第48話 アラント辺境伯
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今日はアラント辺境伯と会談する事になった。
会談は午後だが、午前中から町にいく事にした。
場所は城ではなく、ガリア町で実施する事にした。
まだ人間の国に樹海王国の内情を知られたくないから。
あとはガリア町の状況を確認したいって事もある。
ということでガリア町の門近くに転移し歩いて来た。
一緒に来たのは、
右手ハク、左手レイ、左目アイ、
身体にスラオ、腰にムラマサ。
リザ、ルシー、ハピは人化。
コボミ、スパ1は隠蔽。
傍から見ると俺とリザ、ルシー、ハピの4人で歩いているように見える。
「おー。並んでるねー。」
ハピ「盛況だねー。」
リザ「人間とコボルト、ゴブリン、オークが混ざって並んでいるを見ると不思議な気分ですね。」
ルシー「人間の国では見られない光景よ。」
列を無視して門に歩いていく。
魔物達は俺たちに気付くと頭を下げる。
人間達は。
「おいおい、横はいりするなよ。」
っていってるけど無視。
その人達も魔物達が頭を下げるのを見て、察したらしく口をつぐむ。
黒いフルプレートアーマーを着たオーク兵2匹が門番をしていた。
門番「王様、お疲れ様です。お通りください。」
「ご苦労様。問題はないか。」
門番「問題ございません。」
ガリア町に入った。
この町を占領した際、町から逃げた住民は少ない。
一度逃げた住民達も、住んでいる人達の状況を聞いて戻って来ている。
税金は安くなったし、樹海から入ってくる食料は美味しい。
住みやすい町になったと評判らしい。
昨日の今日だが、ガリア町はダンジョン化しているので、既に冒険者ギルド、鍜冶ギルド、錬金術ギルド、商人ギルドの支部が出来て、建物も建てられてる。
みんな仕事熱心なので、各領地から人材も派遣されて業務も開始している。眷属間は念話が出来るので、必要に応じてすぐ相談出来る事から距離的な問題は少ない。
冒険者ギルドは旧ギルドの跡地に二回り大きい建物を建てたようだ。
狩り用ダンジョンの入り口を冒険者ギルドの敷地内に設置していた。
現在人間の冒険者はいないので、魔物の冒険者が各領地から派遣されて来ている。なかなか盛況だ。
樹海の眷属以外の魔物は、各領地の者が狩っているので、人間が狩る分は残らない。従って、狩り用ダンジョンの素材、魔石が必要となる。
今までは領地の集落まで買いにいくか、集落から売りに来ないと入手出来なかったが、狩り用ダンジョンが出来たので町で入手出来るようになった。魔物以外の各種草花、果実、木材、鉱石。ありとあらゆるものがダンジョンで採取出来る。宝の山だ。
輸送が不用になった事で、値段も下がっている。耳の早い他国の商人達がガリア町に訪れているが、今後更に商人の数は増えるだろう。
宿屋や飲食店も殖やす必要があるかもなー。なんて考えながら歩いていると、見覚えのある屋体があった。
以前ヒナと食べた事があるボアの串焼き屋だ。
やたいのおじさんも替わらずだ。
おじさん「おお、坊主。息災だったかい?」
「元気だったよ。」
おじさん「この町は大変だったんだよ。樹海の王って言う人が来てな、町の領主と兵士をぶっ飛ばして領主が替わった。それからは平和で住み易い町になったよ。」
「そうかー。ボア肉は順調に入荷出来たの?」
ちょっと苦笑いしながら訊ねる。
おじさん「それがな、ボア肉は入手出来なくなって、また店を閉めようと考えていたら、『魔豚の肉』というボア肉に近い肉が樹海から入手出来るようになった。それが旨いのなんのって、食べてみな。銅貨3枚だw」
「良かったねー。1人2本で8本ちょーだい。はい、銅貨24枚。」
銅貨24枚渡して、串8本受け取った。
それぞれ2本づつ、リザ、ハピ、ルシーに渡す。
「旨い!」
みんな美味しくいただきました。
ルシー「このタレってうちのに似てるね。」
「うちのタレは、以前ここで貰ったタレをベースに、料理おばさんが改良したんだよ。」
ルシー「なるほど。」
領主の館に到着。
館の門番2名、ここも黒いフルプレートアーマーのオーク。
門番「王様、お待ちしておりました。お通りください。」
玄関の前で、コボ5、アリア、ライゾウが待っていた。
ライゾウ「遅かったなー。ん!くんくん、なんかいい臭いするぞ。」
「屋台で串焼き買って食べたんだよ。」
アリア「えー。お昼ご飯用意してたのですが、どうしますか。」
「食べる食べるw」
リザ「食べます!」
領主の館に食堂で昼食を食べて、応接室でお茶を飲みながら伯爵の到着を待つ。
謁見に立ち合うのは、ガリア町に一緒に来たメンバー以外では、コボ5、アリア、ライゾウ、アキート、人化したデレイズ。
