第83話 樹海王国最高幹部会議! 異種の絆と不死の忠臣が紡ぐ、絶対不可侵の超強大国家樹立への旋風!
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ガラード王国への電撃進撃から無事帰還した翌朝。
俺たちは眷属たちに託していた各種プロジェクトの進捗確認と、急拡大した領地を統治するための新体制構築へと着手することにした。
敵国の首都を屈服させ、ガリア町や樹海周辺の村々を併合したことで、我が樹海王国の領土と人口は一気に跳ね上がっている。内政要員の配置も決まりつつある今、今後の国家経営の方針を固めるべく、朝食後すぐに城の広大な大会議室へ最高幹部たちを招集した。
会議室の円卓を取り囲むのは、異世界どころか神話の領域すら凌駕する圧巻の面々だ。
蛇王国女王リンダ、ダークエルフ国女王グレイア、コボルト領領主コボ1、ゴブリン領領主ゴブ1、オーク領領主オク1、そして新設された樹海周辺領領主コボ5。
ドワーフ族族長ドワンゴ、ケットシー族長老キャル、ウェアウルフ族長老ウルズ、猿人族長老モンタ、サキュバス族長老サキラ、トロル族長老トロボ。
外交担当アキート、商会会頭ショー、大将軍リガント、将軍オニバル、コボ2、雷精霊ライゾウ、ビー。
さらに、不死の軍勢を率いるエルダーリッチのデルガ、死神デステル、吸血鬼真祖のヴァンス、そして昨日仲間に加わった超絶美麗な執事アスタロト。
最高相談役として控える蛇王リザルドと、カーバンクルのカイン。
そして俺と自慢の愛しい妻たち──ハク、リザ、レイ、コボミ、ヒナ、アリア、スパ、ハピ、ルシー、サクラが勢揃いしている。
重厚な静寂の中、俺は席から立ち上がり、朗らかに声をかけた。
「みんな、集まってくれてありがとう。それじゃあ、各自の報告からスタートしよう。まずはガリア町を含む樹海周辺領の領主を任せたコボ5からだ。元は人間の町だったが、現場の状況はどうだ? オークの衛兵たちと人間住民との間で摩擦や問題は起きていないか?」
コボ5は立ち上がり、耳をピシッと立ててハキハキと報告した。
「主様! 樹海周辺領の統治状況は極めて良好にございます! 当初懸念されていた人間と魔物間の感情的な対立ですが、周辺の村々ではすでに種族を超えた交流が急速に進んでおります。ガリア町に関しましても、周辺村の出身者が多く居住しているため、街を巡回するオーク兵たちと住民が笑顔で挨拶を交わすほど打ち解けております!」
続いて、現場で窓口役を務めてくれていたアリアが、優しく微笑みながら補足を入れた。
「私からも補足しますね、ヒロト。ガリア町からコボルト領やゴブリン領へ足を運んで交易を始める人間商人や、逆に各領地から珍しい食材や鉱石を携えてガリア町へやってくる者たちが日々増えていて、経済的な交流も大いに活発化しています」
「それは素晴らしいな。人間と魔物が一切の差別なく、平等に支え合って暮らせる世界──その第一歩が着実に形になっているんだね」
俺が嬉しく頷くと、次に深淵の魔女サクラへと視線を向けた。
「サクラ、ガーゴイルによる自動防衛網の設置状況はどうなっている?」
サクラは胸を張り、自信満々に笑ってみせた。
「周辺の全村落に対し、魔除けと自動撃退機能を備えた『狛犬型ガーゴイル』および『狐型ガーゴイル』の配置が完璧に完了したわ! 防衛網が完成したことで、オニバル将軍率いるオーク重装軍団も無事に任務を終え、世界樹の里へと帰還しているわ」
「オニバル将軍、コボルト牧場とゴブリン農場へのオーク兵の派遣と、補強の進捗はどうなっている?」
オニバル将軍が進み出で、重厚な甲冑を鳴らして一礼した。
「ハッ! オーク軍からコボルト牧場およびゴブリン農場への労力支援要員の配置は完了いたしました。また、リガント大将軍より『邪眼』と『ドラゴン』の属性概念を拝領し、この通り我が肉体に無事憑依させることができました。これにより浮遊・飛行能力を獲得いたしました! 主様、心より感謝申し上げます!」
