ラスティ
ぽよ〜ん
そんな音がした様に白露は落とし穴のプニプニした物の上に着地する。ノーダメージ
「はぁはぁはぁ、死ぬかと思った」
白露は落ちている間走馬灯を見ていた。小学校の頃落ちた消しゴムを拾ってくれたみゆきちゃん、初恋である。中学校の頃一回だけ話しかけてくれたなつきちゃん2回目の恋である。高校の時目があっためぐみちゃん3回目の恋である。
「みんな夏休み後にチャラ男と付き合ってたな」
白露の青春である。現在同窓会に行くとモテモテではあるが目当ては別だろう。
ポヨンと音がする、どうやらペスも落ちてきたらしい
「わふ」
ペスが白露に気付いて駆け寄って来る、可愛い
「おーペスお前も一緒か!」
「わん」
ペスを抱きしめる白露、一人かと思って心の底からビビってたのは秘密である。
「さてペスここはどこだろな?」
「わふ?」
白露が辺りを見回すと古代遺跡見たいな場所である事に気付く
「おーなんだこれ隠しダンジョンかな」
「わん!」
白露は少しワクワクしてしまう、してしまったのは仕方ないので入り口に向かう、奥に何があるのか気になって仕方ないのだ。
「よし行くぞペス」
「わう」
ズンズン特に何があるわけでもなく順調に進み、最奥にあっという間についてしまう。
「短!」
「わおん!」
その奥にあるのは
「なんだこれ? 棺みたいな」
白露は目の前にある、いかにも何か大切な物を封印してますよ的な棺を見つける。
「ミイラとかいるのかな?」
「わん?」
白露は古代遺跡っぽい所を考慮して偉いさんのお墓かなんかと考える。そして
「開けてみようかペス」
「わん!」
基本的に白露は危機感の薄いアホである、でなければあんなに罠には引っかからない自分で仕掛けた物に
「よーし開けるぞ」
そう棺に触ろうとした時
ビリ!
「ぎゃあ!」
白露が触れた瞬間に電撃が襲う、凄い痛かったのでその辺を転げ回る白露
「痛い、痛い、痛い」
「わんぅ」
ペスは呆れ顔で白露を見る、ペスもいい加減注意力を持てと思っていた。
「はふー、はふー、痛いな、これも罠かよ!」
「わおん!」」
そうグタグタしていると棺が開かれる
ギギギ
そんな音がしながら完全に棺が開かれるそこには
「なんじゃあ、女の子?」
目の前に美しく可憐な
「でもよく見ると人間では」
人形があった。関節部などが人間のそれでは無く、裸だったが胴体部に宝石の様な物が埋め込まれていた。
「なんか凄えな、こんな精巧な人形中々無いや」
「わんわんわんわん」
ペスが大騒ぎするが白露は気にせず人形に近付き宝石に手を触れる、すると
「あふん!」
体から力が抜き取られる感覚に襲われる、凄い吸い取られたのか膝をついてしまう、そして人形の目が開かれる。
「ふぁ、ふぁーーーあ、よく寝た」
人形は人間の様に滑らかに喋り始め
「おはようございますマスター」
白露にそう告げるのであった。
「あ、はい君は」
白露、そこはファンタジー小説を書いてない、これは自分が触ったおかげで彼女の所有者になったと直感する。正確には本当に白露が彼女の所有者である魔王なだけだが
「お忘れですか、我が名は……なんでしたっけ?」
「忘れてんのかい!」
精巧な機械でも長年ほっとくとこうなるものである。
「わんわん!」
さっきからペスが彼女の周りを回っているがそれは気にせず白露は
「よし俺が名前を付けてやろう」
「本当ですかマスター、ありがとうございます」
人形は素直に喜んでいた。白露はその顔に満足しながら
「よし君はラスティだ」
「はい我が名はラスティ、これからも末長くご奉仕させて頂きます」
名を与えた瞬間、裸だったラスティはどう見ても人間にしか見えない姿になり、アキバなどでよく見かける方のメイド服姿になった。
「ほへ?」
白露はあまりの出来事に変な声を出すが
「マスターの思考から適切な姿になりました」
「えっそんなこと出来んの?」
「当たり前ですがマスターはそんな事も覚えてないんですかアホになりましたね」
「えっうん」
「さて行きましょうかマスター、ボンクラなマスターでもここにいても仕方ない事ぐらいは理解出来ますよね」
「うん」
「早くしてくださいノロマなマスター」
「はい」
いきなり口が悪くなったラスティに驚く白露だったが、白露は口が悪いメイドとか夢であった。つまり白露の思考を読んだラスティは白露の欲望通りに動いているのだ、変態である。
「わんわん!」
しかしさっきからペスがラスティに体を擦り付けている、ペスがあんなに人に懐くのは珍しい、そう思っている白露
「なんですかお座り」
「わん」
「うるさいので鳴くのを止めなさい、犬畜生じゃあるまいし」
白露は思う、いや犬だけど
「では行きますよマスター」
ラスティはどこかに進むと思われたがピタと止まり
「マスター行き先を」
「だよね」
ラスティは本格的に抜けている様であった。




