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第十三話:新しい店員を研修した件。

俺とリリアは、新しく入ってくれた従業員のロイドとアンナとラーシェルを連れてコンビニがある広場へと案内することにした。


「ここがコンビニです!」


「「うぉーっ!!」」


三人は初めて見るコンビニに目を輝かせていた。


「コレがコンビニか……ええやん!」


ロイドは、口が開きっぱなしで驚いている。


「キレイな外観なの……」


アンナは、静かに……しかし、目は見開いている。


「……こんなお店は初めて見ました」


ラーシェルは、初めて見るコンビニに少し怯えた様子でリリアの後ろに隠れた。


「大丈夫よ、ラーシェル」


リリアは、優しくラーシェルに言った。



◇ ◇ ◇


中に入ると三人は更に驚愕した。


「何コレ……」


棚には、見たことがない商品がズラリと並び、照明は程よく照らされている。


「アカン……今までの店がハリボテに見えてくる」


「ほら、あの透明度の高いガラスを見てみるの……」


ロイドとアンナは、店内を大興奮で見て回った。


「どう? コンビニでやっていけそう?」


俺は全員に問うた。


「「もちろん! やってみせます!!」」


「では、皆さんに研修……仕事の説明と設備の使い方を教えるのでこちらへ!」


俺は一人一人に仕事の仕方を説明した。

特にロイドには接客だけではなく、レジの使い方やホットスナック(揚げ物系)のやり方なども教えた。


「……こんな感じだけど、まずは今の内容を覚えてもらってから接客してもらうから」


「ホンマにこの店の技術力何なん!?」


ロイドは目をキラキラと輝かせながら俺の話に耳を傾けていた。

 

次にアンナにも仕事のやり方を教えた。


「この店の商品はどこから仕入れているの?」


アンナの疑問は普通の反応だ。

俺だって知りたいくらい謎に包まれている。


「実は俺も謎なんだ……このタブレットという機械で仕入れたい品と個数を入力すると単価が表示されるんだけど……」


俺はやって見せながら説明した。


「なるほど……タブレット?と言う機械で注文できるということなの……スゴイ!」


感心しながらも的確にタブレットを操作するアンナに俺は驚いていた。


「……タツオさんは、私が猫だからタブレットとやらを使えないと思っていたのかしら?」


「ちょっとだけ……でも、これだけ使えてるなら大丈夫だろ!」


「当然! ケットシーは探求の猫ですの!」


「在庫の移動や品出しもお願いしていい?」


「お任せあれよ!」


次にラーシェルに話しかける。

最初は人見知りだった彼女も数時間ほどで少しだけ物理的な距離が縮まった気がする。


「ラーシェル!」と声をかけると、彼女はびくっと肩を揺らし、ささっと二歩ほど後ずさった。

(……うん、まだちょっと距離感あるな)


「タツオしゃん……どうしましたか?」


POP(ポップ)の作り方を教えようと思って」


「私……自分でちょっと描いてみたい……でゅっ!」


「……おう、任せた」

(最後の部分もだけど……たまに噛むなこの子)


奥の部屋に引き篭もった彼女は数時間後にようやく姿を現した。


「コレ……できたの」


色を上手く使って手に取りたくなるようなPOPを作り上げていた。


「このPOPイイじゃん!」


「あ、ありが……とう」


薄っすらと笑みを浮かべたラーシェルは二十代の普通の女の子の顔をしていた。

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