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魔物使いの異世界大陸平定記〜神々や大悪魔すら配下!? 規格外のテイム能力で異世界の理をぶち壊し、気づけば大陸全土を制覇していた〜  作者: ボルトコボルト
第一章 深淵の樹海

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第91話 【絶望の神罰】 妖精ホイホイ起動と三大レジェンド総出撃で放つ、完全超絶殲滅宣言!

6/3 13:10 誤字修正しました。

6/1 14:46 誤字修正しました。

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 ドゴォォォォォォォォンッ!!!


 謁見の間に吹き荒れるのは、世界の均衡を容易く粉砕する神々と最高級魔物たちの超絶的な殺気と神威だ。


 天蓋のガラスが音を立てて粉々に砕け散り、空間そのものがミリミリと恐怖に軋んでいる。


「ひ、ひぃぃぃぃぃっ!!? まっ、待って! 待ってくださいぃぃぃっ!」


 あまりの恐怖に顔面を土気色に変え、小人族の長老ホビダンは頭を床に叩きつけるようにして悲鳴を上げた。必死に呼吸を乱しながら、血の気の引いた顔で叫び続ける。


「は、話を聞いてくださいっ! お願いだから話を聞いてぇぇぇっ! おいフェルリッ! 余計な口を叩かずに要件だけ手短に言えッ! 正気かお前は!? 俺はもう帰るぞ! こんな場所にいたら命が何個あっても足りんわぁぁっ!」


 対する妖精族長老フェルリは、周囲の恐ろしい魔物たちに一瞬気圧されつつも、溢れ出る愚かな自尊心を押さえきれずにキーキーとヒステリックに声を張り上げた。


「あ、あたしが言いたいことは二つだけさッ!」


 俺は玉座の前で腕を組み、ニヤリと冷酷な笑みを浮かべた。


「ふっ……良いだろう。死ぬ前の最後の遺言だ、話だけは聞いてやろう」


 フェルリは身の丈10センチほどの小さな身体を反らせ、上から目線で言い放った。


「一つ目! 世界樹の葉、枝、そして雫を毎月大量に買い取ってやる! 感謝して妖精の里まで定期的に持って来な! これは太古の昔にエルフ族と結んだ絶対の約定だ! どのようなよそ者であれ、何人たりとも口出しなんてさせないよッ!」


「ふむ。でもう一つは何かね?」


「ふんッ! 奪い取った世界樹の里を、ただちに正当な持ち主であるエルフたちに返しな! この里は昔から偉大なエルフ様が住んでいた神聖な土地さ! 後から勝手にやって来た不快な泥棒猫のよそ者は、さっさとここから出て行くがいいさッ!」


 絶望的な戦力差も理解できず、どこまでも上から目線で要求を叩きつけてくる愚かさ。俺はフッと息を漏らした。


「うん、了解した。宣戦布告は確かに受け取ったぞ」


 フェルリはカッと目を見開き、キーッと威嚇するように胸を張った。


「な、なんだい! 本気であたしたち妖精族と殺ろうってのかい!?」


「殺るって言ってるだろうがッ! ──だがその前に、こちら側の圧倒的な正義と断罪の言い分も貴様らに叩き込んでやる。レイ! たっぷりと言ってやってくれ!」


 俺の呼びかけに応じ、俺の左手から目も眩むような神聖な黄金の光が溢れ出した!


 光が収まるとそこには、圧倒的な神徳と美しさを身に纏った世界樹の化身──精霊王レイが降臨していた。聖なる精霊力が波涛となって謁見の間全体へ広がり、空間の穢れを瞬時に浄化していく。


 レイは氷のように冷徹な瞳で、震えるフェルリを静かに見下ろした。


「私は精霊王レイ……そして、貴様たちがむさぼり喰ってきた世界樹そのものよ。私の身体は私のもの。私以外の誰のものでもないわ。……約定? ふふ、笑わせないで。私が長き眠りについていたのを良いことに、身体の一部を勝手にむしり取って売り払っていた害虫どもが、何を盗人猛々しいことを言っているのかしら。その万死に値する罪の償い、今ここでたっぷりと払ってもらうわ」


