第78話 ダークハイエルフ
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城の食堂の夕食は、幹部のメンバーが勢揃いしているので、新メンバーを紹介する場になる事がよくある。
先日は狩猟国家ハンテグの族長ケラノスが、牧場の事でコボ1、軍務の事でビー1と打ち合わせた後に3人で食堂に来ていた。
コボ1からケラノスをみんなに紹介されて食堂は盛り上がっていた。
ケラノスはみんなに勧められて俺の眷属になった。
そして、ステータスが倍になって驚いていた。
ケラノスは幹部達と仲良くなり、食堂の食事と酒も大変気に入ったので、毎晩ではないが、頻繁に夕食に参加するようになった。
狩猟国家ハンテグにとって、樹海王国のダンジョン牧場の管理方法は衝撃的だったらしく、大幅な生産性の向上が見込めるようだ。
特にダンジョンで放牧する方式は牧草地を求める必要が無くなり、安定した牧畜が行える。
ダンジョンで育てて魔素を吸収した家畜は、肉の味が向上し病気になり難く健康で強い。
また、乳製品の加工や食肉加工の技術は目を見張る。
実際に食糧支援として提供されたダンジョン牧場の食肉、乳製品を食べてあまりの旨さに驚き、技術の提供を嘆願された。
今やケラノスはコボ1を師匠と呼びリスペクトしている。
昨日は傭兵国家マナセルの王パライドも食堂に来ていた。
グレンシー将軍とアキートと統治内容の話し合い後に、3人で夕食に参加していた。
アキートからみんなに紹介し、みんなもそれぞれ自己紹介して親交を深めた様で何よりである。
パライドも城の食事と酒を大変気に入った様なので、頻繁に来る事になるであろう。パライドは大の酒好きだった。
真祖吸血鬼のヴァンスも毎晩のように来て、夜遅くまで酒を飲んでるので、ヴァンスと飲み明かすんだろうね。
ちょうどその時、湿原領領主リンダの紹介で、亀人のクルーマ族と蛙人のヴォジャノーイ族の族長も来ていたので、小国群4ヵ国の国主がたまたま揃って盛り上がっていた。
ケンタウロスのケラノスが「樹海王の為に何かしないといけない!」何て言い出すので、不穏な話になっている。
小国群で樹海王国の傘下に入っていない国を、侵略するとか言い出している。アキートが「まだ交渉中なので暫く待て」と言ってる。
暫くって言うか、侵略するするつもりは無かったんだけどね。
エルダーリッチのデルガ、死神のデステル、真祖のヴァンス、元帥リザルドの4人もその話に大乗り気で、侵略する時は手伝う事になっていた。君達そんなに暇なのかい!本当に戦闘狂達がー。
「ところで、明日魔法国家ソルセルに行くんだけど、詳しい人いない?一緒に行ってくれないかね。」
ケラノス「1回行った事があります。」
パライド「俺も行った事があります。3回くらいです。」
サクラ「私も行った事はあるけど数百年前だしねー。」
ダークエルフ領領主グレイアが話にまざってきた。
グレイア「ソルセルに行くの?」
「うん、明日行くんだ。同行して案内してくれる人募集中。」
グレイア「私が案内するわ。魔法学校に通ってた事があるのよ。」
「おお!いいねー。」
サクラ「いつの時代よ。」
グレイア「失礼ね、百年は経ってないよ。」
サクラ「ひと昔前じゃない。」
グレイア「店は多少変わってるかも知れないけど、都市はそんなに変わって無いよ。それにあの国の上層部は、長命種が多いので知り合いもいるわ。」
「他にいないようなので、グレイアにお願いしよう。」
グレイア「よっしゃー。頑張ります。」
何を頑張るんだろう?
「宜しくねー。」
そこにリッチで魔法使い勇者のユイが来た。
ユイは異世界転移者でヒナとサクラと仲が良いので、いつも一緒に食堂で食事をしている。
ユイ「魔法国家ソルセルに行くのー?私も連れてってー!」
「ユイは行った事ないの?」
ユイ「行った事無いのよ。魔法使いとして一度見ておきたいわ。」
「確かに、そうだねー。連れていくよ。」
ユイ「やったー。」
ヒナ、サクラ「「良かったねー。」」
グレイアは眷属化の恩恵と日頃の地道なレベ上げ、度重なる戦争における経験値の取得により、ダークハイエルフに進化していた。
元々眷属化の恩恵でステータスが倍になっていたが、ダークハイエルフになった事により更に強力な魔法を使える様になったらしい。
グレイア「魔法の効果が超ヤバイのよ、闇魔法凄すぎ!」
ハクの異次元収納に匹敵する影収納。
闇の触手を自由自在に出せる。
触手は硬軟自在で突き刺したり、絡めて捕縛等が出来る。
影転移で人の影に移動。
闇の風で敵をバッドステータスにする。
グレイアは強力な魔法を手に入れた。
これは妻達に匹敵する強さだねー。
エルフ族は長命だが、出産が少なく希少種に相当し、その数が少ない。
ハイエルフは更に少なく、この世界ではエルフ族の死んだ将軍エリトアと他数名しか存在しない。
ハイエルフはハイエルフ同士からしか産まれず、ハイエルフとエルフ、ダークエルフ、ハーフエルフが子供を産んだ場合、ハイエルフとはならない事から絶滅危惧種である。
ましてやハイエルフが闇に堕ちてダークエルフになる事は殆ど無い事から、ダークハイエルフの存在は今まで確認された事はなかったらしい。
希少種中の希少種だと言えるだろう。
ちなみに初めのダークエルフ達はエルフが闇に堕ちた事により誕生しているが、現在のダークエルフ達はダークエルフ同士から生まれたり、ダークエルフとエルフやダークエルフとハーフエルフから生まれた場合もダークエルフとなる事から、初めの世代ほど闇に堕ちて誕生した感は無いらしい。
そう考えるとエルフ達も俺の眷属になっていれば、進化する事でハイエルフ化したかも知れない。
種としては絶滅危惧を何とか出来る可能性もあるが、それはそれこれはこれである。エルフ達のやって来た事と、エルフ至上主義は許せないのでしょうがない。
そう言えば、ダークエルフの将軍グレンシーもダークハイエルフになっていたよ。現在、我が国のダークハイエルフはこの2名である。
恐らくこの世界でも2名だけだと思う。
大体眷属化したダークエルフはこの2名だけなので、他のダークエルフがダークハイエルフになる事は今のところ無いだろう。
「ところでアリアは進化しないの?」
アリア「相談しようか迷ってたんだけど。実は進化出来るの。だけど人間じゃなくなる事に抵抗があってねー。保留にしてるわ。」
「あー。そうだよねー。俺も人間止めるのは抵抗あるわ。どんな種族に進化出来るの?」
アリア「超人、仙人、半神、魔人の四つだよ。」
「ふむふむ。いずれも人間を越える存在の様だね。まあ、焦らずゆっくり考えて、納得した上で進化した方がいいね。」
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