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第十一話:商業ギルドはカフェみたいだった件。

「なら、先ずは商業ギルドに行くわよ!」


商業ギルドと言ったフレーズに聞き慣れていないせいか一瞬「えっ…?」となってしまったが、リリアが分かりやすく説明してくれたお陰で理解できた。


「簡単に言ったら職業斡旋所と言った所かしら」


「なるほどな……」

(あっちで言うハロワみたいなものか!)


「求人を出すためには『商業ギルド登録』が必要なの!」


「なら、俺たちは未登録のまま販売してたのか?」


「私は、冒険者なのだからそこら辺はちょっと分かってない……」


「ああ、そうだよね……」


「ビルバーグさんに話を通しているから販売はできるっぽいけど、トラブルや人員募集はギルドを通さないとダメだと思うわ!」


「筋は通す必要があるわけだな……了解!」


商業ギルドに登録するために町の門の近くへと俺たちは足を運ぶことにした。



◇ ◇ ◇


「それにしてもギルドって中央にあるんじゃ……」


「街によっても様々だけど、商業ギルドの多くは外に近いと聞くわ」


「何でなんだろう……」


「行商人が荷馬車を連れ動く手間を考えているのかもしれないわね!」


「そっか、なるほど……」

(商売を円滑にするためにあえて町の玄関口に設置しているわけか……考えてるんだな)


感心しながら歩いていると目の前に木材で造られた立派な建物が見えた。


《商業ギルド:ビースト・ヴァング支部》


看板には商業ギルドの文字が刻まれていた。


「ここで間違いないみたいだな」


「ええ、入ってみましょう!」


中へと入ると、落ち着いたインテリアでまるで都会のカフェのような雰囲気が出て懐かしさを感じた。


「いらっしゃいませ。

 こちらは商業ギルドでございます」


「あっ、どうも」


「わたくし、受付担当のアシェリーと申します」


獣人族が住む町だから当然、ギルド職員も獣人だと思っていた俺は彼女の容姿に驚いた。


「人間の方……なんですね」


「えっと……はい。」


金色の髪が肩に掛かるほどあって、見つめる瞳は綺麗な青い色をしている。


「ちょっと……失礼よ!」


リリアは少し不機嫌そうに言った。


「獣人の国であっても人間やドワーフ、エルフだって暮らしていたりするんだから職員として人間が働いていてもおかしくないわ!」


「そ、そうだな!」

 

振り返り、俺はアシェリーに頭を下げた。


「すまない!ちょっと疎いもので……」


「気になさらないでください♪」


彼女は優しく微笑むと一枚の書類を取り出した。


「ここに来たということはギルド登録をされますよね?見たところ……あまり慣れていらっしゃらないようでしたので……違いましたか?」


「ハイ……登録をしに来ました。

 未知のことなのでいろいろと教えてもらえると非常に助かります」


「もちろん♪」


アシェリーは微笑んだ。


「では、書き方からご説明を……」


親切丁寧にアシェリーは根気強く教えてくれたお陰で『商売の仕組み』や『厳守するべきルール』を理解することができた。


「ありがとう、助かったよ!」


「それにしてもコンビニ……にわかには信じ難い内容ですが……本当なのでしょうね」


「どうして信じてくれるんですか?」


「わたくしのスキル《心眼》は嘘を見抜きますので話している間、ずっと反応がなかったので信用に値すると判断しました」


(なるほど……ずっと筒抜けだったのか!?)


「凄いですね……信じてもらえて嬉しいです」


「いいえ、これも仕事ですので!

 今日は以上でよろしいですか?」


「今回は人員募集したくて来たんだ」


「なるほど……」


「でしたら……ピッタリの人材がおりますので二階の接客室でお待ちください!」


俺とリリアを二階の『接客室』へと案内したアシェリーは部屋に俺たちを残して何処かへと行ってしまったのだった。

 

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