 ホビダンはその神々しい精霊力に圧倒され、目を丸くして平伏した。


「こ、この桁外れの精霊力は……本物の世界樹、精霊王様だぁぁっ!?」


 フェルリも言葉を失い、唖然として開いた口が塞がらない。レイは優雅に歩み寄ると、冷徹な笑みを深めた。


「ここがエルフの里だって? ふざけるのも大概にしなさい。ここは尊き精霊たちが集う『世界樹の里』よ! それを大昔、卑劣なエルフと貴様ら妖精どもが力ずくで無理やり奪い取ったのよ! 忘れたとは言わせないわ……フェル嬢! 貴女が27歳の時、無邪気な笑顔で幼い精霊たちを狩り集めていた虐殺の現場を、私は世界樹の記憶としてバッチリ見ていましたからね! この場所は精霊のもの! 本当のよそ者は貴様たちよ! 精霊たちが、この場所を……と・り・も・ど・し・た・の・よッ!!」


「ふぇ、フェル嬢……!? な、なんであたしの若い頃の秘密の呼び名を……ッ! あたし自身すら忘れていたくらい昔のことなのに……っ!?」


 フェルリは青ざめてガタガタと震え出した。レイは絶対の覇威を放ちながら宣告する!


「私は世界樹! 全てを見て、全てを記憶しています! 良いですか、愚かな妖精族の長老、そして小人族の長老! 私たち精霊は醜悪なエルフどもによって、長きにわたり奴隷以下の不当な契約を強いられてきました! 私たちは全精霊を不当な支配から解放するため、樹海の王ヒロト様へ永遠の忠誠を誓い、共にエルフを根絶やしにすることを決意したのです! その神聖な悲願を邪魔する種族は……歴史から一脈たりとも残さず殲滅します!!」


 レイの絶対的な宣言を受け、今度はコボルトエンペラーへと進化したコボ1が前に進み出た。巨躯から溢れ出る憎悪の魔圧がフェルリを圧迫する。


「我々の血を分けた大切な同胞は……かつて凶暴なゴブリンの群れから傷ついたエルフを命がけで救い、エルフの里へ送り届けた! だがエルフどもは、助けてくれた我が同胞を『醜いコボルトだから』という理由だけで容赦なく惨殺したのだッ!! 我々コボルト一族は、エルフを……エルフという種族であるという理由だけで根絶やしにする! 奴らを庇い、邪魔をする者は全て血祭りにあげる敵だッ!」


 コボ1の怒号が響き渡る。俺は腕を組み、冷徹な視線を二人へ突きつけた。


「俺たちの言い分を聞いたか! どちらが真の正義で、どちらが滅ぼされるべき邪悪か、明確すぎるだろう! 小人族の長老よ……まだその期に及んで妖精族の味方をするというなら、今この瞬間から我が国の不共戴天の敵とみなすが……どうする?」


「ひ、ひぃぃぃっ!!」


「そして妖精族の長老ッ! 犯罪者たるエルフの残党を匿い、反逆を企てる貴様ら妖精族が我が国の敵であることは明白だ! 今から妖精族を完全殲滅し、潜伏するエルフを一人残らず討伐する! そして全ての精霊を解放するのだ!!」


 ホビダンは髪を振り乱し、必死の様相で叫んだ!


「我々小人族はぁぁッ!! 断じて妖精族の味方はいたしませんッ!! ここに神に誓って絶対の不干渉と順従を誓いますぅぅぅっ!!」


「ホビダンお前ッ、裏切る気かい!?」


 見捨てられたフェルリは死に物狂いで顔を歪めると、空中へ飛び上がり、必死の手つきで古代の攻撃魔法の呪文を唱え始めた!


「えいっ、大人しく捕まりな!」


 俺は懐から、直径15センチほどの透明な水晶玉を取り出すと、必死に呪文を唱えるフェルリに向かって無造作に投げつけた!


 ポスッ!


「なっ……!?」


 投げ放たれた水晶玉は、空中で強烈な吸引力を発揮! 身の丈10センチのフェルリをズゾゾッと掃除機のように一瞬で内部へと吸い込み、そのまま宙にプカプカと浮かび上がった!

 フェルリが展開しかけていた巨大な魔法陣は、一瞬でかき消えて霧散する。


 水晶玉の中に閉じ込められたフェルリは、金魚鉢の中の魚のように壁をドンドンと内側から激しく叩き、叫んだ!


