スライムの住処へ
白露はキャンピングカーで寝かされていた、ちなみにペスは重すぎて運ばなかった。
「姉さん、なんでこの中に入ると、おら縮んでしまうんだ?」
「妾も分からん」
亀はキャンピングカーに入るとミドリガメになってヨシコの手のひらサイズに
「まあ運びやすいので構わんのじゃ」
そう言って亀は水槽の中に、白露は何か珍しいものが捕まえられるかもと水槽を用意していたのだ。
「あ、姉さん、なんで閉じ込めるですかい」
「うむ、今日からお主を飼うのじゃ、妾もペスみたいなペット欲しかったのじゃ」
「ええ!」
こうして亀はとらわれの身の上に、なんて可哀想な亀なんだ。
「ほれ餌じゃ」
「も、もしかしてずっと餌をくれるんですかい?」
「当たり前じゃ、飼い主としての責任じゃからの」
ヨシコは餌やりをしっかり頑張る子である。
『天国じゃん、ああ餌に困らねえなんて』
亀は生存競争激しい湖の中でいつもお腹ぺこぺこだったのだ。
「姉さんよろしくっす」
「おうなのじゃ」
こうして亀がペットになる、そして夜も遅いのでヨシコはストックのお菓子を食べて満腹になったところで白露の隣のベットに潜り込み
「寝るのじゃ、亀も寝るのじゃ」
「へい、おやすみなさい姉さん」
「おやすみなのじゃ」
こうして就寝するヨシコと亀、一晩経って目覚めるとそこは湖底に存在するスライムの住処だった。
「ああ、スライムにやられたのじゃ」
がっくり肩を落としヨシコは現状を把握しようとする。
「なんなのじゃ、湖の中でも息は出来るみたいじゃが」
チラッと横を見ると白露が未だ気絶している。
「ふぬ、どうしようなのじゃ、かなりマズイのじゃ」
ヨシコは現状どうしようもなく、仕方ないので
「お菓子でも食べるのじゃ」
ヨシコはスナック菓子をバリバリ食べながらスライムに囲まれた窓を眺める。
「姉さん、おいらの餌は!」
亀が叫ぶが、ヨシコは一心不乱に食べる、考えるのがめんどくさいらしい。
「はぁ、しんどいのじゃ、スライムをどうにかするのはしんどいのじゃ」
こうしてヨシコはふて寝する。
「がう?」
その頃岸辺にいるペスが目を覚ます、キョロキョロ辺りを見渡してキャンピングカーが無くなり白露がいなくなっていることに気付く、まさか捨てられたのでは? と軽いパニックになりキャンピングカーを探すが見つからない、白露がいない事に悲しくなってきたペス、とても悲しくて涙が自然とこぼれる。
「がう、がう」
ポツンと座りどうしていいか分からない、白露といると嬉しいペス、ヨシコといて楽しいペス、みんなといて楽しいペス、でも今は一人ぼっち。
「がお!」
空に山を破壊するブレスを吐きながら悲しさを表現する。ペスは生まれた時既に一人だった、一人ぼっちで見つけた住処、それは餌が勝手に出てくる不思議な小屋のある洞窟、そこに一人でいたヨシコを誘い、そして見つけた自分のご主人を誘い、そしてまた一緒にいたのに
「がうー」
寂しいペスはトボトボ歩きながら元いた住処に帰ろうとする、そんな時に
「何をしているのペス!」
「がう?」
ペスが声のする方に視線を向けるとそこにはマールがいた。
「あなた白露様が大変な時に何をしてるのですか?」
「があ?」
ペスは説明する、マールはペスの言いたいことが全てわかる
「くっ、犬の思考しか持ってないのですね、なんで白露様があなたを捨てるなんて結論が出るのですか?」
「がう?」
「白露様が今どこにいるのか探知できるでしょあなたなら」
「があ!」
そういえばとペスは白露を探知する、すると湖の底から感じる、なんでだろう? そうペスが考えるが
「あなた昨日何に襲われたのか忘れたのですか?」
「がう」
スライムと言う、マールは常に白露を監視する為に監視する使い魔を付けていたので知っていたが使えないペスにイラつく
「スライムは魔力が強い物に集まる習性があるのは知ってるでしょ」
「があ」
首を横に振るペス、知らないよっと言っている。
「あんたねスライムの習性も覚えてないの、犬の時代が長過ぎて馬鹿になってるわね、まあいいわ、ともかく白露様ほどの魔力を感じたらスライムは白露様に集まるし、白露様と一緒にいようと住処に持っていくのよ」
「があ!」
ペスはそこで白露が騒ぐ拐われたと認識する、犬なので仕方ないはずだが気付くのがちょっと遅い
「分ったならさっさと助けてらっしゃい!」
「ぎゃう!」
慌てて湖に飛び込むペス、それを見守るマールだった。




