第13話 能力検査します!
いわゆるひとつのステータスを見るというやつですね?
「なに言ってるか良く分からないけど適正とか見たいからテストをするわよ。」
レアイナさんに言われて軍の施設に来ています。
ペーパーテストに始まって実技とかを見るそうです。
何するんだろうとか考えてたらレアイナさんが振り向いた。
? 何ですか?
「ホントに私達の言葉分かるのよね?」
そうなのだ。日本語が会話だけでなく言語としてまんま通じているのだ。
お金の単位も円だし、俺に都合よくね?
まぁ、そういう国を選んだっていうのがあるけどね!
何よりイリーナがいるしな!
でも、レアイナさんが心配してくれるのって嬉しいです!
「な!? し、し、心配なわけないでしょ!?」
ツンデレですね! 分かります!
「たまに貴方が何言ってるのか分からない事があるけど、あまり褒められてない事だけは分かるわよ!」
美人なお姉さまに罵られることにゾクゾクするなんて俺って末期?
死んだ・・・。もう死ぬ・・・。
普通六時間ぶっ続けでペーパーテストするか!?
数学は良かった。化学・科学も良かった。国語はちょい苦労した。
先進国の言語をマスターしている俺にとって外国語なんて目じゃなかった。
だって英語とかポルトガル語とかフランス語とかまんまなんだもん。
ワケなかったわ。
それでも色々なテストをさせられストレスがたまるぅぅぅぅ!!
この後実技のテストらしいがそこで鬱憤晴らしてやる!
レアイナさん。これ何?
「歩兵装備一式よ。」
まさかこのまま一週間とか訓練に参加ってことは無いですよね?
「・・・・・・。」
何で顔をそむけるんですかぁぁぁぁぁぁ!
「ゴメン。イリーナとのいちゃラブぶりを見て言い出せなかった。期間は・・・一か月。場合によってはそれ以上・・・。」
のぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!
クソ!
何が悲しゅうて三十キロもの背嚢背負って地獄のランニングせにゃならんのよ!
やってられるか!
こんな密林地帯で鬼ごっことか何の嫌がらせだ!
死ぬ! 死んでしまう!
一対多数の対戦は必要だけどそれを制限時間を設けることなく連続でやるなんて馬鹿なの? 死ぬの? イヤ、俺が死ぬ!
「・・・・・・。」
「イリーナ? 大丈夫?」
「え? あ、はい! 大丈夫です! エクリア姉さん。」
「そうは見えないわよ? 愛しい旦那様に会いたいって顔に書いてあるわよ?」
「!! そ、そ、そんな事ないですよ?」
「私は会いたくてしょうが無いけど。」
「!! ひょっとしなくてもエクリア姉さんも?」
「えぇ、好きよ。」
「・・・やっぱり。」
「エクセリオンの中で生活する特務隊のメンバーでヨシトの事を懸想してない女性なんてもういないわよ。以前も素直になれなかったから大変な目に遭ったばかりでしょう? 素直になったら?」
「・・・すごく会いたいです。」
「今、レアイナ隊長に軍学校の試験管が近況報告に来ているらしいわよ? お願いして一緒に聞かせて貰ったら?」
「! 行ってきます!」
「久しぶりねレアイナ。」
「お久しぶりです教官。」
「積もる話もあるけど今日は仕事だから仕事を優先したいのだけれど・・・。」
「彼女はイリーナと言ってヨシトの恋人なんです。美人に囲まれて鼻の下を伸ばしてないか気になっているんですよ。」
「そう、貴方がイリーナさんね。」
「はい。私の事をご存じで?」
「ヨシト君が二言目にはあなたに会いたいと喚いているからどんな女性かは気になっていたの。」
「! 彼、ヨシトは?」
「元気よ。」
「教官、それで彼の適性の方は?」
「正直に言って化け物ね。射撃、格闘、体力気力、実践における追跡戦、ありとあらゆる分野で他の子たちをぶっちぎりで引き離してるわ。特に機体の操縦センスに関してはずば抜けているわ。今すぐにでも精鋭部隊として前線に配置しても問題はないわ。」
「それではいつ頃戻れますか?」
「一応期限までは無理ね。それもあと一週間なのだから別に構わないでしょう?」
「家の子たちが、特にイリーナがヨシト成分不足でそろそろ死にそうなのでなるべく早く返してくださいね?」
「陛下から聞いていたけど彼、本当に貴女達を娶るつもりなのかしら?」
「本気でしょうね。少なくとも今は恋人のイリーナに夢中のようですがいずれ私にも夢中にさせてみます。」
「はぁ、人生ってままならない物ね。私、絶対貴女より先に結婚できると思っていたのに・・・。先越されそうなんて。しかも純血種が恋人なんて・・・。羨ましいわ・・・。」
「本当に何が起こるかわかりませんね。」
終わったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
やっと解放された!
