一度、魔力を集める。


「無理をしなくてもいいよ」


リーネが声をかける。


「はい。少しずつ、ですわね」


「そうそう」


シレーナはゆっくりと魔力を整える。


そして、今度は先ほどよりも小さく、安定した雷を放った。


「成功ですわ!」


「うん。今のほうが綺麗だったよ」


「ありがとうございます♪」


その上空では、ラファールが翼を広げている。


「私も負けないよ~!」


ラファールは一気に高度を上げる。


「……あっ」


次の瞬間。


ふらっ。


「きゃっ!」


ラファールの体が少し傾く。


「ラファール!」


リーネが声を上げる。


「大丈夫~!」


ラファールは翼を動かして体勢を立て直す。


そして、ゆっくりと地面へ降りてきた。


「ふぅ……」


「今のは危なかったね」


「えへへ……」


ラファールは頭をかく。


「でも、ちゃんと戻れたよ!」


「そうだね。今のはいい判断だったよ」


「ほんと!?」


ラファールの顔が明るくなる。


「うん。飛ぶことだけじゃなくて、危なくなったときに立て直すことも大切だからね」


「分かった!」


四人は、それぞれの修行を続けていく。


フィアは木剣を振る。


サントリナは防御魔法を整える。


シレーナは雷魔法を安定させる。


ラファールは空を飛ぶ。


それぞれ違う修行。


けれど、目指しているものは同じだった。


「もっと強くなりたい!」


フィアが言う。


「誰かを守れるように……」


サントリナが続ける。


「自分の力を、もっと使いこなしたいですわ」


シレーナが微笑む。


「私も、もっと上手に飛べるようになりたい!」


ラファールが笑う。


その姿を、リーネは静かに見守っていた。


「みんな、少しずつ成長しているね」


丘の上には、今日も弟子たちの声が響いていた。


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