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異世界へお引っ越し!  作者: にんにん
第三章 白露と地下帝国
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白露のパーソナルスペースは仕事部屋オンリー

 白露はその日何が起きたのか理解できなかった。


 「テメー、マールぶっ殺してやる!」


 「なんだとエリス、いきなり、こっちこそぶっ殺してやる」


 玄関のチャイムが鳴ったなーと思ったら、気付くとマールと見知らぬ着物姿の和服美人が殺し合いを始めようとしていた。


 ぎゃーぎゃー


 リビングでドタバタ暴れる二人、呆然と見つめている白露、露美と桜花は震えていた。


 「あう、エリス様がなんで?」


 「ぶるぶる」


 ドタバタうるさい二人、ナギは気にせずテレビを見ている、なかなか根性が座ってると思う。

 ヨシコは迷惑そうにゲームをしている、最近買ってあげた漢字を勉強出来るやつである。


 「白露様を誑かすクソアマが!」


 「それはあんただろうが」


 よく見るとミーコもペスも震えている、なんとなく白露は二匹を撫でながら落ち着こうとしていた。


 「よしよしミーコもペスもこっちおいで」


 白露の肩には常にスランが待機していた、最近ペット増えたな、そう思ってると


 「二人ともやめな!」


 「「ぐへ」」


 そう言って乱入して来た千歳にぶっ飛ばされる二人


 「落ち着きな、ここをどこだと思ってんだい!」


 「ぐっ千歳か」


 「千歳さん、あの女を始末せねば」


 どうやら二人の戦意はまだまだらしい


 「落ち着きなさい、この場で暴れたら迷惑でしょ」


 千歳は白露を指差す、二人は白露を見て恥ずかしそうに立ち上がり


 「そうね、外で決着をつけますか」


 「そうだな、あっちなら多少壊しても問題なかろう」


 そんな二人に千歳は


 「ダメに決まってんだろ、今は大人しくしとけバカか!」


 口が悪い


 「あんいくら千歳でも調子乗ってるとぶっ殺しすぞ」


 「ええ調子乗り過ぎよ」


 3人で口喧嘩が始まりそうな時にヨシコが


 「ふむ、3人とも落ち着くのじゃ」


 そう3人の輪の中に入り拘束魔法で動きを止める、今まで使わなかったがヨシコは魔法の達人である。


 「えっ、動けない」


 「うそ私が!」


 「ぐっぐっ」


 ビクともしない拘束魔法に驚く3人


 「全くゆっくりゲームが出来ないのじゃ、騒がしいのは白露だけで充分じゃ」


 「あ、あんたは誰なの!」


 エリスと呼ばれる女性が尋ねる。


 「妾はヨシコじゃ」


 「そうじゃないわよ、貴女の本名よ」


 「妾の本名? ヨルベルタ、アバラス、レイ、プルダム、ロースト、シーラスラ、エビリム、ノーマユ、エル、エル、コールである」


 「なぁ!」


 何故か驚く3人、どうやらヨシコの本名を知らなかったらしい


 「まさかコール家の者が」


 「馬鹿な、滅んだと」


 「コール家の者ならば3人でかからねば」


 そう戦いが激化しそうな時に


 「ねぇいい加減にしてくれないか?」


 白露は少しキレ気味に尋ねる。するとマールとエリスが震えながら大人しくなる。


 「も、申し訳ございません白露様」


 「はう私は別にその」


 狼狽える二人に


 「はぁ、お前がちゃんとしないからだろ白露!」


 逆ギレの千歳


 「はぁ、まあよく分からないけどマールの友達ならお茶でも出して」


 「えっ?」


 エリスが呆気にとられた顔をする。


 「白露様私をお忘れで」


 涙を流しながらうったえるエリス


 「えっ、えっ、あの何処かでお会いしましたか?」


 白露は全くの初対面のエリスに見覚えなんて一つもなかった。


 「あ、これヤバいやつだ」


 「あのねエリス」


 千歳が話しかけようとした時


 「うわーーん!」