「デレイズ、やることがいっぱいで大変だと思うけど宜しくね。」
デレイズ「遣り甲斐のある仕事です。精一杯務めさせていただきます。」
オーク兵が辺境伯の到着を報せに来た。
「コボ5、領主の館に使用人を雇っていいからね。お金はあるでしょ。」
そういえば、料理も紅茶もアリアが作ってた。
「はい、分かりました。」
コボ5は堅いなー。
みんなで謁見の間に向かう。
辺境伯を控えの間から呼び出す。
辺境伯登場。
短い金髪、貴族服、体格のいい厳ついおっさん。
アラント「この度は謁見をお許しいただき有難うございます。辺境伯のアラントと申します。」
「樹海の王ヒロトだ。」
アラント「まず、この度の謁見のお礼に、差し上げたいものがございます。この場にお持ちしても良いでしょうか。」
「許す。」
アラント「もって参れ。」
アラントの家来がお土産を持ってきた。
大量の『塩』だった。
「ほほー、これはこれは。」
デレイズは塩を手で掬いひと舐めすると表情を崩した。
今のところ、塩は樹海でとれないので輸入に頼っているから、嬉しい事は嬉しいがお土産が塩ですか。
だが、デレイズが喜んでいるところを見ると何かあるな。
アラント「この塩は我が領地で取れる岩塩から作ったものでございます。我が領地には良質の岩塩を大量に採取出来る事から、ガラード王国内で流通している塩の80%を占めております。」
ふむふむ。
アラント「前置きは無しとさせていただいて、二つお願いがございます。お話しても良いでしょうか。」
話すだけなら、特に問題無いよな。
「許す。」
アラント「おお、有難うございます。一つ目は商売の事でございます。
この辺りがヒロト王様の領地になってから、現在、我が領地と直接の交流がありません。
ヒロト王様の国からは、大量の素材やこの大陸では見た事のない珍しい魔物の素材がアキート商会から流れて来ますが、我が領地でも大人気の品が多ございます。
他の国、領地を経由した商売となっていますので、お互い不便なところもございましょう。
直接商売が出来るよう便宜をいただけないでしょうか。」
「うむー。」
と考えているフリをして。
アキートに念話を・・・!
アキートは眷属じゃないから念話出来ないよ。不便だ。
まあ、商売だけならいいか。
その為の塩だったか。他を経由すると塩も高くなるぞ。
と言うことだね。
「許す。詳細はアキートとアキート商会のショーと詰めるように。」
アラント「有り難き幸せでございます。
もう一つは・・・、この岩塩ごと我が領地、私も含めて、ヒロト王様の配下にしていただけないでしょうか。ガラード王家は既に風前の灯。
ヒロト王様の領地はこれから明るい未来がなっています。
是非とも、配下にしていただき、一緒に繁栄させていただきとうお願い致します。」
「ふむ。・・・。町に入って見てると思うが、我の国は人も魔物のも差別なく生活する方針だが、問題はないか。」
アラント「全く問題ございません。もし、配下にしていただければ奴隷も廃止して亜人の解放にも務めます。」
「うむ。この度の戦は、そなたの寄子であるアシュー男爵が原因だった事についてはどう思う。」
アラント「その事はお詫びのしようがございません。
申し訳御座いませんでした。
しかし内情を話させていただければ、アシュー男爵は王族より、無理矢理寄子にさせられた者であり、王族の言うことしか聞かない為、大変手を焼いておりました。
逆に感謝もしている状況でございます。」
「デレイズ、どう思う。」
デレイズ「アラント辺境伯様のおっしゃってる事は真実でございます。今回いただいた塩はアラント辺境伯の領地では最上級のもの。
しかも、この量。
辺境伯が現在手持ちで出せる最大最高の物を持ってきております。
恐らくヒロト様がゆくゆくは、塩を精製するであろう事を見越して、背水の陣でこの度の会談に望まれた事でしょう。
恐らくこの話が流れれば、本日ここに辺境伯が訪れた事は周知の事実ですので、王国内では危うくなることでしょう。
ヒロト様が領地の拡大を望んでいれば、またとない好機。
ですが、ヒロト様は特に領地の拡大を望んでおられないので、ヒロト様のお考え次第でございます。」
アラント「おおお、デレイズ様は、そこまで読んでおられたか。」
うん。デレイズ凄いね。
昨日会談に参加するように伝えてから、必死に調べたんだろうな。
寝てないんじゃないか?アンデットは睡眠不用なのか?
よし!決めた。
「許す。時期と手段についてはデレイズと詰めろ。」
アラント「有り難き幸せでございます。」
アラントは頭を下げた。
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