第12話 一角ウサギの不意打ちを神連携で粉砕!美少女&魔物軍団の無双レベリングと異次元家畜システム始動!!
「よし、眷属の人数が一気に増えたからな。食料の確保とレベリングを兼ねて、魔物を狩りながら進もう!」
俺の一声に、新加入したコボルト戦隊を含めた仲間たちが一斉に活気づいた。
俺は巨竜となったリザの背中に跨がり、お尻の下には至高の衝撃吸収クッション・マジックスライムのスラオ。
右腕には次元白蛇のハクが巻き付き、左腕には幼女姿のアルラウネであるレイがぴったりと抱きついている。レイの肩にはミニ化した土蜘蛛のスパ、手首には悪魔翼のイビルアイ・アイがちょこんと止まり、まるで精巧な装飾が施された特製の手甲のようだ。
リザの頭上には雷獣ライゾウがドヤ顔で鎮座し、その周囲をコボルト5兄弟──コボ1、コボ2、コボミ、コボ4、コボ5が、頼もしい足取りで警戒にあたっている。
まさに圧巻の異世界魔物軍団である。
その時、俊敏な『コボルトシーフ』に進化して気配遮断を得たコボミが、ピンと犬耳を立てて前方を指差した。
「ヒロト様! 前方右手の背の高い草むらに『アルミラージ』の反応があります!」
「アルミラージ? ウサギの魔物だったっけ?」
ガサガサ……と草むらが揺れ、中からピョンと飛び出してきたのは、一見すると黄色い毛並みが可愛らしいモフモフのウサギだった。
(なあんだ、可愛いウサギじゃないか)──と思ったのは、ほんの一瞬だった。
「……って、デカすぎるだろっ!?」
普通のウサギなら体長30センチほどだが、目の前に現れたソイツは体長1メートル超えの巨体!
さらに額からは、長さ60センチを超える黒く螺旋を描く禍々しい一本角が伸び、口元からは鋭く尖った凶悪な肉食獣の牙が見え隠れしていた。
「キシャアアアアッ!!」
遠目には愛くるしく見えた黄色いウサギが、次の瞬間、音を置き去りにするような爆発的な跳躍で俺の首元目掛けて突っ込んできた!
「怖っ!? 速っ!?」
あまりの速度に追いつかない俺の視界! 黒い一本角が、俺の喉元へと一直線に迫る──!
ガキィィィンッ!!
激しい金属音が響いた。
直前でリザが巨大な右前足を俺の前に割り込ませ、身を挺して肉の盾となったのだ。
アルミラージの太い角が、リザの手のひらを深く穿ち、俺の首筋わずか10センチの手前でピタリと止まる。
間髪入れず、俺の首元にはスラオが液体のように滑り込んできて、万が一に備えて俺の首を防御体勢で包み込んでいた。
「グギャッ!?」
角が刺さって身動きが取れなくなったアルミラージに対し、リザは冷静だった。
左の前足でアルミラージの頭部をグッと地面に押しつけ、太い首を振り下ろすと──ズバァッ!!と凶暴な顎で下半身を一瞬で噛み千切ったのだ!
『──討伐確認:経験値獲得──』
『──レイのレベルが上がり、スキル【ハイヒール】を修得しました──』
脳内に流れるレベルアップのアナウンス。
俺は冷や汗を拭いながら、庇ってくれた二匹に深く感謝した。
「リザ、スラオ……! ありがとう、マジで助かったよ!」
(私、ヒロト様を守る盾。怪我、当然)
言葉少なに首を擦り寄せてくるリザ。スラオも「ぷに」と嬉しそうに身を揺らした。
(レイ、リザの手の怪我を直せるかい?)
(はい……っ! 新しい魔法、使ってみるね! 『ハイヒール』……!)
レイが小さな両手をかざすと、眩い聖なる光がリザの手のひらを包み込み、穿たれた傷口があっという間に塞がっていった。
(ふう、ヒロト、油断しちゃダメよ? アルミラージは可愛い見た目をしてるけど、森の凶暴な肉食獣なんだから)
ハクが巻き付いた腕から顔を覗かせて嗜める。
(アルミラージってそんなに強いのか?)
(はい、ヒロト様。アルミラージは速度と貫通力が凄まじく、油断した冒険者を一撃で殺傷する危険な魔物です)
コボミが補足し、ハクが「しかも肉食だしね」と付け加える。
(えっ!? ウサギなのに肉食!?)
