リフォーム会議
白露家リビングにみんなが集まる。
「なにお兄ちゃんリフォームすんの?」
「確かに手狭感がありますね」
「リフォームなら私の部屋広げて下さい!」
「あまり我儘言うな露美、私は和室の他に洋室で構わない」
「私は白露様と同室なら別に」
「なに言ってんのよ、白露様と一緒は私よ」
「マスター、私の待機室はつけて下さい」
「妾はデッカい水槽が欲しいのじゃ、亀のために」
「わん」
「にゃーは白露様の望むままで構わないにゃ」
みんなが好き勝手言う、まとまりの無い話し合いに白露は頭を抱えてしまう。
「みんなの意見全ては聞かないよ、建て替えじゃなくてあくまでリフォームなんだから」
白露はこの家の外観を気に入っており、広さ的には問題も少ないかと間取り変更だけで対処したかったらしいが
「やーよお兄ちゃん、私は広くして欲しいの」
「いやでもな」
「ケチケチしないで、知ってるんだからね」
「何をだよ」
「お兄ちゃんだけ異世界でお城で遊んでるの」
「いやお城って言ってもな」
白露はダンジョン改変の際に自分の家を天守閣と見立てて城郭を作成したのだ、そして城下町も綺麗に整えてそこに各種族の幹部達を住まわせており、政府庁舎として都庁顔負けの大規模なビルを作りゴブリンを住まわせている、もちろん主はあの二匹である。
「それはイーグレットの国の為に使うもので」
白露は公人としての自分と私人としての自分をキチンと分ける為にプライベート空間をキッチリと持ちたかったのだ。
「何よイーグレットって国もお兄ちゃんのお遊びでほとんどのこと人任せじゃない!」
「それは、その」
白露は言葉に詰まってしまう、ナギの言葉は完全に正しかった。
「だいたいお兄ちゃんこの家に住まなくても良いんじゃないの、異世界にもっと良い家持ってるんでしょ」
ナギはなんども白露がイーグレット最強要塞に住むようゴブ郎に言われてるのを知っている。
「仕事場だけここに置いて、寝るのはと言うよりプライベート空間そっちにしたら」
ナギの言い分は白露にとってなんのデメリットもない、むしろメリットだけの提案だったが
「やだよ、俺はこの家が好きで買ったんだ、この家はおれのだぞ」
「むぅ、だったら私達に聞かずに好きにすれば良いじゃん! バカニイ!」
兄妹喧嘩みたいなものに見えるがそこまではまだいってない、しかしナギも白露も落とし所が見つからない
「まあ落ち着くのじゃ」
そこでヨシコが話に入ってくる、実を言うとこの家で一番発言力があるのはヨシコだったりする。
「まずはリフォームとやらがどれほどのことが出来るのか確認しようではないか、妾としては皆が仲良く暮らせるようにしたいのじゃ」
「ヨシコちゃん」
「むぅ、ヨシコちゃんが言うなら」
基本的にナギが白露に文句を言うときは他のメンバーは何も言わない、何故なら彼女は白露の妹である。これは彼女達にとっても妹であると同意語であった。
「ラスティ、リフォームだけど間取り変更ってどれくらい出来るかな?」
「なんでもですね、外観を変えたくないなら地下を増やすのは如何でしょ?」
「えっそんなこと出来るの?」
ラスティからの提案は予想以上の事だった。
「はい、皆様のご要望を聞くのならば地下十階ほど増築すればよろしいかと」
「それは凄いな、じゃあそうしようか」
「私二階が良い」
ナギの先制攻撃
「えっ、ナギいくらなんでもお前の我儘ばかり聞くわけには」
「やだ、地下なんて」
「えっと」
「私は地下でも良いですよ」
露美は甘えん坊だがナギほど我儘は言わない、地下でいいと言う
「私も地下で構わんよ、その代わり風呂付きの広い部屋にしてくれ」
千歳はお風呂をご所望、やはり編集長としての激務は癒しを求めていた。
「「私は白露様の近くならば」」
ハモるマールとエリス、そして睨み合う
「にゃーは白露様の護衛しやすい部屋が望みにゃ」
そう言われるとミーコの要求は一番通りやすい
「では妾は……地底湖みたいなのは作れないかの? 亀のために優れた環境が良いのじゃ」
ヨシコの要求は常に亀優先である
「わん」
「あなたは私と同室です」
「くーん」
ペスは強制的にラスティと同じ部屋である。
「じゃあ俺も」
白露が喋ろうとしたとき
「お兄ちゃんも二階よ」
ナギの言葉に女性陣が固まる。
「お兄ちゃんは元々この家の庭の景色が気に入って買ったんだから、二階よ」
ナギは表に出さないが重度のブラコンである。自覚は無いけどね。




