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魔物使いの異世界大陸平定記〜神々や大悪魔すら配下!? 規格外のテイム能力で異世界の理をぶち壊し、気づけば大陸全土を制覇していた〜  作者: ボルトコボルト
第一章 深淵の樹海

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第366話 【驚愕の激闘!】一つ目の巨獣サイクロプスvs悪霊王アレオン!古竜王ドラシルの光の閃光がギガンテスを撃ち抜く!

 大自然の南部に位置する最前線では、一つ目の異形・サイクロプス十体が地響きを立てて暴れ回っていた。


 その数は十体と決して多くはないものの、その巨体からは想像もつかないほど素早い身ごなしを誇っていた。巨躯を大きく躍らせて空高く跳躍すると、手にした無骨な金属製の棍棒を上段から大地へ叩き落とし、凄まじい衝撃波を撒き散らす。さらに巨大な棍棒を大振りに薙ぎ払い、前線に立つミノタウロス族の戦士たちを次々と吹き飛ばして甚大な損害を与えていた。


 一般のミノタウロスたちは、サイクロプスの後方に控えるタキーダ辺境伯軍の人間や亜人たちの歩兵部隊を相手に孤軍奮闘していた。そのため、この凶悪なサイクロプスの対処は、数人のミノタウロスキングたちと、族長でありミノタウロスエンペラーでもあるミロイドの二陣営が総出で受け持っていた。


 ミノタウロス——牛の頭部に力強く伸びる二本の角、鍛え上げられた人間の身体、そして圧倒的な筋肉量を誇る大柄の亜人種だ。大斧や巨大な棍棒を軽々と振るい、古代ギリシャの剣闘士のように手足のみを防具で固めた無骨で荒々しいスタイルを好む。


 その頂点に立つミロイドは、全身が燃えるような赤い肌を持つミノタウロスエンペラーだ。彼はかつて四罪の一柱である驩兜(カントウ)から秘伝の『煉丹術』を伝授されており、肉体と気を極限まで錬成する技術を身につけていた。


 ミノタウロスも大型の亜人として高い基本スペックを誇るが、サイクロプスは彼らの倍以上の体躯を誇り、単純な腕力や破壊力でも上回っている。


 しかし、ミロイドたちは全身に気を練り上げることでサイクロプスの凄まじい撃打に耐え抜いていた。さらに、傷を負ったミノタウロスたちも一度後方へと一時撤退し、煉丹術を用いて驚異的な速度で傷を回復させて戦場へと即座に復帰している。そのため、戦況は互いに一歩も引かない激しい一進一退を繰り返していたのだ。


 そこへ、空を覆う漆黒の死気とともに悪霊王アレオン率いる亡霊軍団が怒涛の勢いで参戦した。


 サイクロプスは純粋な物理攻撃に特化した怪物だ。動きが速く攻撃力も絶大だが、アレオン軍の兵士たちはスペクター、レイス、ファントムといった実体を持たない亡霊タイプ。当然、サイクロプスの振るう強力な棍棒や物理攻撃は、彼らの半透明な体を滑り抜けるだけで一切無効化されてしまう。


 かと言って、レイスやファントムたちの攻撃力では、サイクロプスの頑丈すぎる肉体に致命傷を与えるほどの威力は期待できない。


 だが、スペクターエンペラーであるアレオンと、煉丹術を纏ったミノタウロスエンペラーのミロイドの破格の攻撃力だけは、確実にサイクロプスの巨体へダメージを蓄積させることができた。


 物理攻撃が一切通用しないアレオン軍が肉の壁となり、ミロイドたちが的確に威力を叩き込む。この完璧な連携により、それまで膠着していた戦況は徐々に、しかし確実に樹海帝国軍へと傾き始めていた。


  ◇


 一方、戦場の中央部では、炎の巨神ギガンテスの軍勢に竜人(ドラゴニュート)たちが決死の覚悟で対応していた。


 ギガンテス——重厚なフルプレートアーマーを全身に纏った巨人族であり、巨大な盾と、猛烈な灼熱の炎を揺らめかせる大剣を手にしている。


 戦場に降り立ったギガンテスは計十二体。彼らが纏う鎧の色は全員異なり、赤、橙、黄、黄緑、緑、青、藍、紫、赤紫、黒、白、金という絢爛かつ壮麗な十二色の輝きを放っていた。


 ギガンテスたちはその巨大な大剣から激しい炎を噴出させ、凄まじい熱量とともに竜人(ドラゴニュート)たちを激しく薙ぎ払う。


 竜人(ドラゴニュート)たちは、その烈火の一撃を辛うじて長剣で受け流し、あるいは寸前で紙一重に回避していた。

 竜人(ドラゴニュート)は人型でありながら強固な竜の鱗で全身が覆われているため、種族的に高い炎耐性を備えている。その特性のおかげで、なんとか全滅を免れて攻撃を凌ぎ切っていたのだ。


 上空からその見事な戦配置を見下ろし、俺は感心したように呟いた。


「物理攻撃に特化したサイクロプスにタフなミノタウロスを当て、強力な炎攻撃のギガンテスに耐性のある竜人(ドラゴニュート)をぶつける。そして百腕巨人のヘカトンケイルには機動性のあるグリフォンとコボ4の軍勢か……実に素晴らしい組み合わせで戦えているな。これはコボ4の立案した作戦かい?」


 傍らに控える大悪魔バエルのスパが、誇らしげに頷いた。


「ハッ、その通りでございます。すべてコボ4が戦況と種族特性を完璧に分析し、構築した迎撃作戦にございます。この的確な相性配置があったからこそ、格上の巨人軍団を相手にこれまで互角以上に渡り合えていたのです」


「なるほど、さすがコボ4だな。策士ぶりが光ってるよ」


 俺たちがそんな会話を交わしている最中にも、ギガンテスと竜人(ドラゴニュート)が交戦する戦域へ、ついに白竜王ドラシル率いる古竜軍団が頭上から襲いかかった。


「我ら竜族の光の一撃……とくと味わうが良い!」


 ドラシルの開かれた大口から、眩いばかりの光の極大ブレスが放たれた。それはもはやブレスというよりも、空間を穿つ巨大な光線——レーザービームそのものだ。


 ドゴォォォォンッ!


 一瞬にして空気を引き裂いた光線が、十二色の鎧を纏うギガンテスたちへ直撃する。


 ギガンテスたちは咄嗟に巨大な大盾を掲げ、光のレーザービームを受け流そうと試みた。しかし、ドラシルの放つ光の速度と圧倒的な破壊力には到底ついていけず、爆風とともにその巨体が次々と吹き飛ばされていく。


 いや、あの絶大かつ超光速のビームに対し、咄嗟に盾を構えて直撃を最小限に防いでみせただけでも、ギガンテスという存在の高い戦闘能力が伺えるというものだ。


 だが、最高峰の戦力である古竜エンシェントドラゴンたちの参戦により、戦場の空気は一変した。空からの圧倒的な爆撃と地上の竜人(ドラゴニュート)たちの猛攻が噛み合い、樹海帝国軍の優勢はもはや揺るぎないものとなっていったのだった。

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