(そそ。ほら、見てみなさいよ)
リザが咥えているアルミラージの頭部を見せると、確かに細かく鋭い肉食獣の牙がビッシリと生えそろっていた。近くで見ると目も血走っていて、かなり怖い。
(魔石と角は素材になるな。スラオ、上半身に入り込んで魔石と角だけ回収してきてくれるかい?)
(はーい!)
スラオが残された上半身の中へモゾモゾと潜り込み、一瞬で綺麗な魔石と黒い螺旋角を摘出してきた。
(残りの肉はリザ、食べるかい?)
(はい! いただきます!)
リザがパクリと肉を口に運び、嬉しそうにテールを振る。
(美味しい!)
(アイ、念のためアルミラージの鑑定結果を見せてくれ)
(アルミラージ、あまりに速くて、鑑定する前に終わっちゃった……)
(申し訳ありません、ヒロト様。あまりの突進力に私も捕捉しきれませんでした)
スパが申し訳なさそうに脚をすり合わせる。
(いやいや、一瞬だったから仕方ないよ! よし、戦力強化のために一匹テイムしてみよう。みんな、アルミラージを探せるかい?)
(お任せください、ヒロト様! 後方右側、約百メートル先に一頭潜んでおります!)
スパが小蜘蛛たちのネットワークで即座に探知してみせた。流れるような索敵だ!
(スパ、気づかれないように糸で捕縛できるかい?)
(容易いことです。少々お待ちを)
スパが左手から飛び降りると、一瞬で体長二メートルを超える本来の巨大な姿へと戻り、音もなく草むらへ消えていった。
数十秒後──強靭な粘着糸でミイラのようにグルグル巻きにされたアルミラージを、スパが前足で器用に転がしながら連れて戻ってきた。アルミラージは耳をパタパタさせて怯えきっている。
(アイ、鑑定を!)
(はーい! 鑑定完了!)
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【名前】なし
【種族】アルミラージ
【性別】♂
【レベル】20
【HP】200/200
【MP】10/10
【スキル】跳躍(Lv.5)/ 突進(Lv.5)/ 音探知(Lv.10)
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「レベル20!? あの大猪と同レベルかよ! おまけに音探知Lv.10って……!」
そりゃあ強いわけだ。俺は迷わず右手をかざした。
「【テイム】!」
『──アルミラージ(♂)のテイムに成功しました──』
(俺はヒロトだ。よろしくな! 君の名前は『アル』だ!)
(アル……了解……。主様、よろしく……)
アルも言葉数の少ない無口なタイプのようだ。
スパに糸を解いてもらうと、アルは身体をブルッと震わせ、お礼を言うように俺の周りをピョンピョンと元気に跳び跳ね回った。超高速の奇襲アタッカーが仲間に加わったぞ!
「よし! 食料用の肉は、やっぱり大きくて肉量の多い大猪にしよう! みんなで大猪狩りだ!」
((((((((((「「オーーーッ!!」」))))))))))
そこからは、まさに圧巻の『超効率レベリング&素材狩り』が始まった。
コボルト5兄弟の【匂い探知】【音探知】、スパの【気配察知】、アイの【魔力探知】が完璧に連携し、森の中に潜む大猪たちを次々と捕捉!
不意打ちでライゾウの『雷撃』とスラオの『ファイアーボール』が炸裂し、逃げ惑う大猪をアルが『超高速突進』で縫い止め、リザとハク、コボルト隊がトドメを刺す!
十数頭の大猪が一瞬で狩り尽くされ、スラオの神業解体によって『極上肉』『魔石』『高級皮素材』へと解体されていく。
さらに、ハクの『異次元収納』の新たな活用法も判明した!
(ハクさん、生きたまま収納することってできるのか?)
(ええ、もちろん可能ですわよ? わたくしの異次元空間は時間の流れを調整できますから、新鮮なまま保管しておくことも、生かしたまま閉じ込めておくことも思いのままですわ!)
(マジか! じゃあ数頭は生け捕りにして、異次元空間で『家畜』として保存しておこう!)
(まあ! ヒロト様は天才的なアイデアをお持ちですわね!)
ハクが黒い歪みを広げ、怯える大猪数頭を生きたままスパイラル空間へ吸い込んでいく。
これでいつでもどこでも新鮮な肉が食べられる『移動式生簀』まで完成してしまった!
「ふぅ……レベリングも食材確保もカンスト級の成果だな!」
大量の経験値を吸い上げた眷属たちの瞳が、更なる強さを求めてギラギラと輝いている。
不意打ちの危険を完全に克服し、万全の戦力と無限の食料を確保した俺たちは、恐れるものなど何もない最高の状態で、目的地の南の街へと堂々たる進軍を続けるのだった!
タイトルに第○話を追加しました。
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