第76話 傭兵国家マナセル
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狩猟国家ハンテグに行ったついでに、その他の国も見てみよう。
ということで、傭兵国家マセナル、商業国家トレセル、魔法国家ソルセルをみて回る事にした。
俺とヒナとサクラは目立たない旅人の服に着替えた。
素材はアラクネ糸で、物理衝撃軽減の魔法を、サクラに付与して貰ったので鎧より強い。
右手ハクの応龍の手甲。
左手レイの世界樹の手甲。
左目アイでオッドアイ。
左腰ムラマサ。
充分目立つか。
サクラに隠蔽の魔道具をつくって貰おう。
と思ってサクラを見たら。
サクラ「いくら旅人の服着てもそれは目立つよー。」
「でしょー。サクラに隠蔽の魔道具を作って貰おうと思ってた。」
サクラ「隠蔽?幻影かな。魔道具作らなくても魔法でいけるよ。」
「え!そうなの?」
サクラ「スラオもできるでしょ。」
スラオ「出来るよー。」
「ありゃ。なーんだ。スラオ頼んだ。」
スラオの幻影の魔法でハク、レイの手甲が無いように見える。
アイの左瞳が黒くなり両目が黒く見える。
ムラマサは鉄の剣に見える。
「いいねー。スラオ有難う。」
「まず、傭兵国家マナセルにいこうか。」
アリア「ちょっと待って。私にも幻影魔法をかけて別人にしてもらえないかしら。」
「どうした?」
アリア「マナセルって傭兵ギルドの総本山なのよ。私は傭兵ギルドに加入してて、一度行ったことがあるのよ。知人に会う可能性があるわ。」
「なるほどー。スラオ頼んだよ。」
アリアは、別人の顔に変わった。
傭兵国家マナセルに向かう。
人がいないところでは、麒麟のコボミとヌエのライゾウ、箒に載って移動する。ハピも人化でコボミに乗る。
人がいる町や村に近いところではコボミは人化。
箒は隠して、ライゾウとスパ1は隠蔽だ。
マナセルの入口に門番が2名いた。
槍を持って立っている。
門番「坊や達はどんな用事で来たのかな?」
「観光です。」
門番「入市料は一人銅貨2枚だよ。」
「8人だから16枚ですね。」
俺達は銅貨16枚を払ってマナセルに入った。
砦の様な都市。と言うか砦なんだろうな。
砦が都市になったのかな。
石で出来た外壁。
中に入っても石の塔が幾つかあり、石の壁で繋がっている。
下は石畳。道は広い。
両脇に屋台がある。
雑然としている。
「アリア、この都市って観光スポットと言うか、見所ってあるの?」
アリア「うーん。傭兵ギルド、訓練所、武器屋かなー。有名な食物は傭兵焼きだねー。」
「傭兵焼き?勿論傭兵を焼いた訳じゃ無いよね。」
アリア「勿論違うよ。傭兵が焼いたのよ。
肉の塊を味付けして焼いてあるの。
豪快が売りね。タレが美味しいよ。
あそこの屋台がそうよ。」
アリアが指差した先に大男達が並ぶ屋台があった。
バレーボール大の肉の塊が焼かれている。
タレを上から沢山かけている。
並んで買ってきた。
太い串・・・棒が刺さってる肉。
容器に入ったタレが付いてる。
噛みつく。上手い。
しかし表面の味は濃いが、中の方はタレの味が薄くなる。
そんな時に付いてたタレをかけながら食べる。
上手いが・・・。
タレは地面に垂れるぞ。
これ、外じゃなきゃ食えんな。
一人1本づつ美味しく頂きました。
「次は武器屋か訓練所かなー?
