古代都市
白露は小さくなった亀と一緒に海中散歩をしていた。
「亀次郎って潜水艦になれるんだね」
「凄いのじゃ、流石亀なのじゃ!」
「へへ、そうですかい」
ヨシコも一緒に海中散歩、その時大きな洞窟を見つける。
「うおー、凄いのじゃこれは海底迷宮じゃな」
ヨシコはその洞窟を見てそう叫ぶ、白露が見つけた洞窟は人類未踏の迷宮、その名も……
人類未踏なので名は無かった。
「行くのじゃ白露!」
「えっ? 危ないよヨシコちゃん」
ヨシコは行く気満々だったが白露は乗り気では無い、何故ならダンジョンにいい思い出がないからだ。
「落とし穴だらけだったらどうするの?」
「なんじゃ、普通迷宮にそこまで罠は無いのじゃ、白露の迷宮がおかしいだけなのじゃ」
「えっ、そうなの」
白露の管理する迷宮は彼がアホみたいに罠を仕掛けただけで、この世界の迷宮は罠よりも住み着いた魔物の方が厄介な事が多い
「ふむ、白露も納得した様じゃし行くのだ亀よ」
「あい姉さん」
「えっ! いや俺は行くとは」
ヨシコは白露の意思を無視して迷宮に突っ込む、彼女は退屈していたので迷宮ど言う娯楽にテンション高めで突っ込むのだった。
こうして迷宮に進む一行だったが、最初の方はただの水中トンネル、ただただ海中を進む。
亀がいなければ確実に進めないのだが亀の能力のおかげで簡単に迷宮難関をクリアする、そして海中の終わりが見えてくる。
「ふぁーあ、ようやくかの?」
ヨシコは眠たそうにしていた、ちなみに白露も眠たかった、それぐらい退屈な道のりだった。
「そうだね、やっと違う景色かな?」
こうして亀が浮上した空間、その空間は
「な、なんじゃここは!」
ヨシコは驚きのあまり大声を上げてしまう、しかしそれは白露も同じである。
「黄金都市だと!」
目の前に広がるは超古代文明が存在した黄金の都、その名も……
「ここはもしや伝説の黄金都市【ジャパン】では」
「えっ?」
「なんと言う事なのじゃ、様々な歴史家がその存在の可否を求めて探し回ったがついぞ発見出来なかった伝説の都市がこの様な場所にあったとは」
ヨシコのテンションは高い、だけど白露は都市の名前が気になる。
「ねぇヨシコちゃん、この都市の名前は」
「うおー、行くぞ亀よ、突撃じゃ!」
「あいあい姉さん!」
「あ!」
白露の疑問はこの先解けることはない、何故ならヨシコは黄金都市に突撃しに行ったから、それに
「まあ名前なんてどうでもいいか」
白露は一息ついて
「金じゃ!」
白露も黄金に目が眩んでいたから
黄金都市ジャパンは超古代文明としてこの世界で覇権を握った都市である、黄金に目がいきがちだがこの都市で真に価値があるのは魔導科学の頂点と言われた道具の数々である。
代表的なのは魔導冷蔵庫、これを使えばいつでも新鮮な食材が手に入ると人気である。売ればこの世界で家が買えるほどである。
「なんだ? 冷蔵庫か金じゃないならいらねえや」
しかし白露には必要なものでは無かった。
次に有名なのは魔導馬車だろう、その馬車は馬車と言いながら馬を必要とせず、しかも馬車の比ではないほどにスピードを出せるので移動手段として重宝される。
「車? デザインダサい、いらないな」
しかし白露には必要なものでは無かった。
次に有名なのは家事を代行する人型のロボットの様なもの、その能力はとても……
「ラスティだけで充分だね」
白露には必要なものでは無かった。
次は
「古くさ、ガラクタやね」
白露には必要なものでは無かった。
えっとその次は
「使えね、もっとマシな物ないのかまったく」
白露には
次
「だめ」
白露には
次
「いらん」
白露
次
「だめ」
白
つ
「はぁー」
は
………もう帰ればいいのに、これだから現代人は古代のロマンをなんだと思ってるんだよ。
白露には古代のロマンは分からなかった。




