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異世界へお引っ越し!  作者: にんにん
第五章 白露の海水浴
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ベルベア戦

 現在イーグレット軍はベルベア軍と向かい合っていた。


 「白露様の許可は?」


 「それがゴブ蔵様が「白露様の仕事の邪魔だ、人間が攻めて来るなら殺せばいいがこちら側からは攻めるなと思い」と」


 「ぐぬぬ、確かにこの程度の事で白露様の手を煩わせるのはダメだが」


 ゴブ郎はロストランド制圧に際して白露から怒られた経緯から、人間と争う事に慎重になっていた。


 「奴らが線路を破壊したのは間違い無いのだが、証拠が無いからな勝手に攻めて、また怒られたらあいつに負けてしまう」


 ゴブ郎はゴブ蔵とのトップ争いと言うか主導権争いで分が悪いと思っている。

 白露はそんな争いがある事なんて知らずにゴブ蔵を優遇してるように見える態度を取りがちだった、もちろん内政と言うか街づくりの為に呼び出す事が多いだけなのだが、側から見るとゴブ郎、ゴブ蔵どちらを優遇してるか一目であった。


 「何として、何としても鉄道計画を成功させねば成らぬのだ」


 ゴブ郎の焦りはどう出るか、この場ではまだ分からない

 ベルベア軍側は


 「くっ、奴ら何故攻撃したかぬのだ」


 「我らをただ睨みつけるだけ、何の戦略が」


 勝手に混乱していた、ベルベアからすればとっくに攻めてきてもおかしくなかった、その為に大量の罠を仕掛けているのだ。なのに魔王軍はピクリとも動かない、予定では罠により撃退する為にわざわざ破壊工作までして怒らせたのに、このままでは罠が使えなくなってしまう。


 「まさか罠を察知してるのか?」


 「馬鹿な、あれは兵にも内密に口の硬い工作兵だけで深夜にやらしたのだぞ、バレるわけが……まさかこの場にスパイが?」


 「スパイだと!」


 勝手に疑心暗鬼になり、身内でスパイを作り出す、こうしてベルベア側も方針を固められずに三日の月日が流れる。


 「もう我慢できん、このままでは白露様の鉄道計画が進められん、人間どもを滅ぼすぞ」


 先にしびれを切らしたのはゴブ郎の方だった。


 「将軍、魔王軍が動きました!」


 「何! とうとうか」


 将軍と呼ばれた男は三日間仲間を信じられずにろくに眠れずに目の下に大きなクマを付けていた。


 「よし、罠を作動させろ」


 「はっ!」


 ベルベアが設置した罠は無数のブービートラップである、魔物の軍で一番厄介なのが機動力である、人間のそれと隔絶したスピードは驚異以外の何者でも無い、それを止める事を優先させた策である。その考えは正しいと思われる、普通の魔物相手ならば


 「ぐおおおおお!」


 ゴブ郎が罠が設置されてるであろう平原に大きなクレーターを作る、それは剣の一振りで行われた事である。


 「えっ!」


 ベルベア軍全員が呆気に取られる、目の前で起きた現象が理解出来ないようだ。


 「やはり人間共め、罠を仕掛けていたか」


 ゴブ郎は三日も睨み合いをする理由を考えていた、結論としては「それは罠を仕掛けてるわね、間違い無いわ」との露美の言葉に従い先に罠を破壊する事を優先させた。

 こうして出来た大きなクレーターに怯むことなく前進する魔王軍、飛べる者は気にせず進み、飛べないものもクレーターを駆け上がりベルベア軍に迫る、この状況にベルベア軍は恐慌状態に陥り戦線を維持できなくなるほど混乱していた。


 「うわー!」


 「イヤだ、死にたく無い」


 兵士達の悲鳴が響く中、魔王軍の一角が吹き飛ばされる。


 「なんだ?」


 圧倒的な力で蹂躙している魔王軍に立ち向かう者がそこに


 「ゆ、勇者様だ!」


 「本当だ勇者様が来てくれたぞ」


 勇者圭介と賢者ユキがゴブ郎の前に現れる。

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