第41話 【無双覚醒】最強将軍の眷属化と呪眼移植!二倍ステータスと情報戦でゴブリン七千の分散作戦を完全攻略せよ!
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第一次拠点の激戦を制した俺たちは、息つく間もなく、ゴブリンキング率いる敵本隊が駐留するガリア樹海北部の本拠地を目指して進軍を開始した。
俺は体長2メートルほどにサイズ調整したドラゴンのリザの背に乗り、最前線を進む。リザの頭の上には、50センチほどの大きさに縮んだサンダーバードのライゾウがちょこんと留まっていた。
そして俺の周囲には、新たに眷属となったウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームの四精霊が、それぞれ50センチほどの可愛らしいミニサイズとなって、嬉しそうにふわふわと浮遊しながらついてくる。
「エルフの奴隷術式で縛られていた数百年は、どれだけ敵を倒してもまったくレベルアップできなかったんだ……! ヒロト様の眷属になれて、一気にレベルが上がって本当に嬉しいよ!」
精霊たちが無邪気に歓喜の声を上げるのを聞いて、俺の口元も自然と綻ぶ。
俺たちが進軍する足元では、地下深くでダンジョンの道がリアルタイムでズズズ……と拡張されていた。
ヒナが莫大なDPを使い、俺たちの移動ルートに合わせて領域を伸ばしているのだ。戦闘が開始された瞬間、その地域一帯を即座にダンジョン化して優位に立つための作戦である。
敵本隊の攻略は慎重を期さねばならない。相手が迎撃に出てきた場合、決戦の舞台が集落になるとは限らないからだ。どんな地形でも即座にダンジョン機能を展開し、臨機応変に対応できるようにしておく必要がある。
そんな進軍の最中、前方を歩いていたリガント将軍の息子が、興奮を隠しきれない様子で声を上げた。
「とうさん! 俺、リザードマンジェネラルに進化しました! 全身から凄まじい力がみなぎってくるようです!」
「おおお! それは良かった。儂と同じ階級になったのう! ……ふむ、それにしてもヒロト殿のスキルは恐ろしいのう。一度の戦闘で新兵同然だった者たちがことごとく歴戦の猛者へと変貌してしまう。リザードマンソルジャーだったリガールが、一気にナイトの長男・リガリアを追い抜いてジェネラルになるとはな……!」
感心しきりの父子の会話を聞いていた俺は、巨大なコカトリスに跨がるリガント将軍の横へリザを並走させ、気になっていたことを尋ねてみた。
「歴戦の猛者は言い過ぎですよ、リガント将軍。……ところで、左目はいつから失明したのですか?」
リガント将軍は眼帯のついた左目に手を触れ、遠い目をした。
「ヒロト殿、かれこれ20年ぐらい前になるかのう。激戦での傷じゃよ」
「片目だと遠近感がつかめないので、不便でしょう」
「そうなのじゃ。一瞬で勝負をつけないと、危ないときはあるのう」
「これから決戦になります。憂いは無い方が良いので、左目を入れませんか? 通常の目より戦力UPしますよ」
リガント将軍は驚きで目を丸くした。
「むむ、そんな事も出来るのか!?」
「はい。但し俺の眷属なので、俺と敵対する時は使えませんが」
「がははは、それは要らぬ心配じゃ! 分かった良しなに頼もう。……それと儂も眷属にしてくれ」
俺は思わず二度見した。
「え、それは大変嬉しいのですが、蛇王様に断らなくても宜しいのですか?」
「良いのじゃ、それも選択肢の1つとして、儂の判断に任されておる。念話もあると便利そうだしのう。レベルアップも速いし、ゴブリンキングを倒せば進化出来そうじゃ。蛇王様も羨むだろうて」
「それは、有難い。では早速」
俺は今回の戦いで進化した、まだ名もないイビルアイをリガント将軍に憑依させ、リガント将軍を眷属化した。
カッと眩い光が収まると、リガント将軍の左目に禍々しくも美しい紫の虹彩が宿った。眼帯の下にあった切り傷はそのまま残っているが、義眼となった左目をしっかりと開いている。
「おお! 見える、見えるぞ! そうか、鑑定、魅了も使えるのじゃな」
「その上、イビルアイも進化すれば更にスキルが増えていきます」
「おお、有難や。……ん! なんだか力がみなぎるぞい。急にステータスもアップしたようじゃ」
「それも、俺のスキルです。眷属になるとステータスが2倍になります」
「それは凄いのう……! ヒロト殿、儂の事はリガントと呼び捨てにしてくれ、口調も部下に対する口調が良いじゃろう。配下に敬語では示しがつかん」
「分かった、リガントこれからも宜しく頼む」
「承知いたしました!」
進軍中、敵の斥候が出ていたらしいが、小蜘蛛たちが即座に見つけてコボミたちが音もなく倒していく。情報は与えないようにしないとね。
すると、前方から気配を消した大きな蜘蛛が現れ、俺の前に着地した。スパだ。
「ヒロト様、私もアサシンスパイダーに進化出来ました。有難うございます! それはさておき、ゴブリンに動きがありました。2000、2000、3000の3隊に分かれました。3000が本隊の集落で待機。2000の2隊は東西に別れて進軍。本隊に攻撃された際、左右から襲撃するつもりです」
「報告有難う。戦術の基本は分散に対して、各個撃破だからなあ。スパ、東西に分散した部隊は何処に向かっている?」
ゴブリンの集落は数十ヶ所あり、場所を特定するため、便宜上Gー01から番号を振って管理していた。ちなみにコボルトの集落はKー01、オークの集落はOー01から番号を振っている。
「西はGー12、東はGー17です」
俺はすぐさま全軍へ念話を発信し、脳内地図を共有する。
「近いところからGー17の敵を撃破し、Gー12を撃破、本隊の順だな」
(全軍、進路をGー17に変更! Gー17、Gー12、本隊の順で撃破しながら進軍する!)
横を並走するリガントが、感嘆の声を漏らした。
「ヒロト殿の眷属間念話は凄いのう。進軍しながら作戦会議もできるのじゃな。戦争のやり方や難易度がガラッと変わるのう。……ところで、お若いのに戦術も理解しておるようじゃが、誰かに師事しておったのかのう?」
「眷属になって貰ったから隠し事はしないで全部話しますが、俺は異世界転移でこの世界に来ました。元いた世界では、過去の戦いの情報等を共有し、誰でも何時でも取得出来る環境がありました。興味があれば知識はすぐに深まります。後はゲーム等で感覚を磨いたりですかね」
(※要するにインターネットと、将棋やチェスなどのシミュレーションゲームのことだけどね)
リガントは興味津々に目を輝かせた。
「ほほぅ。ゲームも興味深いのう」
「よし……そろそろGー17に到着しそうだ。全軍、突撃の準備をしろ!」
俺は黒刀『ムラマサ』の柄に手をかけ、目の前に迫る敵軍を見据えて不敵に笑うのだった。
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