 泣きながら走り去ってしまうエリス、それを呆然と見ている白露、もう何が何だか分からない。


 「えっ?」


 「千歳!」


 「分かってるよ」


 すぐに追いかける千歳、マールも何か準備をするのかどこかに向かう、ナギは最後に


 「最低ねお兄ちゃん」


 とうやら女を覚えてないと言う大失態らしい、白露は全く記憶に無いエリスにどうしていいか分からなかった。


 「えっぐ、えっぐ、白露様が私の事をお忘れなんて」


 滅茶苦茶走ったように見えたが、そこは白露の寝室であった。どうやらエリスは白露のベットに潜り込みたかったらしい


 「いい匂い、えっぐ、えっぐ」


 「はぁ、泣くか変態行為かどっちかになさいよ」


 「千歳!」


 「エリス、説明を聞かずに突っ走るのは貴女の悪い癖ね、白露の事聞かないんだから」


 「白露様は私をお忘れになってた、マールは覚えてるのに、貴女も」


 「もう勘違いしないでよ、あいつが記憶してる私達は過去の私達では無いの、私は編集として一緒に仕事した記憶から、マールもこの家が転移してからメイドとして働いた期間の記憶だけよ、貴女と変わらないわ」


 「えっ、そうなの、でも白露様の記憶は戻ったって復活成されたって」


 「だから話を最後まで聞きなさいよ、魔王様は確かに覚醒なされたわ、でも完全ではないし記憶は完全に回復されてない、特に前大戦の記憶は一ミリもね」


 「じゃあ白露様は私だけを忘れたわけではないのね」


 「そうよ、マールもおんなじよ」


 「そうなんだ」


 エリスは納得し、ある事に気が付く


 「じゃあ白露様は現在私よりマールの方が近いところにいるわけね」


 「えっ、まあそう言われればそうなるけど」


 「はぁーー、そんなのありえないわ、一人だけ白露様からご寵愛を貰おうなんて頭おかしいんじゃないの、ぶっ殺してやる」


 「落ち着きなさいよエリス、そんな言葉を言ってたら白露に嫌われるわよ」


 「えっ、えっ、そうなの?」


 「そうなのよ、今の白露は良くも悪くも平凡な男よ、マールはそこんとこよく分かってるから男好きしそうなメイドを演じてるのよ」


 「な、なんですって! なんていう策士なの」


 「だから、ぶっ殺してやるなんて言葉言う女、白露は嫌いよ」


 「そうなのね、分かったわ」


 エリスは泣き止み、スッとベットから立ち上がり白露の元へ


 「あっ、えっとエリスさんだっけ」


 白露は記憶に無いものの悪い事をしたのかとエリスにビクビクしながら話しかける。


 「エリスとお呼びください白露様」


 「えっ?」


 「申し遅れました、私、エリスと申します、気軽にエリスとお呼び下さい」


 「えっ、あっはい」


 「うふふ、私もマール同様今日から白露様のメイドとして頑張りますわ」


 「えっ、いやあの」


 「うふふ」


 「でも部屋がその」


 既に白露の家に部屋は残ってなかった。しかし


 「うふふ、大丈夫ですわ白露様の寝室で構いませんもの」


 「いやその、あの」


 「うふふ」


 エリスは白露と一緒のベットでのつもりだが白露は


 「はぁ、分かったよ僕が出て行くよ」


 寝室を明け渡す、これで白露のパーソナルスペースは仕事部屋だけになる。


 ちなみに間取りは一階がリビング、トイレ、風呂、和室、洋室、洋室で和室は千歳が占領し洋室は一つは白露の仕事部屋、一つはエリスに奪われる。二階は六部屋の洋室にトイレ、結構広めのベランダである。


 「えっ、別に白露様が出て行くことは」


 「ちょっとエリス、何を言ってるのかしら」


 「あらマール、これからは同僚ね、あと白露様は私が見るから、後の方のお世話をお願いね」


 「あんフザケンナ」


 「誰がふざけてるか」


 睨み合う二人に白露様はため息を吐いて仕事部屋に


 「あぁ、なんだか賑やかになり過ぎたな」


 白露のパーソナルスペースは仕事部屋だけになってしまいました。


 

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