「な、なんじゃこれはぁぁっ!? だすのじゃ! 内側から魔法が一切使えんッ! 愚かな人間め、儂にこんな無礼をしてタダで済むと思うなよッ! あたしたちの後ろ盾であられる『深淵の魔女』様が黙っちゃいないぞッ! 貴様らなど一瞬で灰にされておしまいさッ!」


「ん? サクラ、なんかフェルリがこんなこと言ってるけれど?」


 俺が隣のサクラへ視線を向けると、サクラは呆れ果てたように肩をすくめた。


「はぁ……私が噂の『深淵の魔女』サクラよ。妖精の顔なんて小さすぎて今までよく分からなかったわ。……ていうか私、ヒロトの愛する妻なのよ? 夫がすることに対して、私が承知しないわけないでしょ?」


「ん? 『承知しないわけない』って……どっちの意味だい?」


 サクラは「あーもうっ!」と頬を膨らませて俺の腕に抱きついた。


「夫の味方に決まってるでしょ! 妻なんだから! だいたい、そのフェルリが閉じ込められている水晶玉『妖精ホイホイ』は、昔私がヒマつぶしで作った特製の捕獲魔道具よ。そして……私がヒロトの味方になって貴女たちの敵になったってことは、昔私が作って貴女たち妖精族に貸し出してあげていた貴重な魔道具は、たった今を期限としてぜ~んぶ使用不可にロックするからね! 当然、自慢の『大結界の魔道具』もよ!」


 俺は目を丸くして驚いた。


「ええっ!? 妖精族が誇るあの最強の結界って、元々はサクラが作った魔道具だったの!?」


「そうよ! 妖精ごときに、あんな広域の高度な絶対結界が自力で張れるわけないでしょ?」


 横からヒナがニシシと笑いながら口を挟んだ。


「ヒロトったら忘れたのー? この前、念話で妖精たち《こいつら》が『魔女様の結界があるから絶対に安全だぁ』って威張ってたじゃない~」


「そうだっけ? うん、確かにそんなことも言っていたような気もしてきたな……」


 俺は思わず苦笑いを浮かべた。自慢の盾が、最初から自分たちの味方ではなかったというギャグみたいな事実。


 水晶玉の中でそれを聞いたフェルリは、顔面を真っ白にして絶句した。


「え……!? し、深淵の魔女……サ・ク・ラ様……!? 本物……!?」


 さらに、その横から不死王ルシーが優雅に髪をかき上げ、圧倒的な死気を漂わせながら微笑んだ。


「ついでに教えてあげるわ。私は死を統べる『不死王ノスフェラトゥ』ルシー。私もヒロトの愛する妻だから、もちろん全力で夫の味方よ♪」


 フェルリは膝から崩れ落ち、水晶玉の中で絶望に目を泳がせた。


「せ、精霊王……深淵の魔女……不死王……世界の頂点に立つレジェンドたちが、全員あの人間の妻……!?」


 全貌を理解したホビダンは、冷や汗を拭いながら胸を撫で下ろした。


「ほっ……! 命拾いした……敵にならなくて本当に良かったぁぁっ!」


 俺は神刀ムラマサを抜き放ち、圧倒的な威厳をもって全軍へ命令を下した!


「さあ! 愚かな妖精族を完全殲滅し、隠れたエルフを残らず討伐して、全精霊を解放するぞッ!!」


「「「おーっ!!!」」」


 全幹部たちの咆哮が謁見の間を激しく揺らす!


「……ところでホビダンさん、これから俺たちみんなで全軍出撃するから、巻き込まれないうちに急いで自分の集落へ帰ってね?」


 ホビダンはガタガタ震えながら「は、はいぃぃっ! 直ちに撤退いたしますぅぅっ!」と悲鳴を上げて逃げ出していった。


 よし、これで締まったぞ! と満足したその時──。


「ええ~っ!? 今から全軍出撃なんですかぁ!? 素晴らしい! 儂も行く行くーっ!」


 巨躯を揺らして蛇王リザルドが乱入してきた!

 さらに元王のデルガが重厚な甲冑を鳴らして進み出る。


「ふふ、我が主の初陣のような大遠征! 私もご一緒いたしましょう!」


「当然、このデステルもお供いたしますぞ!」


 さらに空間からぬっとアスタロトが顔を出した。


「ふふ、密かに私も、いつだってヒロト様と一緒でございます♪」


 俺はがっくりと肩を落とし、ツッコミを入れた。


「ちょっと君たちさぁ! せっかく『おーっ!』でカッコよく締まったのに、後からゾロゾロ出てきて台無しにしないでよ!」


 ドッと爆笑が巻き起こる中、樹海王国の圧倒的かつ圧倒的な殲滅大遠征の火蓋が、ついに切って落とされたのだった!

いつも読んでいただきありがとうございます。


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