盗賊も襲撃のプロではあった話
襲撃のプロでも歩兵主体だとどうにもならないですよね。
街道を進む一行の前に突如として木が倒れてきた。
どうやら通りかかるときを見計らって、盗賊が倒したようだ。
「待ち伏せか!」
「隊長、包囲されています!」
突如として襲撃を受けるも、プロである護衛達は即座に対応する。
「やむを得んな…。副隊長、お前の馬にお嬢様を乗せる!敵は歩兵だ。突破して離脱する!」
「了解!」
「お嬢様、馬車を捨てます!副隊長の馬に乗ってください!」
「わかったわ!」
護衛対象を移乗させると隊長は即座に次の命令を出した。
「敵を突破し離脱する!トミーとフリッツの隊は私とともに足止めに残れ!」
「「はっ!」」
「総員、我に続け!」
「「「「うおぉぉぉぉ!!」」」」
さすがは護衛を任されるプロ達。
突然の奇襲にも一糸乱れぬ統率である。
「くそっ、騎兵突撃か!!……まずいな、抑えきれん!」
ろくな装備も無いため蹴散らされる盗賊達。
「ギャアッ!」
「ぐわっ!」
「助けてくれ!」
「か、頭!どうしましょう!!」
「散れ!固まったところで止められん!的を絞らせるな!」
離脱するお嬢様達本隊。
しかし、そこに1本の流れ矢が飛来する!
「お嬢様、危ない!……ぐっ!」
「副隊長…わたくしを庇って……ポッ」
お嬢様を庇った副隊長(28歳独身)の鎧の隙間に矢が突き刺さる!
しかし、それなりの出身なのに結婚もせず鍛え上げた彼の身体には軽症である。
そんな甘酸っぱい波動を発しつつも突破に成功する。
「トミー、フリッツ!反転突撃だ!続け!!」
「「はっ!」」
チョロいお嬢様の放つ甘酸っぱい波動を無視して殿の隊長達は容赦なく盗賊達に再度襲いかかる。
「ええい!引け、引けっ!」
盗賊の頭目は即座に失敗を悟り撤収を命令した。
殿が居なくなってから残された馬車を漁れば最低限の稼ぎにはなると判断したのである。
彼もまたプロの盗賊である。
「あれ?俺、ヒロイン取られちゃいました?」
主人公、残された負けヒロイン(馬車)を巡って盗賊と勝負する。




