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異世界へお引っ越し!  作者: にんにん
第五章 白露の海水浴
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リゾート地で

 「凄い歓迎だな」


 白露は魚人の歓迎に戸惑いながらも車を走らせリゾート地へと入る、そこは様々な人種が娯楽を楽しむ場所だった。


 「へー、ハワイみたいだね、行った事ないけど」


 白露は海外旅行未経験、パスポートを作っても使わずに保管している。


 「白露様、この度は我ら魚人の街へようこそいらっしゃいました」


 魚人の責任者、二章で出てきた魚人が白露の前に現れる。


 「うん、数日だけどよろしくね」


 「はは!」


 白露はリゾート地的な場所で遊んだことがないため結構楽しみにしていた。

 白露達は魚人に案内されて一番いいホテルのsuite roomに通される。


 「なかなかいい部屋だね」


 「はい」


 「子供達の部屋は?」


 「えっ?」


 「ん?」


 魚人は人間の部屋が必要とは思ってなかった、それどころか白露の奴隷だと思っていたのだ。


 「いや、あの」


 魚人がしどろもどろになり、謝る。


 「申し訳ありません、用意しておりませんでした」


 「そうなの、うーん困ったな」


 白露は困った、困ったと悩む、その光景を魚人は震えながら眺める。彼の中では人間の子供なんて床に寝させれば良いと思っていたのだ。

 しかし白露が連れてきた子供は、白露の連れである、魚人はその事に気付き自らの失態を理解する。白露の連れてる人間は虐げて良い種類の人間ではないのだ。


 「まあいいか、この部屋広いし子供達入れても平気かな、ごめんだけどベットだけ用意出来るかな?」


 「いえすぐにでもお部屋の準備を」


 「出来るの? 満室ではないの?」


 「それは、あの」


 満室だったりするが白露がどけと言えば退けることは簡単である。しかし白露はそこまでする必要はないと


 「いいよ、ベットだけ用意しといて、俺たちは海で遊んでくるよ」


 「は、はは」


 魚人は頭を下げ、白露の言われた通りにする、違を唱える事なんて出来なかった。

 白露はsuite roomで子供達を水着に着替えさせ海岸に向かう


 「わーい!」


 「でっかい池だ!」


 「うへ、ショッパイ!」


 子供達が海へ駆け出す、ついでに


 「す、凄いのじゃ、でっかいのじゃ湖と比べものにならないのじゃ!」


 ヨシコも海の大きさに驚いている。


 「ダメだよ、勝手に海に入ったら、まずは準備運動しなきゃ」


 白露は保護者らしく子供達をまとめようとする、気分は幼稚園の先生である。


 「「「はーい!」」」


 子供達は案外素直に言う事を聞いていた、白露は海の注意点を効かせながら、決して遠くに行っては行かないと忠告する。


 「大丈夫かな?」


 「大丈夫でさ、おらが遠くに行かないように見ておきますから」


 「頼むよ亀」


 亀は元の大きさに戻り、初めてあった頃より大きくなっていた、子供なら10人は背中に乗せられるほどに


 「きゃあ亀ちゃんの背中に乗る!」


 「妾もじゃ!」


 女の子達は亀の背中に乗りたがり、男の子は


 「うおりゃ!」


 「やめろ!」


 白露が持ってきたバレーボールでドッジボールをしていた。白露は元気だなと思いながら日光浴を楽しんでいた。


 「マスターお飲物は?」


 「ああ頼むよ、冷えたのあるかい?」


 「はいこちらに」


 ラスティはこの地方で有名な果実を使った飲み物を用意する。


 「へぇー、美味しいねこれ、酸味がいい感じ」


 味的にはオレンジジュースに似ていた、白露はこの世界のグルメを楽しんでないと思いながら、ジュースを飲む。

 こうして平和な時を楽しみながら辺りを見回すと、リゾート地なのに、いやさっきまで居た沢山の客がいなくなっていた。


 「あれ? なんか俺たちだけじゃない?」


 「当たり前です、マスターが遊んでおられるのに他の者がこの場にいてはおかしいではないですか?」


 「えっ、そんなの気にしないのに」


 白露はそう言えば俺は王様だったなと思った、確かに王様がいるんじゃ他の人も居づらいだろうと考えたが


 「まぁ静かだしいいか」


 白露は基本的には善人で人に迷惑をかけるのは良くないと思っているが、今はリゾート地を満喫する方を優先させる。

 このリゾート地は魚人達が人間から取り返し、魔物が楽しめるように改築された物である。そして下働きに大量の人間の奴隷が働いていた。

 彼らの顔は死んだような目をしており、いつも魔物に怯えながら生きていた。そんな中で魔王がやって来た事により彼らはテロを起こす決意をする。


 「あいつが魔王、俺達を虐げる元凶だ」


 「殺してやる」


 しかし彼らは元々この地で亜人を虐げて来た人間であり、自分達がして来た事をやり返されてる、いやそれよりも遥かに人道に沿った扱いを受けていた。特権階級に甘んじてきた彼らは憎しみだけを増やし、自分達がしてきた事を反省したりなどしなかった。


 「バハムートよ」


 「はっ!」


 「憎しみを持つ者に慈悲を与えてやれ」


 「はっ、マイマスター」


 魔王白露、彼の意識は不安定で複雑である。彼を憎む者達の気配を感じラスティに排除命令を、それは死と言う慈悲を与える優しさでもあった。


 「いつの世も憎しみの連鎖は無くならぬな」


 テロは未然に防がれる、白露はこの後魚人達を呼び出し人を奴隷にした事を叱りつける。彼は奴隷が心の底から嫌いで、それを利用する事を一切容認しなかった。

 魚人達は白露の怒りに震えながら頷き、テロに参加しなかった人間達は普通の労働者として生活する事になる。これは魔王の慈悲として人間達は感謝する事になる。

 この間も子供達は元気よく遊んでいた、白露はそれを見つめながら、必ず平和の世界にする様にこの世界を救う事を胸に誓うのだった。

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