第十四話:新メンバーが見つかった件。
あれから一ヶ月の月日が経った。
その頃には、新しい仲間が三人も増えてコンビニの店舗内に活気があふれていた。
「今日で無事に全員の研修期間終了だ!」
「アタイの研修とやらは終わったん?」
幼いように見えるこの子は、ドワーフ種族で元々は、武器職人だった──メルシー・ブラウニー。
「わたくしもこれほど有意義でしたわ!」
彼女──マリナ・ロベッツ。
金髪の美女でどう見てもどこかのご令嬢って感じだったけど誰よりも努力家なのは見ていてわかった。
「この様な華やかな場でお勤めができ、光栄の至りというものにございます」
彼の名前は──ガーリー・トルマリン。
名のある名家で執事をしてたけど、引退して老後の楽しみにと変わった仕事をするためにこのコンビニを選んだらしい。
「みんなのお陰でコンビニとして軌道に乗ることができた……ありがとう!」
「あの地獄の日々……本当に大変だったわ」
リリアは苦悶の表情で言った。
すると、他のスタッフ達も同様に"遠い目"をしながら噛み締める様に頷いた。
「楽しかっただろ?」
「楽しい……けど、他の仕事よりも遥かにハードだったわよ……絶対!」
リリアはムスッとしてみせる。
(コンビニのバイトを教える感覚で教えたけど、もしかして……ダメだったか?)
「ホンマに楽しい一ヶ月やったで!」
ロイドが察して話題を盛り上げた。
「タブレットに私、ハマっちゃったの!」
アンナも独特な合いの手で場を盛り立てる。
「私……このPOPの奥深さ……知りましたです」
ラーシェルは……彼女なりに頑張ってるから褒めておくとしよう。
三人にはそれぞれの役職に携わってもらっている。
◇ ◇ ◇
「この店の店長を誰にするかを決めたいと思う!」
俺の突然の発表に全員が困惑していた。
それから長引くかと思った話し合いは直ぐに決着がついた。
「ロイドさんが良いのではなくて?」
「ロイドが適任なの!」
「ロイドさん……」
「ロイドさんがイイと思うな!」
「ロイド殿なら任せられそうかと」
集計の結果は一目瞭然だった。
「ロイドに任せようと思うんだけど……イイ?」
「マジか……ええのかワイみたいなんで」
「ロイドだからこそ俺は適任だと思うんだ!」
俺の熱意にロイドは、視線をそっと落とした。
「ワイなんかが……」
「ロイドだからだよ!」
皆なの後押しもあってロイドは頭を縦に振る。
「旦那がどうしてもってんなら……やるで!」
「よし、良くぞ言ってくれた!」
俺はロイドに祝福を込めて叫んだ。
「店長・ロイドの誕生だぁーっ!!」
それから数ヶ月後──。
俺とリリアは、冒険者ギルドに訪れていた。




