第84話 魔法国家ソルセル(その3)
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食事をしていると部屋に宿の支配人がやって来た。
支配人「この宿の支配人でございます。この度はこの宿にお泊まりいただき有難うございます。」
「はあ。」
支配人はエルセラに近付き耳元でヒソヒソと話した。
支配人「エルセラ様、実は王様の使いの者が宿に訪ねて来て、エルセラ様に王宮に来るよう命令されております。」
「断る!」
エルセラ「!」
エルセラは驚き、支配人は困った顔をしている。
「まあ、支配人にそんな事言っても困るだろうから、直接断るので、食事の後、ここに呼んでくれていいよ。」
支配人はホッとした。
支配人「有難うございます。それでは後程お連れ致します。」
まだ食事しているが、少しするとうるさい声がエレベーターの方から聞こえてきた。
王の使い「おいおい!王様の使いを待たせるとは何様だ!」
ダイニングの扉が勢いよく開かれる。
王の使い「エルセラ!王様がお呼びだ、さっさと来い!」
エルセラ「・・・。」
「断る!さっさと帰れ!」
王の使い「はあ?おい小僧何者だ!言葉遣いに気を付けろよ!俺を誰だと思ってる。」
「知らん!名前も聞いてないし、お前に名乗る気もない。」
王の使い「何だと小僧!綺麗な女性に囲まれているからって、調子に乗ってるなよ。ただじゃ置かないぞ。」
「ただじゃ置かないって、どうするんだ?」
王の使い「しょっぴいて牢屋に入れてやる。後で泣いても許さんぞ。」
「ふーん。食事中にうるさいな。グレイア、固めて影に入れておけ。」
王の使いの一番近くにいたグレイアに指示。
グレイアから黒い触手が伸びる。
一瞬で王の使いを拘束すると影の中に引き摺り込んだ。
静かになったダイニングで食事を続ける。
エルセラ「え!宜しいのですか?王の使いでしたよ。」
「何で王の使いと分かる?」
エルセラ「本人が言ってました。」
「ぷぷ。普通の王の使いは、その証拠に王の紋章とか見せるだろう。言うだけだったら盗賊でも言える。あんな無礼で弱くてそそっかしい奴が、王の使いである訳がない。」
エルセラ「確かに、・・・しかし。」
「ははは、多分本物だろうけど、今の言い訳は成り立つよね。なんか言われたらそう言えばいいさ。それでも納得しないときはやっつけてやる。」
エルセラ「はい・・・。」
「いいよ。エルセラは俺の眷属だ。この国の王に指図される権利は無い。ましてや、戦時中の敵国の王様だ。言うことを聞く義務は全く無い。エルセラに指一本触れさせないから安心してくれ。」
エルセラ「はあ。有難うございます。」
「食事も終わった事だし、女性陣は買い物にでも行っておいで。」
ヒナ「え!いいの?」
「いいよ。俺とアスタロトはここにいるよ。ハクとレイも買い物に行ってきな。」
リザ「私はヒロト様の盾、ヒロト様が残るなら残ります。」
コボミ「私もー。」
「よし、俺、アスタロト、スラオ、ムラマサ、リザ、コボミ以外は買い物にゴーだ。」
女性達とその使い魔達は買い物に出掛けた。
さて、この宿にエルセラが来たことを教えた密偵がいるはずだ。
エルダーリッチの闇の王デルガ、死神デステルとその配下『闇の風』隊長ヤグルを召喚した。
「デルガ、デステル、暇そうなので手伝ってくれ。」
デルガ、デステル「承知しました。」
するとスパ1が現れた。
スパ1「私も手伝います。」
「スパ1、買い物に行かなかったんだね。」
スパ1「私の仕事は密偵なので・・・。」
眷属なのにおかしいな?
人の指定が曖昧だったからか。
まあ、いいか。
「スパ1、有難う。デステル、スパ1から情報を貰って、この宿を中心にこの国の密偵を全員始末しろ。妻達を見張る密偵も同様だ。」
デステル「承知しました。」
「そして、デルガ、デステルが始末したこの国の密偵をアンデットにして、闇の風に追加だ。」
デルガ「承知しました。始末もデステルと一緒にやります。」
「よし、任せる。」
「ヤグル、闇の風で王家から次の使いが来たらこの宿に来る前に始末しろ。王の使いは使い物にならなそうなので、アンデット化する必要は無いが、死体は誰の目にも止まらない様に消せ。」
ヤグル「承知しました。」
「スパ1、王家の状況を念話で見せてくれ。」
スパ1「承知しました。」
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魔法国家ソルセルの王宮、王の執務室。
王と宰相が執務室にいる。
王「エルセラを迎えに行った使いはまだ戻らんのか?」
宰相「はい、王宮から近い宿ですが、連絡もありません。」
王「影の騎士を総動員して状況を探れ。」
宰相「承知しました。」
総動員しちゃうのね。影の騎士も全員アンデットだな。
王「エルセラがこの国からいなくなるのは損失だ。なんとしても引き留めたい。そして、竜脈の魔女様と連絡が取れないのも気になる。魔女様と連絡は取れたのか?」
宰相「魔女様の店には結界が張っており、入ることはおろか結界を傷付ける事もできません。強力な結界でした。」
王「樹海王国との戦争、食料危機と問題が多い時に頼りの魔女様とも連絡が取れなくなるとは・・・。」
宰相「竜脈の守護があるので、何処かに行くとは思えないのですが。」
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妻達が買い物から帰って来た。
ウィーラ達は満喫したらしい。
笑顔で買った物を異次元や影からだして、見せ合っている。
「じゃあ、夕食を食べに城の食堂に行こう。」
エルセラ「王家からはなにもなかったのですか?」
