第5話 破格の200SPを全振り!極振りテイマーの誕生と神獣『次元白蛇』のテイム!目指せ、深淵の樹海からの脱出!
「SPが200……! これをどう振り分けるかで、俺の異世界人生が決まる!」
頭の中で「スキルポイントを振り分ける」と強くイメージすると、視界いっぱいに黄金色に輝く壮大な『スキルツリー』が展開された。
【基本スキル】
【魔法スキル】
【武器スキル】
【職業スキル】
──────────
網の目のように広がる膨大なスキルの樹。
まずは生存のために必須と思われる【基本スキル】の項目を開く。
「あ……あった!『異世界言語』!」
これがないと人里に辿り着いても言葉が通じず、怪しまれて捕まるか野垂れ死にだ。俺は迷わず50SPを投じた。
『──『異世界言語』を獲得しました──』
脳内にすっと見知らぬ言語の文法と発音が定着していく。よし、これで会話の壁はクリアだ。残りは150SP。
「さて……ここからが思案どころだな」
魔法スキルで派手な攻撃魔法を覚えるか?
それとも基本スキルで攻撃力や防御力を底上げするバランス型にするか?
だが、過酷な社畜生活で培った俺の直感が告げていた。
「器用貧乏(平均的)」な能力は、この過酷な異世界では真っ先に死ぬ。何か一つに尖った「特化型」こそが、格上の脅威を打開する唯一の道だ。
俺の職業は『魔物使い(テイマー)』。
ならば──迷う必要なんてない!
「テイマーなら、テイム能力に命を預ける!! 残り150SP、すべて職業スキル【テイム】に極振りだ!!」
勢いよく150SPを一括注入した瞬間、スキルツリーが目も眩むような爆発的な光を放った!
『──『テイム』が極限限界突破しました──』
『──『眷属化(Lv.10)』『眷属共有(Lv.10)』『眷属強化(Lv.10)』『眷属経験値UP(Lv.10)』『眷属進化』『眷属召喚』を獲得しました──』
「な……なんだこのスキル群は!?」
表示されたスキルの詳細に、俺は開いた口が塞がらなかった。
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【眷属化(Lv.10)】他者に従属していないあらゆる魔物を即座に眷属化可能。
【眷属共有(Lv.10)】眷属と完璧な意思疎通(念話)・位置把握・ステータス確認・MP共有・獲得経験値の100%共有。
【眷属強化(Lv.10)】全眷属の全ステータス及び自然回復力が【2倍】に常時補正。
【眷属経験値UP(Lv.10)】全眷属の獲得経験値が【2倍】に常時補正。
【眷属進化】条件に達した眷属の進化を促す。
【眷属召喚】距離を無視して眷属を自らの元へ瞬間召喚する。
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「ぶっ壊れ(壊れチート)どころの騒ぎじゃないぞこれ……!?」
ステータスと回復力が無条件で「2倍」!? 経験値も「2倍」!?
しかもMPを共有できるということは、眷属の魔法やスキルを俺のMPでサポートしたり、逆に眷属からMPを吸い上げて戦うことも可能ということだ!
その能力が確定した次の瞬間──。
((((お、おおおおおおおおっ……!?))))
脳内に、4つの歓喜と衝撃の絶叫が同時に響き渡った!
「うわっ!?」
左肩のスラオが「ぼく、力がみなぎるー!」と超巨大なゼリーのように跳ね上がる。
左腕のレイは「体の中……ポカポカする……!」と輝く蕾を一気に開かせた。
右腕のリザは「なにこれ!? 私、すごく速く走れる!!」と興奮で鼻息を荒くしている。
空中のアイは「すごい……ヒロトの魔力が、私の中に流れ込んんでくる……!」とクルクルと高速旋回を始めた。
ステータス2倍化の恩恵をダイレクトに受け、眷属たちが一瞬で大幅強化されたのだ!
そして──俺の右腕に『手甲』として巻き付いていた白蛇が、ハッとマリンブルーの瞳を見開いた。
レベル差が圧倒的すぎて、さっきまでテイムできなかった白蛇。
だが今の俺には……【眷属化(Lv.10)】がある!
