ハーピーとの会談
魔王モードでも白露は白露である。思い付きで三騎獣を考え二人までは決めたのだが、三人目で悩む
「うむ、三騎獣の最後は海の覇者なのだが、この大陸に海に適した者がおらぬ」
魔王モードの時でも白露はアホなので、今現在は威厳のあるアホだった。
「マスター、ハーピーの長が挨拶をしたいと」
白露は亀次郎の背中の城にいた、そこにハーピーの長がやって来たのだ。
「そうか通せ」
「はっ!」
ハーピーは顔が人間、手が羽で、足も鳥の足の亜人に当たる。白露の前に現れたハーピーは黄金の長い髪に白く美しい羽を持ち大きな胸をした美しい女性型のハーピーだった。
「全皇様初めまして、私はハーピー族をまとめる者でございます。此度は御目通りをお許し頂きありがとうございます」
「うむ、顔を上げるがよい」
「はい」
白露の許しをもらい、顔を上げる。
「ほぉ」
白露はハーピーの美しさに感嘆する。
「なかなか美しい顔をしておる、名は」
「はい、私はラピスと申します」
「ラピスか」
白露が美人ににこやかになってると、その後ろでキレ気味のラスティがラピスを睨みつける。その目が怖くてラピスはすぐに頭を下げる。ハーピー族はラスティとペスに酷い目にあわされたので怖くて仕方ないのだ。
この大陸に名前は無い、何故なら統一する王朝も無く覇権国家になり得るほどの大国と呼ばれる物も存在しない、唯一ケンタウロス族だけが国らしきものを作り出していたが他の部族は村ぐらいの規模でしか集落が無かった。その中で比較的平和に生きていたのだが最近は航行技術の発展した人間の奴隷狩りに困っていた。そして困り果てて結束しようとした時にイーグレット、正確には四人の悪魔からの攻撃になすすべなく支配を受け入れる事になる。
これにより奴隷狩りをする人間と戦える様になるのだが、この大陸の者にとってどちらが幸せなのか、この地に三騎獣を頂点にした国が生まれる事になる。
「どうした顔を上げぬのか?」
「いや、あの」
ラピスはラスティが怖すぎてどうしていいのか分からない、そんなラピスを見て白露は後ろを向く、そこには何事もない様な顔でラスティが立っている。
「いかがなさいましたかマスター」
「ふっ、あまり虐めてやるなよバハムートよ」
「よく分かりませんがマスターの命令なら仕方ありません」
ラスティは威圧を解く、するとラピスは圧迫感が消えたおかげで恐る恐るであるが頭を上げる。
「ふっ、すまぬな余のメイドは嫉妬深いのが欠点なのだ許せよ」
「は、はい」
ラピスは頷くことしかできなかったが
「マスター、私は嫉妬などしていません」
ラスティが心外な、的な文句を白露に告げる。白露は
「はっはっは、そうかまあそういう事にしておこう」
白露は高らかに笑い、そしてラピスに向かい
「でハーピー族は、余の為に生きるのか」
そして白露は一段低い声で
「滅びたいか?」
白露は善人である、それは魔王モードでも変わらない、だが魔王モードの時の白露は善人ではあるが、容赦は絶対にしない。逆らう者を生かすほど寛大では無かった。しかし敵として戦い一度までなら従属か滅びかぐらいは聞く事はするぐらいには、優しい王様ではある。
「わ、我々は全皇様に変わらぬ忠誠を」
ラピスは震えながら答える、そこに
「母上」
ラピスによく似たハーピーの十代後半ぐらいの少女がやってくる。
「レピア!」
「ん?」
会談の最中に乱入する者が、それをラピスは驚愕の表情で見る、目の前にいるのは悪魔の親玉、その中でレピアは許可も取らずに乱入してきたのだ、レピアが殺されても仕方ない状況である。
「お前が悪魔の親玉か、母上をどうする気だ!」
レピアはよく言えば勇敢、よく言わないならアホだった。




