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魔物使いの異世界大陸平定記  作者: ボルトコボルト
第6章 蚩尤

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255/260

第255話 魃

世界樹の前。


蚩尤しゆう軍に破れた仲間達と俺が転移で戻ってきた。


俺の妻達が心配して来てくれた。


そこで蚩尤しゆう軍の灰色の霧の対応についての話となった。


サクラが黄帝こうてい蚩尤しゆうの戦いについて、中国の神話の中からヒントになりそうな事がないか思い出していた。


サクラ「そう言えば、風伯と雨師に対抗するため、黄帝こうていの娘であるばつを呼んだ話があったわね。」


ヒナ「バツ?」


サクラ「ばつは、日照り神の名前ね。」


ヒナ「ヒデリガミ?」


サクラ「旱魃かんばつを起こす神よ。

ばつが雨師の雨を止めた事で黄帝こうていは勝利したと言う話もあるわ。」


ヒナ「旱魃かんばつで雨を干上がらせるのねー。だったら霧も干上がるかもねー。」


そこに勇者ハーミアが駆け寄ってきた。


ハーミア「今の話、本当!」


サクラ「伝説の話よ。事実かどうかは分からないわ。」


ハーミア「でも可能性はあるのよね。」


サクラ「可能性はあるでしょうね。」


ハーミア「私、・・・ばつに進化出来るわ!

これって、巡り合わせ。私が解決する運命なのよ。」


サクラ「ちょっと待って。ばつの話には続きがあるの。」


ハーミア「どんな話?」


サクラ「ばつは体内に大量の強力な熱を蓄えている。

その熱は余りにも強力過ぎて、自分で調整出来ないのよ、

蚩尤しゆうを倒した後、黄帝こうていばつの処遇に困った。

何故ならば、彼女がそこに居るだけで旱魃かんばつを引き起こす。

彼女の居場所は無くなるの。それで一生山に幽閉されるのよ。」


ハーミア「正義のために死すとも悔いはないわ。

幽閉されるぐらい何てことない!

私は南の王国の民に犯した罪を償う必要があるの。」


サクラ「ちょっと待ってよ。

進化しても灰色の霧に対応できる保障は無いのよ。」


ハーミア「それは理解してる。

でも可能性があるなら賭けるわ。

それに日照りって言うくらいだから亜神なんでしょ。

強くはなるはず。

戦いの後、孤独になろうとも進化するわ。

このまま手をこまねいて待つなんて堪えられない!」


サクラ「う~ん。」

そこまで言うなら、もう何も言わない。」


「ハーミア、お前の気持ちは分かった。

だがここでは進化しないでくれ。

この地が旱魃かんばつになったら困る。」


俺とハーミアは砂漠地域に転移した。


砂漠地域の領主アンナも一緒だ。


砂漠地域で人が誰も住んでない地域にきた。


ハーミア「ここなら大丈夫ですね。」


アンナ「多分ね。ばつの能力が分からないので、確かではない。」


「どんな影響があるか分からないので、もし、能力を少しでも調整出来るなら最小にして欲しい。」


ハーミア「分かりました。」


ハーミアは日照り神であるばつに進化した。


ばつ

黒髪の女性。

薄手の白い着物を着ている。

足が1本。手も右手1本だけ。


ハーミアは1本足で立っていた。

ハーミア「身体の芯が熱い。」


辺り一面にあった僅かな草が一瞬のうちに枯れた。


「凄く暑くなったな。」


ハーミア「そうですね。私は心地よい。

多少は調整が出来るみたいです。

今の状態が最少です。」


「そうか。雨が降ることはないので。

ここで待っててくれ。

灰色の霧が出たら召喚する。

取敢えず椅子は出して置くので、座る事は出来るだろう。


後は、ダンジョンの中に居る方法もあるかもな。

バズに念話で相談して、ダンジョン内に移動しても良いよ。」


ハーミア「分かりました。

この身体の能力を確認しながら、召喚されるのを待ちます。」

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