「無い。と言うか何者も来ない様にした。」
エルセラ「え!どう言うことでしょうか?」
ウィーラ「まさか、王家を全て抹殺したのではないじゃろ?」
「そこまではしてないよ。」
エルセラ「『出来ない』じゃなくて、『しない』なのですね。」
「コボミ、グレイア、もう樹海王国に引き上げるから馬車も持ってきてくれ。これ以上ここにいると、この国も蹂躙してしまいそうだ。」
コボミ、グレイア「「はーい。」」
エルセラ「蹂躙・・・。」
「ところでグレイア、王の使いは密かに王宮に帰しておいてね。」
グレイア「承知しました。」
(スパ1、デルガ、デステル、ヤグルもういいよー。引き上げるから城に戻ろう。夕飯食べよう。)
スパ1、デルガ、デステル(((承知しました。)))
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魔法国家ソルセルの王宮、王の執務室。
王と宰相の会話。
宰相「王様!状況を探りに行った『影の騎士』と連絡が取れなくなりました。」
王「何だと、何があった。」
宰相「分かりません。『影の騎士』以外の密偵もこの都市から消えました。全く状況が分かりません。」
王「なんと言うことだ!衛兵達を宿に向かわせてエルセラを強制的に連れてこい。」
宰相「承知しました。」
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宿にて。
衛兵「王の使いで来た。エルセラはどの部屋に泊まっている?」
支配人「宿をキャンセルして出ていかれました。」
衛兵「何!泊まっていた部屋はどこだ。」
支配人「10階のスペシャルルームです。」
衛兵「そこに案内せよ。」
支配人「はい。」
衛兵「二手に分かれるぞ。10階の調査と街でエルセラの行方を探すのだ。まだ門番からエルセラが都市を出た報告がないので中にいるはずだ。」
もう転移で城に帰ったけどね。
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城の食堂。
龍脈の魔女ウィーラは大歓迎だった。
エルセラはエルフなので微妙な感じ。
でもエルセラは樹海王国の食事を堪能していた。
エルセラ「ああ!これも美味しい、こっちも美味しい。」
ウィーラ「デランチ!久しぶりじゃのー。」
ウィーラは錬金術ギルド相談役、伝説の錬金術士デランチと知り合いだったらしい。
デランチ「婆さんが若返ったのー。」
ウィーラ「こっちが本当の姿じゃ。」
デランチ「うははは、また一緒に開発しよーぞ。」
エルセラ「デランチ様!貴方までここにいたのですね。」
デランチ「ここはいいぞー。酒も料理も旨いし、素材も使いたい放題じゃ。夢のようだぞ。」
ウィーラは他にも知り合いが多かった。
楽しくやれそうだ。
「えー、新メンバーの2名について、エルセラには魔法使いギルド長を任命する。学園から引き続き魔法の研究をしてくれ。」
エルセラ「承知しました。」
「魔法使いギルドは魔法の研究開発及び付与魔法の研究開発、戦争時には魔法兵として戦争に参加して貰うので戦闘訓練もしてくれ。」
エルセラ「分かりました。」
「宰相デレイズ、各種族から魔法が得意な者を選抜し魔法使いギルドに異動だ。」
デレイズ「承知しました。」
「ウィーラ、エルセラの相談に乗りながら、錬金術ギルド、魔法使いギルドに技術伝承をお願いする。そして伯爵の爵位を与える。宜しくね。」
ウィーラ「分かったのじゃ。」
エルセラ「ウィーラ様、宜しくお願いします。」
「デレイズ、ウィーラとエルセラには四聖獣の塔、四霊獣の塔の8ヵ所の何処かに住居とギルド、研究室を与えてくれ。」
デレイズ「承知しました。」
「同じくデランチ、相談役の職を解き伯爵の爵位を与える。まあ変わらず錬金術ギルドへの技術伝承をお願いするが、ウィーラと同様に魔法使いギルドのへの技術伝承もお願いする。」
デランチ「慎んでお受け致します。」
「ユイ、魔法使いギルドに入って魔法の修業ね。」
ユイ「分かった。頑張る。」
「ウィーラ、エルセラ、どの塔にいても転移で食堂に来ることは可能なので、食堂に好きな時に来て食事することを許可する。」
ウィーラ「やったのじゃー。」
エルセラ「良かったです。毎食来ます。」
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魔法国家ソルセルの王宮、王の執務室。
王と宰相の会話。
宰相「王様!衛兵達からエルセラはどこにもいないと報告がありましたが、最初に宿に行った使いのものが戻りました。」
王「おお!詳しく話せ。」
宰相「それが言ってる事が良く分からないのですが、エルセラを迎えに行ったら、生意気な小僧と口論になり、ダークエルフに闇魔法で拘束されていたとの事。メンバーは小僧と執事、綺麗な女性が10人程いたらしいです。」
王「メンバーは宿屋の支配人の話と一致するな。その者達とエルセラはどこかに消えたと言うことだな。」
宰相「はい。」
王「うーむ。引き続き捜索は続けろ。」
宰相「承知しました。」
宰相「ところで、商業国家トレセルとステラド帝国は樹海王が人間だったため、魔王認定を取り消しました。小国群の各国も続々と魔王認定を取り消しています。」
王「教国の魔王認定もいい加減だな。この食料難で戦争なんて継続出来ない。商業国家トレセルが取り消すなら我が国も取り消しだ。戦争は中止にしよう。魔法騎士団も戦場から引き上げだ。」
宰相「承知しました。」
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