↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔物使いの異世界大陸平定記〜神々や大悪魔すら配下!? 規格外のテイム能力で異世界の理をぶち壊し、気づけば大陸全土を制覇していた〜  作者: ボルトコボルト
第一章 深淵の樹海

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

404/433

第404話 【電母降臨の脅威と絶対防御の宝貝!】光速の斬撃に苦戦する竜人族!覚醒せよ雷神ライゾウと息壌の威光!

 竜人族の精鋭たちが地表で壮絶な乱戦を繰り広げていた、まさにその瞬間であった。


 前刻まで明るかった空が、突如として不気味な暗雲に覆われ、一瞬にして周囲の空間が不気味な暗闇へと呑み込まれていく。


「何だ……!? 雲が、急に空を押し潰すように立ち込めやがった……!」


 ドルニカが異変を感じ取って天を仰いだ直後、分厚い雷雲の僅かな隙間から、細く眩い一筋の光の筋が地上へ向かって垂直に照射された。


 次の瞬間——


「ガ、アッ……!?」


 ドルニカのすぐ傍で無数の魍魎と交戦していた竜人戦士の全身が、一瞬だけ眩しく発光した。


 直後、硬質な龍の鱗に守られていたはずの彼の巨躯が、まるで薄紙でも切り裂くかのように、左右へ綺麗に真っ二つに切断された。肉塊となった戦士が血飛沫を上げて崩れ落ちていく。


「なっ……何が起きたッ!?」


 凄絶な光景に戦慄するドルニカの視線の先、倒れた竜人の真上の空中に、優雅に揺らめく羽衣を纏った一人の女が舞い降りていた。その周囲を、不気味な笑みを浮かべた数匹の雲使い達が嘲笑うように飛び回っている。


「貴様……! 一体何者だッ!?」


 怒りに瞳を血走らせ、拳を固く握りしめて問いただすドルニカへ、女は左手に持った赤光の鏡を優雅に撫でながら、冷酷な笑みを浮かべた。


「ふふっ……私は電母よ」


 その声が耳に届いたと同時に、電母の持つ右手の白い鏡がギラリと光を放った。


 次の瞬間、ドルニカのすぐ隣にいた別の竜人戦士の身体が、一瞬の猶予もなく上下真っ二つに切断された。そして同時に、空中にいたはずの電母が、いつの間にかドルニカの目と鼻の先の至近距離へ移動していたのだ。


 あまりの出来事に、ドルニカは額から冷や汗を流して激しく激動した。


「くっ……何をしやがったッ! 光の残像すら見えなかったぞ……!」


 焦りを隠せないドルニカを見下ろし、電母は愉悦に満ちた妖しい笑みを深める。


「ふふふ……今のは光で切断しただけよ。あなたたちのような愚鈍な存在が、光の速さで動く私の動きについてこられるかしら?」


 電母が可憐に手を振ると、再び光の筋が縦横無尽に走る。


 雷公と電母が占領した竜王山の龍脈。その奪還のために猛進する樹海帝国軍に対し、龍脈から果てしなく湧き出る魑魅魍魎の群れが牙を剥く。


 強靭な肉体と武術を誇る樹海帝国軍に対し、圧倒的な数で力押しをする敵勢力。一進一退の激しい膠着状態が続いていた戦場に、神たる電母と雲使い達が降臨したことで、均衡は一気に崩れ去った。


 光の速度で繰り出される不可避の斬撃と圧倒的な攻撃力は、あまりにも理不尽で一方的だ。屈強を誇る竜人族の戦士たちが、手も足も出ないまま次々と光の刃によって蹂躙されていく。