オニバルが面頬を上げると、その両目が左右で異なる色彩を放つ『オッドアイ』へと変貌していた。アンデッドナイトの眼の奥で、左右異色に怪しく輝く光はどこか幻想的だが、圧倒的な強者の威圧感が漂っている。
コボルト領主のコボ1が嬉しそうに尾を振った。
「コボルト牧場では、派遣していただいたオークたちが力の必要な重労働を快く引き受けてくれており、作業効率が跳ね上がって大変助かっております!」
ゴブリン領主のゴブ1も大きく頷く。
「ゴブリン農場でも同様です! 大規模な開墾作業が劇的に進んでおります!」
「頼もしい限りだな。……さてヒナ、国規模で必要となる内政要員の選抜調整はどうなっているかい?」
ヒナは「はーい!」と元気に手を挙げ、フリップを取り出すように説明を始めた。
「樹海王国全体の『宰相候補』として、元デルガ王国宰相である超優秀なリッチのデレイズを選出したよー! そしてヴァンス配下の吸血鬼第三世代であるヴァルトをその補佐に任命したの。実務を担う現場の内政官には、ゴースト、ホムンクルス、スケルトンの中から適正の高い優秀個体を配置して、さらに現在も人選を継続中だよー!」
ヒナの完璧すぎる手配に感心しつつ、俺は新たな配置を提案した。
「よし、ヴァルトにはコボ5のすぐ傍で『樹海周辺領の専任宰相』として腕を振るってもらおう。人間の町を抱えるあの地域の安定こそが、今の最優先課題だからね。それから、デレイズの補佐には、昨日アンデッド化したガラード王国の元宰相を充てるとしよう。そういえば、彼の名前を聞いていなかったな」
すると、デルガが重厚な声を響かせた。
「ガラード王国の元宰相の名は『アテレス』にございます。我が死霊魔術により、極めて高位な『リッチ』として蘇らせました」
「ほう! リッチに昇格したのか、なかなか筋が良いな」
「はい、生前より頭脳明晰な人物でしたので。なお、元軍司令官のアレオンは最高位の怨霊王『スペクターキング』として蘇り、暗殺部隊『闇の風』の頭領ヤグルは『ファントムキング』、その部下31名は『ファントム』として完全なる忠誠を誓い蘇らせております」
「素晴らしい成果だ、ありがとうデルガ! よし、デレイズ、ヴァルト、アテレス、ヤグルの4名もこの会議に参加させよう」
俺は即座に召喚スキルを発動し、決定した配属方針を伝えてそのまま幹部会議の席へと加えた。
──と、ここでふと疑問が浮かんだ。
デレイズ、アテレス、ヤグルはデルガの眷属であり、ヴァルトはヴァンスの直系眷属だ。俺は何も考えずに彼らを直接召喚してしまったのだが……なるほど、俺の『眷属化』の力は、眷属が従えている眷属(孫眷属)まで隔たりなく一瞬で手元に召喚できるらしい。規格外すぎる便利さに心の中で少し驚愕した。
最後に、新しく加わったサクラへ視線を向ける。
「サクラ、ダンジョン機能の全体管理には慣れたかい?」
サクラは可愛らしく胸を張り、ニッコリと微笑んだ。
「ええ! ヒナから『ダンジョンサブマスター』の権限を移譲してもらったから、ダンジョンの新規作成も修正も自由自在よ! それにしても……蓄積されているDPが国家を何十個も作れるレベルで常識外れに存在していて本当に驚いたわ。流石は世界樹の加護ね!」
「あはは、これでヒナの作業負担もかなり減るね」
ヒナはルシーの膝の上で満足そうに体を預け、ヘヘッと笑った。
「すっごく楽になったよー! サクラちゃんはダンジョン運営のプロだし、毎日色々と効率的な裏技を教えてもらってるのー!」
異種族の絆と、絶対の忠誠を誓う不死の忠臣たち。彼らが一堂に会した樹海王国の勢いは、もはや誰にも止められない領域へと到達しようとしていた。
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