ヒヨコの正体
白露は奥へと進み、そこで
「なんか変な玉があるだけか」
「なんぴよ、ここに面白いものあるぴよ?」
ヒヨコはここに楽しいものがあるのかワクワクしていたが
「うーん、ここには無いかな?」
「ぴよー!」
ヒヨコはがっくり肩を下ろす、ヒヨコはかなり期待していたらしい
「まあそう落ち込むなよ、ここには無かっただけなんだから次に行くよ」
「ぴよ、次ぴよ」
「そうさ楽しい事を探すのも楽しいものさ」
「なるほどぴよ、哲学ぴよ」
「えっ? どうなのかな」
白露は少し考えながら玉に腰掛ける、その玉は淡く光輝き文字が浮かび上がる、古代語でマスター承認と書かれていた、そして
「とりあえず行こうか、宝探しはまだまだこれからだしね」
「宝ぴよ、なにそれぴよ」
「あったら嬉しいものかな?」
「ほうほうぴよ」
白露がふんわりと説明する、ヒヨコも納得しているみたいだ。そこに
「マスター、お探しのものはこれでよろしいですか?」
「へっ? うわー! な、なんでラスティが」
白露は驚きのあまり尻餅をついてしまう、いつの間にかラスティが現れたのである。
「なんでと言われましても、マスターがマスターになったからですが」
ラスティはなにを当たり前のことをと言った感じで説明する、ちなみに白露はその説明で理解は一切出来ない。
「なんぴよ、なんぴよ、お前バハムートぴよ?」
「おや、誰かと思えばガルダですか、なぜここに?」
どうやらラスティとヒヨコは知り合いらしい
「ここに封印されてたぴよ、そこをご主人に助けられたぴよ」
「なるほど、マスターに助けられたのですか、ならばあなたもマスターに忠誠を誓うのです」
「ぴよ? ぴよが人間にぴよ」
ヒヨコは助けられた恩義があるので手助け等をするのに抵抗は無いが流石に忠誠を誓うのは、と思ったのだが
「マスターを見てなにも感じないのですか? あなたはその見た目と一緒で鳥目になったのですか、マスターをよく御覧なさい」
ラスティは愚か者と言った感じでヒヨコに白露をよく見るように促す。
「ぴよ、分かったぴよ」
ヒヨコは、ジーっと白露を見つめそして
「ぴよ!」
驚きのあまり飛び上がる。
「全てを統べる者ぴよ、な、なんで人間の姿ぴよ」
ヒヨコの言葉に白露は
「ほう久々にその名で呼ばれたな、懐かしい」
魔王モードに突入、白露が自分の事を知りそうになると魔王モードになる為に白露はいつまでたっても魔王としての自覚は芽生えない、まあ芽生えたらこのお話はあっという間に終わるのだが
「ぴよ、お久しぶりぴよ、何故そのようなお姿で」
「大戦の影響でな」
「なるほどぴよ、まさか全てを統べる者に助けていただいて嬉しいぴよ、ぴよはあなた様に絶対の忠誠を」
「うむ、まさか邪神であるお前の忠誠を貰えるとは思わなんだ」
「ぴよはずっと一匹狼だったぴよがずっと封印されてて寂しかったぴよ、そろそろ誰かの傘下に加わるのも良いと思ったぴよ、それがあなた様なら最上の幸福ぴよ」
「そうか、確かにお前の力は単独の方が良いからな、まあ余に仕えるのなら優遇してやろう、立派な鶏小屋を作ってやる」
「ぴよ、本当ぴよ、嬉しいぴよ」
ラスティは思う、お前どんだけその姿に引きずられてんねん、お前の正体ヒヨコちゃうやろと
「さてガルダが余の配下になったのは喜ばしいが、あれを探しにこの大陸に来たのだがどうしたもんかな」
「マスターそれなら既に見つけております」
「なに?」
白露こと魔王様はこの大陸に大事なものを探しに来ていたのだ。それをラスティに命じて探させていたのだが全く見つからなかったのでこの大陸にとどまっていた。
「この迷宮の中心部、古代都市の城の頂上かと」
「そうか、では行くか」
「はっ!」
ラスティは静かに頭を下げ、優雅に白露を目的地に案内する。白露は右肩にスライム、左肩にヒヨコを乗せて城へ
こうして白露の、魔王の目的は達成されようとしていた。