 ◇


 一方その頃——古竜山脈での大決戦を終え、本陣へと帰還した俺は、竜王山で繰り広げられる惨状を念話を介したリアルタイムの映像で見ていた。


「これ……本気で不味いな! あのスピードと威力を相手にされちゃ、いくら精鋭の竜人族でも耐えきれないぞ!」


 映像を横から覗き込んでいた吸血鬼真祖のヒナが、長くて可愛い八重歯を覗かせながら不安そうに眉をひそめた。


「電母って神様、強すぎるよー……あんなの反則だよー」


 悪魔ベルフェゴルのサクラも、顎に手を当てて困ったように溜め息をつく。


「ええ、光の速さなんてまさに反則ね。距離を完全に無視して移動するなんて、転移魔法とやってることが変わらないわ」


「何とかして攻略する方法はないのかね……」


「要は、あの光を完全に遮断して通さないようにする必要があるわね。どれだけ強力な光の斬撃でも、届きさえしなければ意味がないもの」


「空間に浮かんで、光を通さない盾のようなものがあると一番いいんだけど……」


 俺たちが頭を抱えていると、そばに控えていた天使のアリアがぽんと手を打った。


「それなら、良いものがありますよ! かつて竜王様の強力な光のブレスすら完全に遮った、四罪の鯀から奪い取った宝貝『息壌』があるじゃないですか!」


「——それだッ! 確か息壌なら、自動で増殖してあらゆる攻撃を遮断する絶対の壁になれる!」


 俺が膝を打つと、サクラも納得したように深々と頷いた。


「良いわね。あの宝貝なら電母の光も完全にシャットアウトできるわ」


「でも……確か息壌を発動させるには、使用者自身に神気がないと駄目なんだよな?」


「そうです。ですから、私が行って参りましょう!」


 アリアがヤル気満々で名乗りを上げようとしたが、すかさず応龍のハクが横から待ったをかけた。


「だーめ。妊娠中のお腹で激戦区に行くなんて絶対に許さないわよ」


 サクラも笑いながら同意する。


「そうそう。何かあったら大変だから、アリアはここでおとなしくしていなさい」


「うぐぅ……そうでした」


 アリアが落ち込んだように肩を落とす。俺は頭を掻きながら周囲を見回した。


「他に神気を使える奴は誰かいないかね? 堕天使サリエルのデステルはどうだろう?」


 ヒナが首をひねる。


「うーん、デステルでも良いかもねー」


 大悪魔バエルのスパが、静かに進言してくれた。


「念話で陛下の眷属たちに広く問い合わせをしてみましょう。今神気を使える者が誰か、すぐに判明いたします」


 早速、全戦線の眷属たちへ念話で一斉照会を行った結果——


 雷神トールのライゾウ、亜神ペナンガルのビー、そして魔神パズズのバズの三名が、強力な神気を行使可能であることが判明した。


 まあ、考えてみれば雷神に亜神、魔神なんだから、神気を使えて当たり前と言えば当たり前か。


 俺は早速、ライゾウを本陣へ召喚し、アリアから宝貝『息壌』を正式に貸し出すことにした。


「息壌って土属性だから、雷属性の攻撃にはまさに天敵と言える防御力だな! ガハハッ、これさえあれば、俺様は天下無敵だぜ! あっはっは!」


 ライゾウが胸を張って大笑いすると、アリアが少し困り顔で釘を刺した。


「もう……あげるんじゃないですからね、ライゾウ。貸しただけなんですから、絶対に無くさないでくださいよ?」


 まあ、ライゾウは一時期アリアの護衛を担当していた経緯もあり、二人は非常に仲が良い。こんなやり取りをしていても、決して喧嘩になるようなピリついた雰囲気はない。


 現に今も、ライゾウは大きな雷獣の姿に変化し、アリアの膝の上にすっぽりと収まって、気持ちよさそうに頭を撫でられているのだった。


 だが、いくら息壌を持つとはいえ、ライゾウ一人だけをあの過酷な竜王山へ派遣するわけにはいかない。あそこは現在、敵の物量が凄まじく、数的な問題も同時に解決する必要があるのだ。


「よし、ライゾウの援護と物量戦の解決のために、他の召喚・軍団長メンバーも一気に投入しよう!」


 俺は直ちに指令を発した。


 膨大なコボルト軍団を即座に無制限召喚できるコボ1。

 力強いオーク軍団を瞬時に呼び出せるオク1。

 無数のキラービーを率いる亜神ペナンガルのビー将軍。

 そして、元闇の王であり悪魔ビフロンスとなったデルガ侯爵率いる、底なしのアンデッド大軍勢。


「全軍、竜王山へ出撃せよ! 敵の物量を押し潰し、雷公と電母を叩き潰すんだッ!」


 樹海帝国が誇る精鋭召喚師と悪魔軍団が、一斉に竜王山の決戦場へと向かって出撃を開始したのだった!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。