第90話 無礼な妖精族を一瞬で踏みつぶす神々の激怒! 圧倒的威圧の魔物軍団と絶対覇王の冷徹なる宣戦布告!
ブックマーク登録していただいた方、
有難うございます。
ブックマークに登録していただくと評価が上がり、モチベーションも上がりますので宜しかったらお願いします。
獣人王ライガンを即座に叩き出し、ガネーシャ領の併合を決定づけた翌日。
今日は樹海の北方に居住する小人族と妖精族の代表者たちとの重大な会談が予定されていた。
俺は会談に先立ち、最重要な情報を整理すべく、本拠地のリビングで精神を研ぎ澄ませた。頭の中に精神のパスを開通させ、天才参謀デレイズへ直接語りかける。
(デレイズ、聞こえるかい? 本日会談する小人族と妖精族について、事前の動向や裏の要求は掴んでいるかい?)
即座に脳内へ、デレイズの理知的で揺るぎない声が返ってきた。
(はい、主様。影の密偵たちを走らせ、彼らの内情と真の意図を完璧に精査しております)
(頼もしいね。概要をかみ砕いて教えてくれ)
(承知いたしました。実のところ、今回の謁見は小人族からの要望ではなく、完全に妖精族側の強い要求によるものにございます。元来、妖精族とあの邪悪なエルフどもは、世界樹の希少な素材取引を通じて深い交流がございました。エルフ側から世界樹の葉や樹枝を違法に売り払っていた模様です。そして……我が国がエルフの里を解放した際、逃げ延びた残党のエルフどもは全て妖精族の集落へと逃げ込み、彼らに手厚く保護されております)
(なるほど。エルフの残党を匿っているわけか)
(はい。彼らの突き通したい要望は主に二つと分析されます。一つは、今後も世界樹の素材を継続して取引・売買したいということ。そしてもう一つは……盗人エルフどもに世界樹の里を返還せよ、という愚にもつかない要求にございます)
デレイズの報告を聞き、俺は冷ややかに鼻を鳴らした。
(話にならないな。世界樹の素材はエルフの時代と異なり、現在は精霊王たるレイが厳重に管理している。自然に落木した枝や葉しか素材として認めていないから、流通量は極めて少ない。妖精族へ提供できる量など到底存在しないが、態度の如何によっては極小量の取引に応じる余地くらいはあった。だが……エルフどもに世界樹を返せというのは、完全に論外だな)
(さようにございます。我が国の主権と世界樹の聖域を脅かす以上、要求の拒絶は絶対です。……しかしながら断れば、向こうとの戦闘は免れませんね。以前、念話で彼らの動向を覗き見た際も、向こうは我が国を完全に舐めきっておりましたから)
(なるほど。エルフと友好的だったとはいえ、まさか自ら戦争を起こしてまで無謀な要求を通そうと考えているとは思わなかったが……調子に乗っているなら叩き潰すまでだ。我が国としては、匿っている犯罪者エルフの即刻引き渡しを要求するが、素直に応じるとは思えないな)
(ええ。我が国が精霊たちの完全解放とエルフ残党の徹底討伐を掲げる以上、妖精族との全面戦争は避けられません)
(ふむ。ちなみに妖精族と小人族の戦力値はどの程度だい?)
(妖精族は高度な属性魔法と強力な集団結界術を駆使しますが、小人族には物理的な戦闘力は皆無に等しくございます。要は妖精族の展開する結界さえ破ってしまえば、何ら脅威ではございません。その結界とて、不死王ルシー様や精霊王レイ様、あるいはエンペラークラスの戦力であれば容易く粉砕可能。腰の神刀ムラマサ様の一撃でも一瞬で霧散いたします)
(完璧だ。デレイズ、最高の分析をありがとう)
(勿体なきお言葉。全ては我が主の絶対なる覇道のために)
参謀との念話による作戦会議を終えた俺は、決意を胸に立ち上がった。
今回の会談の舞台は、樹海の北方に鎮座する『玄武の塔』の最上階に位置する謁見の間だ。
妖精族と小人族が塔の最下層へ到着したとの報を受け、俺たちは万全の布陣で謁見の間にて待ち構えた。
今回の謁見に立ち会う布陣は、過去最高クラスに凶悪かつ圧倒的な恐怖を誇る『真の魔物軍団』の形態をとっている。エルフの残党が絡む案件だからこそ、一切の容赦も慈悲もかけない姿勢を示すためだ。
俺の左手には神竜レイ、左目には万物を見通すアイ。身体には無敵のスラオが同化し、腰には神刀ムラマサが静かに殺気を研ぎ澄ませている。