この一月が長かった!
レアイナさんがイリーナを迎えに寄越すって言ってたから嬉しさ倍増です!
俺の事色目で見る癖に所属が特務隊と分かった途端馬鹿にするような奴はこっちの方からお断り! 要らねぇよ! お前らみてぇな性格ブス!
俺にとっては特務隊のメンバーは器量よしで気立てよしのいい人尽くめ!
俺って三国一の果報者だよね?
「ヨシト! お疲れ様!」
イリーナだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
ギュッと抱きしめる。
胸にフニュンってオッパイが当たる!
胸に頭をゴシゴシこすりつけるイリーナからいい匂いがするぅぅぅぅぅぅ!
クンカクンカしちゃいます!
いい匂いっすわ!
天下の往来で抱きしめ合うってこれなんてドラマ?
でもいいよね? いいよね? だって一か月ぶりの恋人の温もりなんだもん!
「いい加減離れなさい!」
レアイナさんが俺の頭を引っ叩く。
体感時間にしてわずか一分足らずに何て御無体な!
「あんたの体感時間は狂ってる! たっぷり十五分堪能したでしょ!」
何という時のマジック!
エクリアさんやセリーナさんが苦笑している。
皆さんお揃いとは何事?
「イリーナがどうしても迎えに行きたいって言うから付いて来たのよ。あなたたちを二人っきりで野放しにするとどっかホテルにチェックインしそうなんだもの。」
・・・・・・。
「黙るってことは考えてたの!?」
ソンナコトハアリマセンヨ?
「ホントなんで私ってばこんな奴に惚れたんだろう・・・。」
何か言いましたか?
「何も言ってない! それより早く車に乗りなさい。エクセリオンまで連れて行くから。」
ういっす!
車の中で地獄の日々を説明するとイリーナはじめ迎えに来てくれたメンバーの顔が引き攣る。何でもイリーナたちの時より厳しくなっているとか。
俺、そんな中に入れられたの?
「ほら! みんな集まれ! 我らの婿様の成績発表するわよ!」
エクセリオンのブリーフィングルーム。
皆そこに集まっていた。
何と俺の成績を公開発表するとの事!
何この罰ゲーム!
「皆娯楽に飢えてるのよ。餌を提供しなさい。」
理不尽!!
「さてと、それじゃあBGM流して!」
何でドラムロールが流れるの!?
何この羞恥プレイ!?
「では発表します! 我らの婿様のランキングは・・・Sランクです! え? Sランク? Sランク!?」
一気にどよめきが広がる。
MUSHAでは俺、SSランクなんだけどな・・・。
「えっと評価欄にコメントが載ってるわ。・・・貴方ホントに人間?」
失礼な!
「だってコメントにそう書いてあるんだもの! 射撃、格闘、あらゆる分野で他の追随を許さぬずば抜けた成績ですって! 人間とは思えないって!」
俺、人外宣言された!?
俺ですらまだ中を見てないから何が書かれてるか知らない。
レアイナさんから成績表を奪い取るとわらわらと特務隊のメンバーが集まってくる。
ホントだ! 各項目に「S」しか記載されて無い!
「凄い・・・。評価にSが記載されてるのなんて初めて見た・・・。」
「つうか全項目でS評価って何なのよ・・・。」
俺を見るみんなの視線が奇異を見る物に変わる。
紛争地帯から帰国した俺を見る近所の人たちの視線がダブる。
あ。やばい。泣きそう。泣いちゃいけない! ここで泣いちゃ皆に迷惑がかかる!
「!! ヨシト! 何! 一体どうしたの!?」
一早くにイリーナに気付かれる。
涙が頬を伝った。