俺は右腕の白蛇を見つめ、力強く言い渡した。
「頼むぞ……『テイム』!!」
黄金の光の輪が白蛇の全身を優しく包み込む。
直後、先ほどまでの「テイム不可」のエラーを吹き飛ばし、ファンファーレのような高らかなシステム音が頭上に鳴り響いた!
『──伝説級レア魔物『次元白蛇』のテイムに成功しました──』
成功した……!!
アイに急いでステータスを表示してもらう。
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【名前】ハク
【種族】次元白蛇(極小確率レア種)
【性別】♀
【レベル】30(※眷属強化により実質ステータス2倍)
【HP】600/600(実質1200)
【MP】1000/1000(実質2000)
【スキル】
・異次元収納(Lv.5)
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「ひっ……HP1200、MP2000……!?」
とんでもない化け物だ! レベル30でこの数値は異常だし、さらに俺のスキルで【実質2倍】になっている!
そして何より──『異次元収納』!!
「異次元収納って……これ、Web小説で定番の『アイテムボックス』じゃないか!?」
スキルツリーの基本項目にすら存在しなかった超絶便利チートスキルを、まさかテイムした白蛇が最初から持っていたとは!
(ふふっ……やっと直接お話しできるようになりましたね、ヒロト様。よろしくお願いいたします)
脳内に響いたのは、凛とした美しいお姉さんのような優雅な声だった。名前に『ハク』と最初から刻まれていたので、そのまま呼ぶことにする。
(ハクさん、よろしくお願いします! ……あ、レベルが高くてすごいお方なので、つい敬語になっちゃいました)
(クスッ……敬語なんて不要ですよ。私はヒロト様の眷属なのですから。それにしても……驚きました。ヒロト様の力で、私の潜在能力が『2倍』にまで引き上げられるなんて……胸が熱くなります)
(話し方がすごく流暢ですね! スラオたちとは大違いだ)
(ふふ、木霊はともかく、本来フォレストリザードやスライム、フライングアイがこれほど知性を持って会話できること自体、あり得ない奇跡なのですよ? 全てはヒロト様の【眷属共有】が、彼らに高度な意思と知恵を与えたおかげです)
なるほど……! ただの操り人形ではなく、強い絆と意思を持った『相棒』へと変化させるのが、俺の極振りテイマー能力の本質だったわけだ。
(ハクさん、ここがどこだか分かりますか?)
(はい。ここは『深淵の樹海』と呼ばれる、大陸でも最大級の魔境の最奥部です)
ハクは丁寧にこの世界の地理を教えてくれた。
樹海の中央にはそびえ立つ『世界樹』があり、俺たちがいるのはその南西エリア。
樹海の西には広大な湿原、北にはドラゴンが棲まう山脈と魔族の国、東には過酷な荒野、そして南には人間の国が存在するという。
(東の荒野では、昔から魔族と人間の大きな戦争が何度も起きているそうです。北の山脈には『古龍』が鎮座しているため、魔族は山脈を越えられず、樹海を迂回して東の荒野から人間の国へ攻め込むのだとか)
(なるほど……地理がよく分かったよ。ありがとうハクさん!)
世界の構図が見えてきた。
無知のまま森を彷徨う絶望から、一気に勝利の筋道が見えた瞬間だった。
「よし……決まりだ!」
俺は握り拳を作った。
「まずはこの『深淵の樹海』を生き抜き、眷属みんなでレベルを上げながら南を目指す! そして……人間の国へ辿り着くんだ!」
「「「「(おおおおおっ!!)」」」」
スラオが弾け、レイが葉を揺らし、リザが咆哮し、アイが光り、ハクが満足そうに俺の腕に寄り添う。
最弱から始まった俺の異世界転生。
極振りされた最強のテイムスキルと、頼もしすぎる5匹の眷属たちと共に──俺たちの怒涛の成り上がり冒険譚が、今ここに幕を開けた!
タイトルに第○話を追加しました。
4/28 0:32 誤字修正しました。