傭兵ギルドは行かなくてもいいや。
冒険者ギルドみたいに面倒な事になりそうだ。」
アリア「ギルドに行かないのですね。
ちょっとホッとしました。
ここから近いので先に武器屋に行きましょう。
こっちです。」
アリアに案内されて武器屋に着いた。
とても大きな3階建て石造り。
大剣が店の看板になっている。
中に入ると、武器が雑然と置かれている。
カウンターから店員のおばさんがこちらを見る。
店員「いらっしゃいませ。」
武器の殆どが大剣、ハルバート、盾。
力任せに使うものばかり。
その材質は多種に渡る。
「大きくて重い武器が多いね。」
アリア「そうね。傭兵の戦い方によるからだね。
傭兵は力任せの攻撃が多いわ。」
「うちで造ってる武器の方が性能が上だな。」
サクラ「そうねー。付与も大部分が攻撃力UPだわ。」
アリア「なんかごめんね。昔来たときは凄い憧れの武器がいっぱいあったと思ってたけど、今見るとそうでもなかった。」
「いいよー。世間のレベルが分かった気がするし。」
店員に聞こえないように、こそこそ話をしながら武器を見ていく。
一回り見て、収穫は殆どなかった。
「帰ろうか。」
サクラ「そうだね。」
武器屋を出た。
「次は訓練所だ。」
アリア「訓練所はこっちよ。」
アリアに案内されて訓練所に向かう。
訓練所も石造り。
円形闘技場だな。
観客席もある。
勿論屋根は無い。
観客席の出入口から訓練所に入る。
大声と金属同士がぶつかり合う音が響き渡る。
大剣と大剣、大剣と盾。
力任せに叩きつける。
剣は叩き切るものだからしょうがないけど、相変わらず技は無いなぁ。
周りで見学している見知らぬ人達は、憧れの表情で見惚れている。
掛け声、気合い、力強さや迫力はあるんだけど、恐くは無い。
冷静に訓練風景を見ていると、訓練所から声が掛けてくる者がいた。
男「おい、そこの女連れの坊主。」
声の方を見る。
いかにも傭兵って感じの大男とその取り巻きがいた。
「俺の事ですか?」
男「そうだ、この訓練を目にして白けているようだが、傭兵を嘗めてるんじゃねえぞ。」
「別になめてませんが何か?」
あらー。こんな奴ら多いねー。
男「俺が直々(じきじき)に相手してやるから訓練所に下りてこい。」
取り巻き「傭兵ギルド副ギルド長のパラダグ様が声を掛けて下さってるんだ。すぐ下りてこい。」
「お断りします。」
男「何!生意気言うな!」
「帰るか。」
男達は何か騒いでいるが、無視して皆と観客席の出入口に向かった。
訓練所の出口に向かって歩いていると、駆け足で先程の男達が追い付いてきた。
男「おい!逃げるなよ!」
「逃げてませんよ。帰るだけです。」
男「屁理屈言うんじゃねえ!その綺麗な女達を、置いていくなら逃がしてやってもいいぞ。」
そっちか。全く妻達が綺麗過ぎるからだねー。
「お断りします。彼女達は妻なので、妻を置いて行く訳無いでしょ。」
男「何!ふざけるなよ。お前をぶっ飛ばせば周りの女も目を覚ますだろう。」
男は大剣を抜いた。
「武器を出したら殺されても文句は言えないよ。」
ムラマサに手を添え、妻達に念話を飛ばす。
ムラマサの魔力が身体を覆う。
(みんな、手を出すなよ。)
みんな(はーい。)
男「そんな細腕で俺の大剣を受けられるのか?」
男は上段から大剣を降り下ろして来た。
見え見えなんだよねー。
神眼の未来眼使うまでもない。
右に躱しながら抜刀。
降り下ろして来る両手の手首を、峰打ちで打ち上げる。
大剣が宙を舞う。
返す刀で首に峰打ちで袈裟斬り。
男は勢い良く倒れて、ピクリともしない。
まあ、峰打ちなので、死んでも知らんよ。
取り巻き達は驚き、唖然としている。
ムラマサを納刀しながら妻達を見る。
「帰ろう。」
現場を後にして、妻達と都市の出口に歩いていく。
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