グループ召喚
レチュピアにある大聖堂、ここで開かれる召喚の儀
「父上、本当によろしいのですか?」
「仕方あるまい、異世界より戦士を望まねばこの国は滅びてしまう」
「魔王が現れたと言うのに人間同士で争うとは」
「ロストランドがあっさり落ちたのが効いたのであろう、各国ガムシャラに戦力となる奴隷を欲しておる、我がレチュピアのような小国を狙ってな」
「しかし異世界より戦士を望むは神の許可が」
「そうだ」
「我らは許可を」
「取っておらん」
「父上」
「許せ、神の怒りを買うのも、侵略を許すのも結果は変わらん、変わらんのだ!」
こうしてレチュピアは召喚の儀を強行する、そこに四人の戦士が……
「三人?」
ジャーズにはヒロトを含めたグループが存在した。ヒロト、ケンジ、セイヤ、ミツルの四人でグループ名を四堕天と言い、女子中高生を中心に大人気であった。
その中で一番人気はヒロトで最近大作映画の主役級の役をゲットした。その事がグループの関係を……悪化させたりはしなかった、何故なら
「大城先生の作品だフォーーーーー!」
と毎日引くくらい気持ち悪く喜んでいたため嫉妬するのも馬鹿らしかったのだ。
「今日ヒロトは?」
「なんでも映画の原作者からの呼び出しだってよ」
「なんだよそれ、これからグループでの撮影だぜ事務所が許さないだろう」
彼らが所属するジャーズは超大手、いくら映画会社でも簡単に呼び出しできないのだが
「それがよ、ジャーズさんが電話口で頭下げながらヒロトに早く行ってこいって怒鳴ってたよ」
ジャーズさんとはジャーズ事務所の社長さん、みんなからは社長と呼ばれるよりジャーズさんと呼ばれるフランクな社長であった。
「マジかよ、ジャーズさん約束ない急な呼び出しなんて絶対受けないじゃん」
「ていうかジャーズさんに頭下げさせるってどんだけだよ」
ジャーズさんは業界ではかなりの権力者
「という事は今日はヒロト無理だな、まあ最近のあいつ使いもんになんねえけど」
「大城先生だろ」
「確かにスゲーいい話書くけど、あれはねえよ」
「確かに、裸で本に埋れてた時は解散考えたぜ」
「俺は食ってるの見たぜ、これで一緒だ、とか」
「はぁ、あいつそれ以外は普通ってか超優秀なのにな」
「ところでよ」
「なんだよ」
「ここどこよ?」
「あっ、やっぱりお前もそう思う?」
「だよな、ここ完全に控え室じゃないもんな」
「あれじゃね、俺たちみんな夢見てんだよ」
「なるほどな、早く覚めねえかな」
「本当だぜ、この後撮影なんだよ」
彼らは控え室にいた筈である、しかし急に部屋一杯に光が溢れたと思ったら、現在教会みたいなところにいたのだ。そして横で「ようこそ勇者様」とか美人だが豪華なドレス(明らかに中世を意識したコスプレ「彼ら視点」)を着た女、恐らく姫が挨拶してくる。
「はは、ダメだわ、これ完全に異世界に呼ばれたわ、お前らに変な紋章現れてるし」
「お前もな」
「やっぱり」
「「「あははは」」」
こうしてレチュピアに三人が呼ばれた、レチュピアは四人呼んだつもりだったが、召喚の儀は高度な儀式だからこんな事もあるかと三人に話しかける。
「我々の無理なご招待に謝罪を」
姫が喋りかけてきた、三人はとりあえず
「何をさせたいんだ?」
ヒロトに散々聞かされたクラス召喚系の話を思いだしながら
『クラスじゃなくてグループだよな、てかヒロトいねえし』
姫は語る目的を
「我が国を守って欲しくて」
「誰から?」
三人はパターン的に魔王だろうと思ったが
「他国の侵略者から」
「ん? 人間同士ってこと」
「はい」
三人は少し想定外の出来事に困ったが
「元の世界には」
「それは」
帰れないパターンかと落ち込み
「最悪だな」
「マジでな、死んだな俺達」
「剣の世界なんだろな」
こうして三人は異世界にやって来た、レチュピアを救う為に