ハクは白き神獣『ホワイトエキドナ』の巨大な姿へ。リザは天を覆うほどの『エンシェントドラゴン』の威容へ。ルシーは死を統べる『不死王』の本性を解き放ち。ハピは美しくも恐ろしい『セイレーンクイーン』へ。スパは巨大な漆黒の『アラクネクイーン』へと化身。
サクラは万物を統べる絶望の『魔女』。アキートは人間姿で冷徹に控え。デレイズは凄絶な死気を纏う『リッチ』の姿。
コボルト兄弟も全員が本来の全力を解放し、コボ1とコボ5は『コボルトエンペラー』、コボ2は地獄の3頭犬『ケルベロス』、コボミは深海の絶対者『スキュラクイーン』の禍々しい姿をとっていた。
雷を纏うライゾウは神獣『ヌエ』へ。さらに四聖獣たる白虎、朱雀、青龍、玄武が巨大な巨体を横たえ、精霊たちの主要メンバー、そしてかつて小人族や妖精族の集落の北部に住んでいたサクラも参加していた。
人化を解き、本性の魔物形態で勢揃いした神々と怪物たちの発する超絶的な威圧感と殺気は、空間そのものを歪ませ、謁見の間を狂気と絶望の坩堝へと変えていた。
重厚な装飾扉が開き、妖精族の長老フェルリと、小人族の長老ホビダンが歩み寄ってきた。
小さな体躯のホビダンは、足を踏み入れた瞬間に広がる異次元の魔気と神獣たちの巨体を目にし、顔面を蒼白にしてガタガタと膝を震わせた。必死に呼吸を整えながら、声を枯らして平伏する。
「じ、樹海の王ヒロト様……っ! この度は我らのような者の謁見の願いを聞き入れていただき、誠にありがとうございます……っ! 小人族長老のホビダンと申します。本日は、こちらにおわす妖精族長老のフェルリより、ヒロト様にぜひお聞きいただきたい件があり参上いたしました……っ!」
「樹海の王、ヒロトだ」
俺が重厚な声で応じると、隣に立っていた背中に透き通る羽根を持つ妖精族の長老フェルリは、あからさまに不快そうな顔で鼻を鳴らし、腕を組んで俺を睨みつけた。
「……ふん! あたしゃね、あんたみたいな人間ごときを樹海の王なんて断じて認めないよッ!」
開口一番、隠そうともしない強烈な侮蔑と敵意。俺は静かに目を細め、冷ややかに言い放った。
「ふむ……なるほど。わざわざ自ら出向いて、我が樹海王国に宣戦布告をしに来たわけだな? 承知した、その挑戦を受けよう」
俺は玉座から静かに立ち上がった。
「ひぃッ!? ちょ、ちょっと待ってください! 待ってくださいヒロト様ぁぁッ!?」
小人族長老ホビダンは突然の開戦宣言に泡を喰い、目を剥いて慌てふためいた。
「小人族は……我が国に宣戦布告をしないのかな?」
俺が冷徹な視線を向けると、ホビダンは髪を振り乱して必死に頭を床に擦り付けた。
「滅相もございません! 我ら小人族は宣戦布告など決してしに来たわけではございませんッ! 温和な対話を求めて参上したのですっ!」
「そうか。小人族は宣戦布告をしないということは理解した」
ホビダンは汗を滝のように流しながら跳ね起きると、横で胸を張っているフェルリに向かって怒髪天を突く勢いで大叫んだ!
「おいフェルリ!! いい加減にしろッ! お前正気か!? いきなり樹海の王相手に喧嘩を売ってどうするつもりだッ! 今すぐ謝罪しろッ!」
しかし、愚かなフェルリは反省するどころか、身の毛もよだつ魔物軍団の中心に立つ俺を激しい嫉妬と侮蔑の瞳で睨みつけ、言い放った。
「うるさいねぇ! 人間ごときの分際で、この広大な樹海の王になれるはずがないじゃないか! 偉大なエルフ様を追い出した略奪者め!」
──ドゴォォォォォォォォンッ!!!
フェルリの言葉が終わるより早く、謁見の間の全空間が歪んだ!
「「「我が主を侮辱するか下等生物がぁぁぁぁッ!!!」」」
人化を解いたハク、リザ、ルシー、サクラ、四聖獣、そして神竜レイたちの爆発的な殺気と神威が一斉に解放された!
空間がミリミリと音を立てて軋み、天蓋のガラスが激しい魔圧で粉々に砕け散る。
世界を滅ぼし得る神々と怪物たちの牙と爪が、一斉に無礼な妖精族の長老フェルリへと向けられ、圧倒的な臨界体制へと突入したのだった!
いつも読んでいただきありがとうございます。
評価ポイントを登録していただいた方はありがとうございました!
まだ登録いただいていない方、気が向いたら登録していただくと嬉しいです。
気が向いた方は、
下段ポイント評価を選択後、
ポイントを選んで「評価する」ボタンを
押してください。
宜しくお願い致します。




